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配偶者控除って何?

2020-10-31 07:25:02 | 旅行

2020年の年末調整で気を付けたいことは?

2018年から配偶者控除および配偶者特別控除が大幅に改正され、年末調整実務にも大きな影響を与えることになりました。また、2020年より給与所得控除の縮小や公的年金等控除の縮小にともない合計所得金額の判断基準も引き上げられています。

これらを踏まえた配偶者控除や配偶者特別控除の見直しのポイントは以下になります。

・配偶者控除の上限が拡大されたのではなく、配偶者特別控除の適用幅が拡大
・納税者の所得金額が増えれば増えるほど所得控除の適用幅は逓減
・納税者の所得金額が1000万円を超えると配偶者控除も配偶者特別控除も適用外
・給与所得控除や公的年金等控除の縮小にともない合計所得金額の判断基準が引き上げへ

何がどのように変わったのか、具体的に見ていきましょう。

◆2018年以降、配偶者特別控除が拡大、38万円控除は年収150万円まで

まず1つ目の「配偶者控除の上限が拡大されたのではなく、配偶者特別控除の適用幅が拡大」というポイントについては、図表の通りです。

図表の通り、配偶者控除の適用を受けられる給与所得者の年収基準の103万円はまったく変更がされていません。これは2020年以降、給与所得控除が引き下げになっても同様です。

一方で、配偶者特別控除の適用が受けられる範囲は従来は給与所得者の年収基準で、103万円超から141万円未満だったものが、2018年より、103万円超201万円未満と大幅に拡充がなされています。こちらも2020年以降給与所得控除が引き下げになっても同様です。

ともあれ、2018年の配偶者控除および配偶者特別控除の税制改正のポイントは次の2点です。

・配偶者控除の所得控除金額は38万円のままで何ら変更がされていないこと
・配偶者特別控除の所得要件の適用幅が拡大されていること

◆納税者の所得により差がつく新型配偶者控除・配偶者特別控除

もうひとつ改正点のポイント、

・納税者の所得金額が増えれば増えるほど、所得控除の適用幅は逓減
・納税者の所得金額が1000万円を超えると、配偶者控除も配偶者特別控除も適用外

については、図表を参考にしてください。納税者(図では夫)の所得要件により、控除対象配偶者として配偶者控除を受けることができる額に差がついたということです。


納税者の所得金額が900万円以下であればいままでと同じ控除額を受けられるのに対し、納税者の所得金額が上がるのに連動して所得控除額が逓減され、所得金額が1000万円超の場合には、配偶者控除の適用から外れてしまうのです。

▼納税者の所得金額が1000万円を超えると配偶者特別控除も適用外

これは配偶者特別控除も同様で、図のようになります。


配偶者控除の図表も配偶者特別控除の図表も上限は「1000万円以下」までしか記載がありませんが、それは「納税者の所得金額が1000万円を超えると配偶者控除も配偶者特別控除も適用外」のためです。

◆配偶者控除とは、配偶者のいる人を税金面で配慮する制度

上記の改正により「年収150万円以下」であれば通常「38万円控除が受けられる」こととなります。これは一般に「年収100万円近辺で就労調整をする人が多いのは、社会の成長を阻害しているからではないか」という意見に対応して出てきた税制改正なのですが、この部分をもう少し掘り下げてみることにします。

▼配偶者控除の「年収103万円以下」、正しくは「合計所得金額48万円以下」

従来はよく「年収103万円以下」であれば「配偶者控除が受けられる」といわれました。2018年の税制改正によりそれは、「年収150万円以下」であれば「38万円の満額控除が受けられる」と置き換えるといいでしょう。しかし、「年収103万円」とか「年収150万円」とは、税法のどこを見ても書いてありません。正しくは「合計所得金額48万円以下」あるいは「合計所得金額95万円以下」という基準です。

なぜ、税法の正式な解釈である「合計所得金額38万円以下」より「年収103万円以下」の方が一般的になってしまったのでしょうか。これは「配偶者の稼ぎを得る手段はたいていパートだろう」ということが前提だからです。

