港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

『9月28日』その1

2019-09-27 18:48:05 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆マルチェロ・マストロヤンニ Marcello Mastroianni (1924.9.28~1996.12.19)



イタリアを代表する名匠の傑作群に多く出演したことで名声を得たイタリアを代表する俳優です。
ローマ南東部のフォンターナ・リーリで家具職人の子息としてに生まれ、5歳の時にトリノに移ってそこで育ち、数年後に
ローマに出て家業を継ぐべく建築学校に入りました。やがて第二次大戦が勃発し、降伏したイタリアもドイツ軍に制圧され
収容所生活を余儀なくされましたがそこから脱走してヴェネチアに逃れ、終戦後にローマに戻りました。
そこの夜間大学で建築学を学ぶ一方で、少年期の頃に宗教劇に出たことから演技に興味を持ち始めました。1945年にはローマ
大学演劇センターの傘下のセミ・プロ劇団に所属して俳優のレッスンを受け、そこでルキノ・ヴィスコンティに認められて
彼の演出で初舞台に立ちました。1940年代の終わりころから映画にも出演するようになり数多くのB級作品の準主役などを
こなし、1957年のヴィスコンティ監督の『白夜』、1959年のジュールズ・ダッシン監督の『掟』で国際的にも認められる
俳優となり、1960年にフェリーニ監督の『甘い生活』で退廃的な生活を送るゴシップ記者を演じて世界的な名声を得ました。
その後も、ミケランジェロ・アントニオーニ、ルイ・マル、ピエトロ・ジェルミなどの名匠の傑作に主演し続けて名を残し、
ある意味で最高に運の良い俳優でもありました。

【主要出演作品】
1948年『レ・ミゼラブル』I miserabili 
1954年『恋愛時代』 Giorni d'amore 

1955年『バストで勝負』 La bella mugnaia
1957年『白夜』 Le notti bianche 

1958年『みんなが恋してる』 Tutti innamorati 
1958年『夏物語』 Racconti d'estate 
1959年『掟』 La Legge 

1960年『甘い生活』 La Dolce Vita

1960年『汚れなき抱擁』 Il bell'Antonio
 
1960年『夜』 La notte

1961年『私生活』 Vita privata 
1962年『イタリア式離婚狂想曲』 Divorzio all'italiana 

1962年『家族日誌』 Cronaca familiare

1963年『8 1/2』 Otto e mezzo 

1963年『明日に生きる』 I compagni 

1963年『昨日・今日・明日』 Ieri, oggi, domani
 
1964年『あゝ結婚』 Matrimonio all'italiana 

1965年『ゴールデン・ハンター』Casanova 70
1966年『悪のシンフォニー』 The Poppy Is Also a Flower 
1967年『異邦人』 Lo straniero

1968年『恋人たちの場所』 Amanti
1969年『ひまわり』 I Girasoli 



『9月28日』その2

2019-09-27 18:35:16 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ブリジット・バルドー Brigitte Bardot (1934.9.28~ )



BB(べべ)の愛称で、可愛い小悪魔として世界中のセックス・シンボルとなったフランスの女優です。
航空会社を経営する実業家の父親と保険会社の重役の娘であった母親というブルジョワ家庭にパリで生まれました。
幼い頃からバレエを習い、16歳の時にモード雑誌のモデルやカヴァーガールをしていた時に、当時はジャーナリストであった
ロジェ・ヴァディムと出会い、彼の推薦でマルク・アレグレ監督の映画に端役で出演しました。これを機にバルドーは18歳
の時に両親の反対を押し切ってまだ助監督だったヴァディムと結婚、その後数本の映画に出演していましたが、1956年に
ヌーヴェルヴァーグのハシリといわれるヴァディム監督の『素直な悪女』に主演、若いバルドーの妖姿を前面に映しだした
この作品は映画界に大きな衝撃を与えました。
しかし、男達を翻弄する小悪魔なのは映画だけにとどまらず実生活も同様で、ヴァディムとの離婚、さらには繰り返しての
自殺未遂など数多くのゴシップを垂れ流しました。特に1960年の『真実』撮影中にアンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督と
恋に堕ちてクルーゾー夫人のヴェラが自殺したことは大きなニュースにもなりました。
その後もセクシーな魅力で映画出演を続けましたが、年齢的な衰えが顕著に見受けられるようになり、1973年のヴァディム
監督の『ドン・ファン』を最後に映画界から引退し、動物愛護活動家として現在も活動中です。

