ヤスミン監督特集/「細い目」アゲイン

ヤスミン・アフマド特集が始まって以来、検索してファンのお客様が来店してくださる、嬉しい限りだ。
東京からわざわざ来てくださった方、2017年「タレンタイム」でファンになり渋谷で他作品を観たよ、と連絡くださった方。三重県から泊りで全6作品を観た方。これぞマレーシア！と熱いコメントをくれた日本在住マレーシア人。何人も何回も友人を連れて行ってくださった方。ヤスミンの写真と記念撮影される方（2011年アマニ嬢もしてたよね）　
ヤスミンの世界は広がっていく。#yasmin_films

思い起こせば8年前
オーキッドことシャリファ・アマニ嬢と母上が京都大学：山本先生・西先生の紹介で訪れた。深田監督と杉野希紀嬢も来店。「ワスレナグサ」―もしヤスミン監督が存命だったなら日本で撮影するはずだった次回作、主演予定の日馬二人の女優があつまった夜。シャリファ母上はペナン出身インド系と華人系のミックス、まさに「細い目」「タレンタイム」の多民族間の愛と寛容を体現なさっていた。
2011年7月

2017年「タレンタイム~優しい歌」が、そして2019年10月より「細い目」が一般公開。
ヤスミン監督のことをMak/お母さん と呼んでるアマニ嬢。タレンタイムが有名になりすぎたおかげで、シャリファ・シスターズと称される4姉妹がヤスミン監督一連作品で演じたオーキッド像が、日本では薄まってしまった。2004年から15年、アマニ嬢にとってこの年月は長かっただろうなぁ。もう4回観てるが何度観てもオーキッドに胸きゅん、また会いにいこう。

:Sepet 細い目
2004年　マレーシア
監督：ヤスミン・アフマド　出演：ン・チューソン、シャリファ・アマニ、「細い目」主演女優が語る、演出の裏側

2015年のマレーシア映画ウィークでは多色版字幕「細い目」の試みがより民族色がわかりやすく良かった。

ところで、来日したアマニ嬢に逢うたび、”Kennyはどこ？”と聞かれてしまう。
ここですっ、ヤスミン監督写真前にて　
おまけ：トイレのマレーシア人落書きサインのなかにアマニ嬢のも有り。さて探せるかな？

KENNYasia
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毎日午後4時から21時以降バータイム翌朝ラストまで。どうぞよろしくお願いします

お酒のあてメニュー充実 ￥280~いろいろ、あて盛合せ￥680も好評.
黒板の裏メニューをごらんください!!

伝説の監督ヤスミン・アフマド特集

2007年 大阪で「ムクシン」クルー達とふざけるエンドロールに温かい涙がとまらなかった。その翌日「細い目」で正真正銘ヤスミン映画に恋に落ちた。

#yasminafmad 劇中の音楽センスが素晴らしい。音楽の趣味についてホー・ユーハン監督に尋ねるとヤスミンは様々なジャンルの音楽を聴いていた。広東語の挿入歌(細い目)やシャンソン(ムクシン)、クラシック(タレンタイムの月光)もちろんインド音楽(タレンタイム)も。どれも分け隔てなくなんでも受け入れてた。実はボクはヤスミン家で彼女によく音楽を借りてたんだよ。

「細い目」11年後の主役2人、「ムアラフ」のシャリファ姉妹

10年後2017年 「タレンタイム」がついに一般公開されたが実は残念ながらシャリファ・アマニ嬢が出演してなかったこと(裏方で参加)。ヤスミン監督のミューズである彼女が主演のヤスミン作品を見てもらいたい、と願いつづけ、ついに、長編6作品が関西でも一般公開されるに至った。

moviolaさんありがとう。作品について詳しくはこちら

私的年表

2007年11月3日　大阪アジアン映画祭・マレーシア映画特集。ヤスミン監督来阪『ムクシン』(2006年)上映後トーク
　　　 ?『細い目』(2004年)上映後トーク

2009年3月 大阪アジアン映画祭『ムアラフ』(2007年)上映

　　　7月25日　ヤスミン監督亡くなる

2010年3月 大阪アジアン映画祭ヤスミン・アフマド監督追悼特集；『タレンタイム』(2009年)、再『ムクシン』娘(9歳)と見る。マレーシア親戚を通じ『タレンタイム』DVD,CD入手

2011年8月　“オーキッド”役シャリファ・アマニ嬢来店。京大・マレーシア映画文化研究会にて『グブラ』(2005年)，『サンカル』アマニ初監督・主演
　　　11月大阪民族博物館にて『タレンタイム』上映、450名ほぼ満員

2012年7月 京大・マレーシア映画文化研究にて『ラブン』(2003年)

2014年8月 京大・マレーシア映画文化研究にて『細い目』『グブラ』

2015年4月　マレーシア映画ウィーク（東京）にて『細い目』『ムアラフ』お代わり、『15マレーシア』

2017年春　『タレンタイム~優しい歌』一般公開　全国でロングラン

2019年夏　ヤスミン・アフマド監督特集　　
タレンタイム音楽プロデューサーのピート・テオ氏と

シークレット・スーパースター

アーミル・カーンがヤバい！またやってくれた。エンディング清らかな少女の声ではなく、悪中年アーミルのパーティミックス主題歌が耳について離れない、しかもSEXYよがり声まで

#シークレット・スーパースター

”ダンガル”でレスリング特訓を受けてた丸顔の少女が、可愛いお年頃となりインドではティーンエイジャー女優として人気。歌手志望の少女インシアが夢をかなえる成長物語..と思いきや、実は母親（女性）自立への応援歌なのだった。