▼配偶者控除の条件が「年収103万円以下」なのは、給与所得のみの場合

しかし、実際には、所得税の基本は、収入(一般的には年収)から必要経費(所得控除など)を差し引いて所得を求めるところからスタートします。

パートによる収入は、税務上、給与所得という所得区分となります。給与所得であれば給与所得控除(図表参照)として最低5万円差し引くことができます。

年収が103万円ちょうどの場合、所得は以下のように算出されます。


103万円(給与の収入金額)-55万円(給与所得控除)=48万円(給与の所得金額)

パート以外に何も収入がないなら、この48万円が合計所得金額となり、配偶者控除の要件を満たすことになります。

つまり「年収103万円以下」という基準は、「配偶者の稼ぎを得る手段はたいていパートだろう」ということを前提に、逆算して求められたものなのです。

◆2020年より給与所得控除が縮小で、配偶者控除や配偶者特別控除は……

この38万円という所得基準、実務に携わった人ほど「所得が38万円以下の場合、38万円の配偶者控除が受けられる」と、おさえていた人も多いでしょう。

これが、2020年よりこの給与所得控除がおおむね10万円引下げられることになったので、それとバランスをとるために合計所得金額要件も38万円から48万円に引き上げられています。まず、給与所得控除の縮小の概要のイメージ図が画像の通り。

▼令和元年以前の給与所得控除

ちなみに、令和元年以前の給与所得控除の概要は画像の通りです。


したがって、令和元年以前は以下のように算式が置き換わります。

103万円(給与の収入金額)-65万円(給与所得控除)=38万円(給与の所得金額)

つまり、給与所得控除が縮小された影響で、合計所得金額が高く算定されてしまいます。その税制改正とバランスをとるかたちで、配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除の所得要件も下記のように2020年より改正がなされました。

・配偶者控除……所得金額38万円以下が48万円以下に
・配偶者特別控除……所得金額38万円超・123万円以下が、所得金額48万円超・133万円以下に
・扶養控除……所得金額38万円以下が48万円以下に

このように給与所得控除が10万円引き下げられた分、配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除の所得要件が10万円引き上げられているので、実務上、大きな影響にはなりません。しかし、給与所得控除の引下げが所得の算定に影響を与えるということはおさえておいた方がいいでしょう。

◆「年収103万円以下」でなくても、配偶者控除を受けられる!?

「年収103万円以下」という基準が給与所得を前提としたものならば、配偶者控除を受けられる他の基準はないのでしょうか。

例えば、公的年金受給者の場合にはその基準は103万円よりも上がります。公的年金受給者の所得も、収入金額から「公的年金等控除額」(表参照)を差し引いて算出します。


公的年金等控除額は、年金受給者の年齢が65歳未満と65歳以上とで次のように分かれます。

・65歳未満:最低70万円
・65歳以上:最低120万円

したがって、2020年以降において、たとえば65歳以上の公的年金受給者の妻をもつ夫だと、

158万円(公的年金の収入金額)-110万円(公的年金等控除額)=48万円(公的年金の所得金額)

年収基準で見れば、103万円以下ではなく「158万円以下」が配偶者控除を受ける条件になるのです。

なお、こちらも2019年以前であれば、算式が以下のように置き換わります。

158万円(公的年金の収入金額)-120万円(公的年金等控除額)=38万円(公的年金の所得金額)

◆配偶者控除が受けられる配偶者とは? その他の要件

以上、パートやアルバイト収入を得ている配偶者、および公的年金を受け取っている配偶者についてみていきましたが、その他の要件についても整理しておきましょう。

・婚姻の届け出がある配偶者であること
配偶者控除の対象とできる配偶者とは、婚姻関係のある配偶者です。いわゆる内縁関係の人、事実婚の人は含みません。

・納税者本人と同一生計であること
「同一生計」とは税法独特の言い回しなのですが、必ずしも「同居」でなくてもかまいません。子どもの就学や親の療養のため別居をしているケースであっても、生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合には「同一生計」となります。もちろん、同居していて明らかに独立した生活を営んでいなければ「同一生計」として取り扱われます。

・青色申告の専従者給与等を受け取っていないこと
夫が個人事業を行っているなら、青色事業専従者給与を必要経費に算入できる場合があります。しかし、青色事業専従者給与の支給を受けた、あるいは白色事業専従者の対象であるといった場合には、配偶者控除は受けられなくなります。