【主要出演作品】
1952年『ビキニの裸女』la fille sans voiles

1953年『想い出』Un acte d'amour
1955年『わたしのお医者さま』Doctor at Sea

1955年『夜の騎士道』Les Grandes manoeuvres
1955年『わたしは夜を憎む』La lumière d'en face
1956年『トロイのヘレン』Helen of Troy

1956年『この神聖なお転婆娘』Cette sacrée gamine

1956年『裸で御免なさい』En effeuillant la marguerite
1956年『素直な悪女』Et Dieu... créa la femme

1957年『殿方ご免遊ばせ』Une parisienne
1958年『月夜の宝石』Les Bijoutiers du clair de lune

1958年『可愛い悪魔』En cas de malheur
1959年『私の体に悪魔がいる』La Femme et le pantin
1959年『バベット戦争へ行く』Babette s'en va-t-en guerre
1959年『気分を出してもう一度』Voulez-vous danser avec moi?
1960年『真実』La vérité

1961年『何がなんでも首ったけ』La Bride sur le Cou
1961年『素晴らしき恋人たち』Amours célèbres

1962年『私生活』Vie privée

1962年『戦士の休息』Le repos du guerrier
1963年『軽蔑』Le Mépris

1965年『ビバ!マリア』Viva María!

1967年『セシルの歓び』À coeur joie

1968年『世にも怪奇な物語』Histoires extraordinaires
1971年『ラムの大通り』Boulevard du Rhum

【主要歌唱曲】
『シドニー』(映画『私生活』主題歌)


『パリ・パリ・パリ』(映画『ビバ!マリア』主題歌)



☆ヘレン・シャピロ Helen Shapiro (1946.9.28~ )



独特のハスキー・ヴォイスで人気を集めてイギリスで一時代を築いた女性ポップシンガーです。
祖父と母がヴァイオリニスト、兄がドラマーという音楽一家にロンドンで生まれました。兄の影響でそのジャズ・バンドで
バンジョーを弾きながら唄っていましたが、「Foghorn」と呼ばれたハスキー・ヴォイスが注目され、EMIのプロデューサー、
ジョン・シェローダーに認められて、1961年に14歳でデビュー、初のシングル盤『子供じゃないの』がいきなり全英3位の
大ヒットとなり、続く『:悲しきかた想い』と『夢見る恋』が全英No.1となって輝かしいスタートを切りました。
1961年及び1962年と2年続けてイギリス最優秀女性シンガーに選ばれ、ビートルズを前座として引き連れて英国内ツアーを
行うなど人気歌手として一時代を築きました。
しかし、1964年の "Fever" を最後にヒット曲が途絶え急速に人気も下落し、その後はミュージカルやジャズ、ゴスペルなどで
活躍を続けていたようですが日本では全く耳にすることはありませんでした。
日本でもラジオ番組【今週のベストテン】で『:悲しきかた想い』『子供じゃないの』『夢見る恋』の三曲を同時にベストテン
入りさせる輝かしい記録を打ち立てました。

【主要歌唱曲】
1961年『子供じゃないの』Don't Treat Me Like A Child 全英3位【YOUTUBEより】

1961年『:悲しきかた想い』You Don't Know 全英1位【YOUTUBEより】

1961年『夢見る恋』Walkin' Back To Happiness 全英1位 視聴 
1962年『涙のかた想い』Tell Me What He Said 全英2位 視聴 
1962年『恋にハッスル』Not Responsible 視聴

また、若さとパンチの効いた『悲しきハート』のスーザン・シンガーはヘレン・シャピロの従姉妹でした。
スーザン・シンガーはこのコーナーで紹介予定がありませんので、『悲しきハート』を貼っておきます。
↓はスーザン・シンガーの『悲しきハート』【YOUTUBEより】



【ご命日】

★アーサー・ペン Arthur Penn (1922.9.27~2010.9.28)



TVのディレクター出身でニュー・シネマ『俺たちに明日はない』で注目されたアメリカの映画監督。
主な監督作品として『左ききの拳銃』『奇跡の人』『逃亡地帯』『俺たちに明日はない』などがある。


★マイルス・ディヴィス Miles Davis (1926.5.26~1991.9.28)



「モダン・ジャズの帝王」と称されたトランペット奏者、バンドリーダーで20世紀を代表するジャズ・ミュージシャン。
主な演奏曲として『ラウンド・ミッドナイト』『死刑台のエレベーター』『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』などがある。