
この松喜醤油屋は渡り廊下と奥の部屋が素晴らしい。
渡り廊下も随所に職人のこだわりと細工が見られる。





渡り廊下は手造りのガラスがはめ込まれ、床は隙間のある板張りで夏快適に暮らせる工夫がある。
廊下を渡りきると左に月見台がある、屋根が開閉し月を眺められた。
屋根の横に渡る柱は京都の高級な杉が用いられている。
そこから見える庭は当時のままの姿。



奥座敷の左の床の間は金箔に輝く、一部は剥ぎ取られ持ちされた。

棚にかかる天皇の姿は貴重な横向きが描かれている。




欄間は許斐家(このみ)の家紋ヒイラギの裏表が彫られている。
矢印の写真は京都からの1本杉を用いた柱が部屋の周囲を取り囲む。

柱の値打ちのわかる大工さんが驚がくの声を上げたという。





奥の扉は漆塗りで中央には家紋の金色のヒイラギ、扉の横は縁起のいい八羽の鳥が彫刻されている。
奥の通路から茶室を抜けて縁側に出ます、茶室の窓や天井の細工も珍しい。






朱塗りの箱階段を登り2階に上がる。
天井は舟天井で端が丸くなっている。
白蛇の額の白蛇は今にも動き出しそう。

奥の漆のたんすは鍵穴が隠れる細工が施されている。
その先の窓からは店全体が見渡せるようになっている。

最後の写真は、一階からの眺め。