「103万円以下の青色事業専従者給与の支給なら、必要経費の算入も配偶者控除も併用して受けられるだろう」と誤解している人がいます。注意しましょう。

◆「結婚すれば配偶者控除が適用される」という誤解

年の中途で結婚退職すれば「配偶者控除が受けられる」という誤解もあるようなので、説明しておきましょう。

所得税の基本的な考え方はあくまでも年収です。たとえば、6月のジューンブライドに備え、5月いっぱいで結婚退職した人がいるとします。この人の退職時の給与の合計が150万円だった場合、その時点で結婚退職したとしても、夫は配偶者控除を受けることはできません。

150万円(給与の収入金額)-65万円(給与所得控除)=85万円(給与の所得金額)

となり、「合計所得金額38万円以下」という基準から外れるからです。

◆税法上の扶養と社会保険法上の扶養は別モノです

また、もうひとつの誤解として税法上の扶養と社会保険法上の扶養とを混同している人も多く見受けられます。

税法上の扶養とは「控除対象配偶者である」ことや「扶養控除の適用を受ける」ことを指しますが、社会保険法上の扶養は「(給与所得者の妻として社会保険料が免除となる)第3号被保険者になる」ことを指すので、基準も手続きも関係官庁も全く別なのです。

いままでであれば社会保険法上の扶養の基準として年収が130万円を超えると(給与所得者の妻として社会保険料が免除となる)「第3号被保険者」から外れ、「自身で保険料を負担しなくてはいけない第1号被保険者」になることだけを注意していればよかったのですが、平成28年10月より下記の要件にあてはまる方は健康保険と厚生年金が給与から差し引かれる改正がなされています。

・勤務時間が週20時間以上
・1カ月の賃金が8万8000円以上
・勤務時間が1年以上見込まれること
・勤務先の従業員が501人以上であること(2017年4月より労使の合意があれば501人未満の企業でも加入可能)
・学生でないこと

という要件です。

1カ月の賃金が8万8000円以上を年換算するとおおよそ106万円になることから、巷では「106万円の壁」と呼称されていますが、社会保険法上の扶養扱いになるための新たな基準といっていいでしょう。

◆2020年の年末調整の書式が大幅に統合&新設

これだけ大きな税制改正があると、当然、年末調整実務にも大きな影響をあたえます。

一番大きなポイントは、配偶者控除の適用額および配偶者特別控除の適用額がいくらなのか?を判断する書式が「給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除」の一部に統合されたということです。


従来との相違点でいうと、2019年までの年末調整では「配偶者特別控除等申告書」が独立していたものが・基礎控除の差別化・所得金額調整控除の創設にともない、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除」の一部に組み込まれました(図表の赤囲み部分参照)

ともあれ、記載内容は合計所得金額の判断基準を除き、2019年以前の年末調整の書式と変更はありません。しかし、一方で、年末調整の時期は年末の繁忙期とも重なるため、書類の記入方法の変更点について微に入り、細に入り、指示してくれる勤務先も少ないことが予想されます。

配偶者控除、配偶者特別控除の変更点が、年末調整書類の記載内容にどのような影響を与えるのかに注意しながら、2020年の年末調整も乗り切ってください。


ブルームーン満月 

2020-10-29 03:35:32 | 日記

10月31日は牡牛座のブルームーン満月 欠乏感を手放して、豊かさ革命を誓おう!

10月31日は満月です。満月は達成、成就のとき。さまざまな結果が出やすい時期なので、新月で決めた夢や目標の進み具合を見つめ直すことに適しています。満月で、不調和なものや改善点が見つかったら、欠けゆく月の期間で手放していきましょう。

■今回の満月の特徴は?

【満月が起こる場所】牡牛座
【満月になる時刻】10月31日23:49
【牡牛座満月のキーワード】「安定」「豊かさ」「快楽の追求」「優れた五感」「持続力」……etc.

