スペイン東部バルセロナ中心部の路上で17日午後5時(日本時間18日午前0時)ごろ、車両が群衆に突入し、治安当局によると、13人が死亡、50人超が負傷した。過激派組織「イスラム国」(IS)が系列メディアのアマク通信を通じて犯行を主張する声明を発表。警察当局はテロ事件として捜査を始めた。

 車両は白いバンで、実行犯は車を現場に乗り捨てて逃走した。報道によれば、警察は犯行に使われた車両をレンタルしたとみられる男ともう1人の身柄を拘束し、実行グループとの関連を追及する。

 事件直後、車両に乗っていた1人が飲食店に立てこもったという情報が流れたが、当局は「立てこもりの事実はない」と否定した。

 現場は年間を通じて市民や観光客でにぎわう市内随一の繁華街であるランブラス通り。現場では居合わせた人々が一斉に避難し、直ちに交通が規制された。在バルセロナ日本総領事館によると、日本人が巻き込まれたという報告はない。

 欧州では2015年以降、イスラム過激派によるテロが相次ぐ。昨年7月にフランス南部ニースで起きたトラック突入テロをはじめ、車両を使った事件も後を絶たない