『ドクトル・ジバゴ』 サウンド・トラック
”Doctor Zhivago” Sound-track 【YOUTUBEより】
1965年制作、デヴィッド・リーン監督のアメリカ資本によるイギリス映画の主題歌で、メインテーマ及び挿入歌の
『ラーラのテーマ』はいずれもモーリス・ジャールの作曲によるものでした。
この作品はボリス・パステルナークのベスト・セラー小説の映画化で、ロシア革命を背景に激動の時代に翻弄された
ジバゴの生涯を二人の女性との愛を通して描いた長編ロマンとなっています。しかし、『アラビアのロレンス』の時
にも感じたことですがデヴィッド・リーンに超大作を作らせるとどうしても中だるみ感が否めません。
原作は別として、この映画の基本テーマは“ジバゴの愛の燃焼”なのですが、背景のロシア革命を細々と描くこと
によって基本テーマが薄れてしまい、映画として何とも締まりのない作品になっています。
映画として何を訴えたいのかを鮮明に浮き上がらせないとただの物語紹介にしかすぎません。
関連記事
2014-10-17 映画音楽史(261)『ドクトル・ジバゴ』1966年公開
監督のデヴィッド・リーンはキャロル・リードと共に戦後のイギリスの映画界を支えた一人です。
『超音ジェット機』、『旅情』などがありますが、私にとって彼の最高作は1945年の『逢びき』です。