眞ちゃんち

クラリネット奏者 橋本眞介Blog

エミール・ヌハノビッチ氏

2008年11月26日 | Weblog
ボスニアから来日したエミール・ヌハノビッチ氏と昼食会。
現在彼はサラエボフィルハーモニーの芸術監督兼首席指揮者、サラエボ音楽院教授の肩書を持ち元サラエボフィルのクラリネット奏者でもあった方。

1999年8月に我々も参加した世界音楽祭「オーガスト・イン・ヒロシマ」で、
彼も欧米や紛争で傷ついた国など12ヵ国の音楽家達を集め即席の楽団を作り演奏したという。
市内の原爆養護老人ホームでも演奏して被爆者の笑顔が忘れられず、また復興した広島の街の姿にも勇気づけられたと。
長く続いたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争、ドイツ留学時代はいつもトップニュースで流れ続け、なんとか理解してたものの彼から聞く体験は凄まじい。
孤立化した街には電気も食料もなく楽団員は銃弾を避けながら練習に通い続け、約4年間で7人の楽団員を失った。
内戦の間もコンサートはろうそくの明かりの下で開き続け観客席はいつも満員。
爆発音が鳴る中で開いた日もあり楽団はいつも市民に希望を与え続けたという。

今回は原爆養護ホーム舟入むつみ園、東区民でのコンサート、広島平和文化センターなどの方々との交流という目的で来日。
話していてほんとに気さくでやさしいお方。また素晴らしいAusländerと巡り合え嬉しく思う。
明日会うことを約束して別れた。

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