ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

奈良町にぎわいの家 8月展示

2016-08-04 | にぎわいの家・奈良関連


奈良町にぎわいの家は、奈良町の目抜きにある100年の町家です。現在、二つの展示を開催中。(詳細は、奈良町にぎわいの家http://naramachi-nigiwainoie.jp/ まで。)

●つし2階アート企画vol.6「中尾めぐみ~小さな部屋で」展
つし2階。「つし」は「厨子」とも書くようですが、天井の低い空間で、まるで隠れ家のような空間です。子どものにぎやかな声がするので上がってみると、ご両親と未就園児の女の子と、そのお姉ちゃんのご家族。お母様が「なんだか、この空間に来て、やたらと興奮してしまって。」とおっしゃるので、ああなんだか嬉しいな、と思いながらも、思わず作品を確認する私。町家での展示は、ガラスやケースに囲われない、そのままの生の作品が、木の空間の中にあり、建物と一体となるライブなところが見どころでもあります。奈良は都祁村生まれの中尾さんは、現在きたまちで制作活動する、若手作家さんです。やさしい綠の作品は、森のような水辺のようなみずみずしさがあります。つし2階の壁の色が、もう一つの風景となって治まる様は、木の家の中に、もともと木が持っていた綠が膨らむような、そんな楽しさがあります。つし2階の低い天井は、その狭さが逆に落ち着いて、ゆっくり作品を見たい気になります。ただ、さすがに屋根の下で暑いのですが…。その暑さを風にかえるような、中尾さんの「小さな部屋」ご覧下さい。8/27まで。