今回の満月は、11月二度目の満月となる「ブルームーン」です。ブルームーンは現代の暦と月の満ち欠け周期とのずれによって起こるものなのですが、2~3年に一度あるかないかの現象で、いつからか「ブルームーンを見ると幸運になれる」という伝承が語られるようになりました。

そんなブルームーンが起こる星座は「牡牛座」。所有と財産を司る星座です。物質的な豊かさや物ごとを継続する力など、現実的な世界において快適に安定して暮らす能力と関わっています。

さらに今回は、その満月が牡牛座に長期滞在中の「革命・改革の星、天王星」とぴったり重なった配置になります。しかも月が満ち切る瞬間は、ホロスコープチャート上において、「天職」や「社会的地位の実現」などをあらわす「天頂」の位置。自分自身の心の奥底にある「お金へのネガティブな感情」や「豊かさへの恐れ」などを手放して、「豊かな自分になること」や「稼げる才能を手に入れること」などを決意するのに最適な満月です。

ブルームーン満月の光とともに天王星の革命・改革パワーを感じながら、手放し&改善を誓ってみましょう!

■牡牛座満月にオススメの手放しテーマ

今回の満月は、牡牛座的な長所が裏目に出た場合の「頑固さ」や「行動の遅さ」などを手放すのにも最適です。そのほかにも「贅沢や快楽」「所有・財産に関すること」などの悩みがあったら、この満月で手放していきましょう。

★牡牛座満月の手放しテーマ★
「怠惰に過ごしてしまう傾向がある」
「所有欲が強すぎる」
「頑固で他者の意見や価値観を受け入れない」……etc.

これらの特徴に思い当たったら、手放しを誓ってみましょう。

■牡牛座満月のオススメ改善ワーク

不必要なものを手放したあとは、その空いたスペースに満月のパワーを満たしていきましょう! 今回は下記のような牡牛座的長所にフォーカスした改善を誓ってみてください。

★牡牛座満月の改善ワーク★
「長期的展望で人生の目標を定める」
「金銭管理や収入の計画をしっかりと立てる」
「豊かさや快適さを心から歓迎する」……etc.

手放し&改善ワークは、月の光を浴びながら、心の深いところまで光がしみ込んでいくイメージで行いましょう。万一の曇りや雨で月が見えなくても、満月のパワーは地上に降り注いでいます。雲の向こうにある満月に思いを馳せて、そのエネルギーを受け取ってください。

満月の時刻は23時49分。ただでさえめずらしいブルームーンが、深夜に満ち切って天頂に輝くというレアなタイミングで11月を迎えます。夜空のてっぺんにまん丸く輝く満月を、ぜひ見届けるようにしましょう!

この日はハロウィーンです。今では日本でも馴染みが深くなっているケルト起源のお祭りですが、今年はレアなブルームーンを見ながらかぼちゃのケーキなどを食べるのも一興かもしれません。おいしいものと美しいものが大好きな牡牛座満月のパワーが、さらにアップするかもしれませんよ!


月面にH2O!!

2020-10-27 08:41:00 | 日記

月面の水、想定より大量に存在か 新たな観測結果

月面にはこれまで考えられていたよりはるかに大量の水が存在する可能性があるとした論文2本が26日、英科学誌ネイチャー・アストロノミー(Nature Astronomy)に掲載された。将来の宇宙探査で、飛行士が月面で飲み水や燃料を補給できる可能性を高める発見だ。

 月にはかつて水が全く存在しないと考えられていたが、約10年前、月面に閉じ込められた水の痕跡を確認する一連の観測結果が発表されていた。ただ、これまでの研究では水(H2O)と水酸基(OH)の区別はできなかった。

今回の論文のうちの1本を執筆した研究チームは、月面の恒久的に太陽光が当たらない場所に無数に存在する極小サイズの「コールド・トラップ」に氷が蓄積していることを確認。水が閉じ込められている表面面積はこれまで考えられていたよりもはるかに広い約4万平方キロに及ぶ可能性があるとした。

