パルスオキシメーターを
発明した青柳卓雄氏が、先月4/18に、亡くなられたとサイトで見つけました。
この方が、世界初の医療機器である、パルスオキシメーターを作られた方。
指の先にクリップのように
その機器を挟むと
光が発せられ、血管を感知し
血管の中の酸素飽和度を計ってくれる。
同時に、心拍や、呼吸数も表してくれる。
酸素吸入をする場合には、必須な機器です。
うちの両親は、在宅介護にて
最後は、酸素圧縮機を使い
酸素吸入しながら、その最期を
看取りましまが、
この、パルスオキシメーターがなければ、とても看取るのは難しかったし
また、この機器があったおかげで
パニックになりそうな時間を
少しは冷静になることができた。
最期に近づいた日々は
喉の分泌物が喉を塞ぎ
酸素濃度が落ち
吸引することで、数値は正常にもどった。
その繰り返しの日々の中
にっちもさっちも、
吸引しても
酸素マスクの酸素量を上げても
パルスオキシメーターの数値は上がってこないばかりか
下がっていく一方で、、、。
看護師さんに連絡を取りながら
成り行きを見ることになる。
本人達の様子と、
指の先につけてある、この機器の数値
数値を凝視。
呼吸が様子が変わっていき
顔色も変わっていく。
呼吸数も変わっていく。
酸素濃度の数値の低下とともに
意識レベルが下がっていく。
一般に言う「サチュレーションが下がってきた」と言う場面
静かで穏やかな時間ではあるけれど
どうすることもできない時間
本来ならば、人工呼吸や、
人工呼吸器を付けるところだが
本人達は、延命治療を望まない。
たとえ、それを望んだとしても
管に繋がれたまま、数えるほどしか生きない『寿命を全うする時』が来ていた。
だから、
『生きろ!』とも
『がんばれ!』ともちがう
片方の手のひらを握って
『今まで、頑張ったねー
たくさん、がんばったねー
こうして、見てるよー
しっかり見てるからねー
大好きだよー』
そう言うしかなかった時間
私と親の間には
パルスオキシメーターがあった。
数値がゼロになった時
これで終わった安堵感と
もう二度と起き上がってはこない悲しみの複雑な思い。
そのあとの虚無感と
生涯、こんな悲しみはないかもしれないと言う思いに至るとは
その時は思わなかった。
今は、新型コロナがあって
思うように看取れないし
思うように側にもいてあげられないと言う方が沢山いらっしゃるのでしょうね。
さらに、それを思うと
胸が痛む思いがする
私の時の悲しみよりも、
もっと深くなってしまう。
しかし、
苦しいと病院に向かって
このパルスオキシメーターで
酸素濃度を調べて、即刻、
肺炎の処置ができ、助かった方も
たくさん、いらっしゃるのだと思う。
今までの救急医療、手術場に置いても
どれだけの人の命を救ってきたことか。
この機器がなかったら、、、。
あって良かった。
日本が誇る、日本人による発明
開発された医療機器。
優れた日本のこの方の功績は、
世界中に知れ渡ってもいいとさえ思う。
しかしながら、
コロナの混乱の中での訃報
人知れず、お世話になったものとして、お悔やみ申し上げます。
ありがとうございました。
合掌