子供の頃から楽しいことなど無かった。
学校では連日いじめに会い、自宅では親の管理下の下で暮らさなければならなかった。
心の拠り所はテレビで見る芸能人だった。
東京オリンピックの年に父が白黒のテレビを買った。
そのテレビではじめて見たのは歌手の島倉千代子さんだった。
なぜか彼女の歌声にひかれた。
テレビで見る彼女はキラキラと輝いていた。
学校に行けば連日いじめにあうのだ。
その陰湿ないじめは時にエスカレートすることも?
親にも教師にも言えず、日々泣いて過ごした。
まともに遊んでくれる友達もいない。
誘われるのはまれだった。
夏祭りも一人で行った。
学校へ行っても勉強が出来なかった。
授業が始まって15分で睡魔に襲われるのだ。
ばい菌呼ばわりされて楽しいことなど無かった。
単に勉強が出来ない。
容姿が悪い。
性格が陰気でねくらなだけでいじめの対象だった。
登校拒否も引きこもりもない時代である。
学校をサボることは許されなかった。
嫌でも学校に行く。
嘘をついて休むことも許されなかった。
常にどこかで怯えていたのかも知れない?
友達の作り方を知らない。
何とか誘われれば相手の機嫌を取る。
相手に良く見られようとする。
もはや学校に私の居場所は無かった。