2本目の論文では、従来よりも短い波長を用いた観測により、太陽光が届く場所にもH2Oが存在する証拠を確認したとされている。


まさかの新種

2020-10-25 16:31:49 | 日記

飼育員も気づかず…水族館で長年飼育のエイが実は「新種」だった! 発見の経緯を聞いた

ずっと展示されていたエイが「まさかの新種」

拾った“子犬”がどんどんモコモコの姿に育ち、実はタヌキだったことが判明!などなど、意外に“勘違い”される動物たちの話は多い。 【画像】プロも見抜けなかったそっくりな姿がこちら 編集部でも、北海道で“子犬”を保護したはずが「キツネ」だったという出来事を過去に紹介した。 そんな“勘違い”にまつわる驚きの報告が、新たに飛び込んできた。 鹿児島市にある「いおワールドかごしま水族館」で飼育されていた「トンガリサカタザメ」。 名前には「サメ」とついているがエイの一種で、館内で最も大きな「黒潮大水槽」にて展示されてきた。 1997年の開館以来、入れ替えがありつつも実に23年もの間展示されてきたというこの「トンガリサカタザメ」が、同水族館・鹿児島大学総合研究博物館・公益財団法人黒潮生物研究所などのグループによる調査によってこのほど、なんと新種であることが判明したのだ。 新種と判明したエイは頭部が「おばけのように見える」ということで、“モノノケ”の名前を足した「モノノケトンガリサカタザメ」と命名されることとなった。 長く親しまれてきた水族館目玉の水槽に、新種の生物がいた…という驚きの発見。ベテランの飼育員すら見抜けなかったその姿について、モノノケトンガリサカタザメの研究に携わっている、公益財団法人鹿児島市水族館公社(いおワールドかごしま水族館)の山田守彦氏にお話を聞いた。

「わき役のような存在」から一転、大注目!

――「トンガリサカタザメ」が実は新種だった…発見の経緯は? 高知県の黒潮生物研究所の小枝圭太研究員が鹿児島県の薩摩川内市で入手した標本を調べていたところ、日本でトンガリサカタザメ科の種として唯一知られていたトンガリサカタザメとは違うことに気づきました。 そこからトンガリサカタザメについて調べていたところ、当館で20年以上トンガリサカタザメとして飼育している種も薩摩川内市の標本の種と同種でトンガリサカタザメではないとわかり、研究を進めた結果、新種であると判明しました。 ――新種と判明した時の感想は… 魚では、よく知られていたものが実は新種だったという話はたまにあるのですが、今回のような大型のエイで、しかも20年以上飼育していたものが新種だったというのはさすがに驚きました。 また、今までは当館の黒潮大水槽ではわき役のような存在で、ほとんど注目してもらえなかったモノノケトンガリサカタザメが、今回の件で多くのお客様によく観察してもらえるようになり嬉しいです。 山田氏によると、今回新種と判明し、現在も飼育されているモノノケトンガリサカタザメは2匹。 水槽内の魚は定期的に入れ替えが行われるため、開館当時から飼育されているものではないというが、「どちらも少なくとも10年以上は展示している」という。 そんなモノノケトンガリサカタザメだが、数年前に黒潮生物研究所の研究員が「トンガリサカタザメのもの」として入手した標本が、トンガリサカタザメの特徴と違うことを発見。そこから、トンガリサカタザメとしてかごしま水族館で飼育されていた2匹の調査につながり、今回、新種と断定されたのだという。 少なくとも10年、ベテランの飼育員も新種と気付かなかったモノノケトンガリサカタザメ。水族館の人気スポットに住んでいたものの、水槽の底で動かないことが多く、あまり注目されていなかったというが、「トンガリサカタザメ」の姿と比べてみても確かにそっくりだ。 気になる違いだが、「頭部のとがり方がモノノケトンガリサカタザメのほうが緩やか」「モノノケトンガリサカタザメは背びれの先が丸い」などだそうだが、どちらも微妙な差とのこと。   ――では、モノノケトンガリサカタザメとはどんな生き物? 頭部は平たく名前の通り尖がっていて、体の後半はサメのように太い特徴的な体形をしています。海底付近にすむエイの仲間です。 水槽内では魚の切り身などを食べていますが、海では海底の小魚や甲殻類などを食べている思われます。大型のエイで飼育個体は全長210cmあります。 現在は長崎県と鹿児島県でのみ確認されています(千葉県の館山産の標本が海外の博物館にあるらしいのですが、小枝氏によるとはっきりと確認できていないとのことです)。鹿児島県では稀に漁獲されるものの、個体数は少なく、生態などあまりわかっていません。 ――この反響への感想は… 正直なところ、想像以上の反響にただただ驚いています。 現在、水族館にも問い合わせが多く寄せられているということで、さっそくの「モノノケトンガリサカタザメブーム」が巻き起こっているようだ。

身近な水族館という空間で起こった、意外な発見劇。にわかに話題となったその姿を見に、足を運んでみてはいかがだろうか。