今日はちょっと、面白くもないマニアックな話。
先日、キャンカーで使うパソコンの電源が壊れた(壊した)ので新たに作った話をした。
その電源はAmazonで購入した中国製の格安品(235円)を使ったが、ブログの読者からノイズについての問い合わせがあった。
丁度いいので、今日はその電源を測定器で測ってみよう。
一般の人は、何のこっちゃろかと分からないかも知れない。
大抵の電気機器は何らかの形でノイズを発生している。
機器から発生するノイズが小さく他に影響しなければいいが、大きくなるとテレビやラジオに雑音が入ったり、車のナビが機能しなくなったりする。
最近よく言われるのがインバーターが頭につく機器が特にノイズの発生が多い。
内部にスイッチング素子というのが入っていて、ある意味それがノイズ元になっている。
便利なものだが、薬と同じように副作用があり、その副作用がノイズということになる。
ノイズと言うのは、耳に聞こえるものからラジオやテレビの電波と同じように高い周波数のものもあり、質(たち)が悪い。
今日は、例の中国製の電源のノイズを定性的に測ってみよう。
Amazonで買った格安(235円)の中国製の電源
ノイズの測定には、スペクトラムアナライザー(スペアナ)という機械を使う。
どんな周波数の電波がとれくらい出ているのかを測るものだ。
ノイズをうまく拾うために電源の回りをワンターンコイル(アンテナ代わり)にしてスペアナに入力する。
そして電源の12Vを加えて、負荷にパソコンをつないで起動する。
電源を入れただけでは、ノイズは少ないが電流が流れると大きくなる。
これはブランク(電源を入れてない状態) 左側がスタートの0Hzで右側が100MHz(FM放送の電波よりちょっと上)。
所々に山があるのは、スペアナが何かの電波を拾っている。
中国製の電源をONにして、パソコンを起動させた。
パソコンもノイズを発生するので、電源から離している。35dbくらいのノイズでノイズのピークは40MHzくらい。
50MHzくらいから徐々に下がっているが80MHzくらいまでノイズありだ。
次は、パソコンに付属しているAC電源でテスト。
同じようにワンターンコイルを巻く。
電源が入ってない状態。
電源を入れて、パソコンを起動した。
ノイズは20dbくらいで30MHzくらいで無くなっている。
さすがにNECの製品だ。ノイズ対策もきっちりやられている。
このノイズがどれくらいなのかをラジオでテストした。
使ったラジオはソニーのICF-801というもので感度がいい。
AMもFM放送も電源から50~60cmより近づけるとノイズを拾うが、1mの距離では問題無さそう。
今回はこの電源で1A程度しか電流を取ってないのでノイズも低いが、もっと沢山とればノイズも大きくなるだろう。
電源は色々な種類があって、基本的にノイズは電源の出力が大きくなると、それに比例して大きくなりやすいので注意したい。
こんな事をごそごそやっていたら、カミさんがバードフィーダーにメジロが来ていると教えてくれた。
僕がミカンを置いて、しばらく見ていても鳥は来ない。
それとも、カミさんがやるミカンは、僕のよりも甘いのかも知れない。
パソコン関係はこちらにもあります。