新型コロナ感染「東京都が全国最多171人」首都封鎖の現実味
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、国内の感染者数は1200人に迫ろうとしている。24日には東京都の感染者が170人を超えて、全国都道府県で最多となった。国内では「コロナ慣れ」ムードの広がりで、危機感が薄まるなか、欧米各国では外出禁止措置を取る国があいつぎ、小池百合子都知事の「首都封鎖」発言が現実味を帯びてきている。
東京都では24日、新たに17人の陽性がわかり、感染者数は計171人となって全国最多になった。東京都の受診相談窓口には、多い日で1日あたり2500件を超える相談が寄せられる日もあったが、最近は300件台に落ち着いているという。
一方で先月28日に全国に先駆けて緊急事態宣言を発表した北海道では、24日現在の感染者数が161人と、前の日に比べて増加は1人にとどまっている状況だ。
厚生労働省の感染症対策専門家会議は今月19日、北海道内の現状について「緊急事態宣言が出される前には1日あたり10人を超える新規感染者の報告が相次いだが、現状では感染源が追えない新規感染者数は横ばいにとどまっている」として、爆発的な増加を避けるうえで一定の効果があったと認めた。
二次感染率は?
感染症の流行を考えるうえでは、1人の感染者から二次感染する人の数の平均(=実効再生産数)を指標とするが、北海道の場合は緊急事態宣言の前後で比べると、「0.9」から「0.7」に減少しているという。
しかし北海道以外では、都市部を中心に感染が増えている現状だ。政府がイベント自粛や学校の一斉休校などを要請した直後の3月上旬は、全国の実効再生産数は1を下回っていたが、海外からの帰国者による感染が相次ぎ、市民の間にも「コロナ疲れ」「コロナ慣れ」のムードが浸透している現在、事態は急速に悪化する可能性もある。
ロックダウンの可能性は
インドではモディ首相が今月22日に、「3週間のロックダウン」を宣言した
小池都知事が今月23日に言及した「爆発的に感染が拡大すれば、首都を封鎖(ロックダウン)することもありうる」という発言が波紋を呼んでいるが、このとき知事は、公衆衛生上の対策を何も取らなかった場合、流行のピーク時に東京都では1日あたりの外来患者数が4万人、入院患者数は2万人を超える可能性があるという推計結果を発表している。欧米諸国の現状を見ると、現実味を帯びた数字だ。
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