サラダチキンでサルモネラ食中毒 全米65人が感染 28人入院
ダイエット効果があるとして、昨年爆発的にヒットしたサラダチキン。蒸したムネ肉を真空パック詰めした商品がスーパーやコンビニエンスストアで手軽に買えるとあって、すっかりお馴染みだが、米国ではサルモネラ菌で汚染されたサラダチキンを食べて65人が食中毒を起こす事件があった。
米疾病予防管理センター(CDC)によると、食中毒を起こしたのは、全米屈指の大手スーパーマーケットチェーン「フェアウェイ(Fareway)」が、今年1月4日から2月9日にかけてアイオワ州やイリノイ州など5州の店舗で販売したもの。
米国農務省(USDA)は、アイオワ州の食肉加工メーカー「トリプルT社」が製造元だと突き止めており、サラダチキン製品の販売は安全性が確認されるまで販売を停止しているという。
腸炎ビブリオやカンピロバクターと並ぶ代表的な食中毒菌であるサルモネラは、豚や牛、ニワトリなどの腸内にいる常在菌で、排泄物を通じて自然界のあらゆる場所に生息する。感染すると、健康な成人では発熱や腹痛・下痢など急性胃腸炎にとどまるが、抵抗力が弱い子供や高齢者では、重症化すると菌血症を起こし、死亡することもある。
ハンバーガーやアイスクリーム、チーズなどの乳製品のほか、卵や肉、菓子類などさまざまな食材が原因となるが、ほとんどのサルモネラ菌は、60℃15分の加熱で殺菌される。サラダチキンの場合は、生食するケースが多いため、米国ではこれまでに65人が発症し、このうち28人が医療機関に入院した。
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