真夜中の2分前

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東日本大震災の発生から5年 しかし、進まない復興

2016-03-11 16:14:23 | 政治・経済
 早いもので、東日本大震災の発生から、もう5年が経つ。

 その3月11日を前にして朝日新聞が意識調査を行っているが、そこでは復興がいまだ進んでいない状況が浮き彫りにされている。
 被災地の42の首長を対象に行ったアンケートでは、42人のうち19人が、「3年前の見通しよりも復興が遅れる」と答えたという。そして、福島では、15市町村長のうち14人が、復興を妨げる要因として原発事故を挙げたそうだ。また、朝日新聞が福島放送と共同で福島県民を対象に行った世論調査によれば、62%が復興の道筋が「ついていない」とした。これらの調査からみてとれるように、被災地では、特に原発事故のあった福島県を中心にして、いまだ復興の進まない状況があるのだ。被災地の現状に関する各種報道をみていると、土木工事のようなことばかりに資源が集中していて、“人”をどうするかということがなおざりにされているように感じられる。

 そして――残念ながら――この追悼の日にも、やはり話題は安倍政権への批判というところに行き着いてしまう。
 5年が経過してこうまで復興が進んでいないというのは、安倍政権の問題といわざるをえないのではないだろうか。
 もうすでに、震災以降、自公政権の期間のほうがだいぶ長くなっているのである。さすがに、もう復興がじゅうぶんに進んでいないことの責任を問われなければならない状況になっているといっていいだろう。
 政権についてからの3年余り、安倍政権は特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認、安保法、辺野古新基地、原発再稼動……と、国民の大多数が反対している政策にうつつをぬかしてきた。震災後の復興も満足にできないでいて、なにが安全保障だという話である。

 あまつさえ、今国会ではいまだ復興委での審議もはじまっていない。
 この点について、高木復興大臣に下着窃盗疑惑や政治資金疑惑があるために、それらを追及されることをおそれて政府与党が「大臣隠し」をしているのではないかという指摘もなされている。震災から5年という年に、その復興を議論すべきところで“下着窃盗”などという言葉が出てくるこの国の悲しい現状がある。


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