ただし、宗教にうとい日本人には、劇中のイスラム慣習が伝わりにくいのが惜しい。
●公衆の場ではブルカ(ヒジャブ)を着用すること。→　冒頭の出迎えシーン、転じてYou TUBERに
●離婚は妻からは言い出せない。→　シャクティ・クマールの離婚裁判で女性が勝訴したのは弁護士が最強?!
●結婚は親または導師が決める。→　母が「父親が結婚を決め、子供が離婚を決める。いったい私の人生は..」と嘆く
そんな背景もあって、インド本国では興行成績第3位の記録を塗り替えた。国民もイスラム教徒も明日への希望を託し、この映画を支持したのだろう。

さて、本物の影のスーパースターはいったい誰なのか、が明かされる瞬間、インシアが感謝をのべるシーンに感極まった。そして、落ち目のプロデューサー・クマールと元妻との電話のやりとり、弁護士事務所のやりとり、どれも名優アーミルならではの可笑しさに笑いがこみあげてくる。アーミルのキャラが濃すぎておもしろく、お腹抱えて何度も爆笑だった。あ、純朴なチンタン少年もいい味出してたね。

シークレット・スーパースター　インド　2017年
監督・脚本：Advait Chandan/アドヴェイト・チャンダン
出演：Zaira Wasim/ ザイラー・ワシーム、Meher Vij/メヘル・ヴィジュ、Aamir Khan/アーミル・カーンほか
(c)AAMIR KHAN PRODUCTIONS PRIVATE LIMITED 2017

9月11日 アーミル・カーン来日決定。東京にて新作「ガリーボーイ」監督とトークイベントがある。詳細はこちら
いいなぁ東京。生アーミルに会いたいなぁ。

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黒板の裏メニューをごらんください!!

シンガポールへ、愛をこめて

帰りたい、帰れない。
国家治安法のかげで、裁判なしに拘留されたり、出国いらい一度も帰国が叶わなかったり。シンガポールで上映禁止・配給禁止という、母国のグレー歴史を、静かに描いたドキュメンタリー。インタビューはロンドン、タイ、マレーシアの静かな陽光の中で撮られ、何十年のもつらい日々を端正かつ穏やかに、うつしとって見せる。登場する老人たちは、いまもシンガポールを愛し、恋焦がれ、いつか母国の地を踏める日を待ち続けているのだった。#星国恋



上映後Tan Pinpin監督のトークでは、90代の母の誕生日をチャンギ空港で祝うシーンでは、移動時間がなく空港内に仮眠待機し、監督自ら感動のため回すカメラが手ブレしたとも。本人は帰国許可が下りずスカイプ参加だったのだが。また、2013年に製作にとりかかり本作の内容を秘して、「セヴンレターズ」建国50周年記念：7人の監督によるショートストーリー(2015年)　詳しくはこちら撮影した。もし本作の内容が知れたら「セヴンレターズ」のメンバーに選ばれなかっただろう、と。


完成後、知人宅での上映会をしたが、リベラルなシンガポールと思っていた人が意外に保守的で帰国のためにサインしないのは頑固すぎる...と意見されたこと。この映画はシンガポールの一面しか描いていないが、政治的状況はさらに強固になっている現在、未来のひとに向けてシンガポールの裏顔を知ってもらいたかったこと、など話された。
一緒に観たジョホールバル出身友人Fは「全然知らなかった。シンガポールのイメージが変わった」と。国外で住まうものは望郷の念がつのるのはどこも同じ。自国と他国・自分と他者の違いを受け入れる寛容さ、忘れてはいけない。

シンガポールへ、愛をこめて　
シンガポール／マレーシア　2013年
監督：Tan Pinpin ,タン ピンピン
見終わったあと、ジョホールバルから対岸のシンガポールを見つめる老人の後姿ポスターが胸にせまる。
そして8/23-9/4はマレーシアのヤスミン・アフマド監督の映画特集は大阪で組まれる。こちらも見逃せません！
詳しくはこちら

あなたの名前を呼べたなら

猛暑だ！暑いからインド映画みよう...

静と動の対比くっきり。室内は無音(電話以外)、冷ややかで足音すら立てない静かな空間でありラトナの性格もそうなのか、と思わせる一方、室外での彼女は活発で自分の意思を主張し、家政婦仲間のラクシュミと笑ったり踊ったりするのだった。
青緑色の壁、洗練された食事、鮮やかなサリーの数々に魅了され、室内の静かなカメラワークはトラン・アン・ユン監督“青パパイヤの香り”を思い起こさせる。

＃あなたの名前を呼べたなら
ラトナの踊る姿に感情を抑えきれない「Sir」現地版poster??

さて、ご主人様 Vivek Gomberは供される食事の食べ方、話すのは英語ばかり、しかもインドなまりがない。友人Rさんは「裁き」弁護士役の役者よ、と教えてくれたが未見のためググッたところ、シンガポールのインド人だった。なるほどスマートな英語を話すわけだ。8/9 シンガポール記念日????に数ミリ近づいた気がした。

愛よりも、お金よりも、自分のなりたい職業を選ぶ自由。 夢をかなえるというより、自分らしく生きたいと勇気を持つ主人公にリスペクトである。ロヘナ・ガラ監督my胸に刻んでおく名前がまたひとつ増えた。
予告編はこちら　


あなたの名前を呼べたなら
2018年 インド・フランス合作 ?99分
監督・脚本：ロヘナ・ガラ
出演：ティロタマ・ショーム、ヴィヴェーク・ゴーンバル、ギータンジャリ・クルカルニー


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お酒のあてメニュー充実 ￥280~いろいろ、あて盛合せ￥680も好評.
黒板の裏メニューをごらんください!!8/13-14お盆休みさせていただきます