ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

奈良町にぎわいの家より~展示&ラジオ

2016-08-19 | にぎわいの家・奈良関連
お盆を過ぎてから、奈良では湿度が増して、いよいよ暑く…。立秋とは名ばかりですが、100年の町家は、残りの夏休みにもいろんな企画が。以下、二つ紹介します。
①蔵展示企画「ここがおすすめ!写真展」
当館スタッフによる、100年の町家のおすすめスポットを写真にとってもらいました。町家がこんな風に見えるのか…スタッフならではの視点、ユニークですよ。コメントもあわせてお楽しみ下さい。
②奈良町にぎわいラジオ「四季のことのは」、次回は8/20(土)午前11時より放送。ならどっとFM(インターネットからもお聞きいただけます→http://www.jcbasimul.com/)
月一回、お届けする「奈良町にぎわいの家」制作ラジオ。当館テーマである二十四節気の紹介や、奈良町で活躍する方々の声などを放送しています。また外国のお客様へのインタビューも。ホームページからも遡って聞けますので、奈良町にぎわいの家ホームページ(http://naramachi-nigiwainoie.jp/)のラジオのバナーからどうぞ。






奈良町にぎわいの家 蔵展示 「にぎわい灯り展」

2016-08-10 | にぎわいの家・奈良関連
毎日、「暑いですね。」が挨拶になっていますが、奈良町にぎわいの家、100年の町家空間も…暑いです。ただ、通り庭(かまどのある土間)や表に水をまき、風が通るとしばしの涼が…。また、鈴虫の音色と風鈴の音、蚊帳のしつらえなどは、町家ならではの風情でしょうか。さて、奈良公園一帯の「なら燈花会」にあわせて、にぎわいの家のある奈良市中新屋町界隈でも、「灯りの小径」が。各家の前にロウソクを灯します。また、奈良町にぎわいの家では、夏休みに子どもたちと「灯籠作り」を企画、8/1に作りました。灯籠の模様は切り絵。鉛筆などで下書きもせず、直接切っていきます。また、糊もスティック糊でなく、手でぬります。細田七海さん(美術指導者)のテンポ良い指導で、それぞれの個性ある切り絵が。当日、お父さんのお誕生日という男の子は、カラフルな切り文字で「おとうさん、たん生日、めでたい!」と。(思わず親目線になり…うらやましい限り。)また、お孫さんと参加の方は、ちぎり絵で素敵な朝顔を。細い蔓の丁寧なこと。最年少参加は三歳くらいのお嬢さん、思い切ってどんどん色紙を切っていく様に、ほれぼれ。八畳の離れでまるで小さな寺子屋のように、皆で作る時間。奈良町にぎわい時間、と名付けたいような、ひとときでした。そのお子さんたちの制作した灯籠を「蔵」に飾っています。「蔵」ならではの暗闇もまた良し。是非、ご覧ください。
8/15まで。


オリンピックの顔

2016-08-08 | その他
オリンピックが始まりました。日ごろ、スポーツから縁遠い私も、オリンピック番組が多いので、必然、見てしまいます。オリンピックの楽しみの一つは、普段はそんなに中継されないスポーツが、見られるということ。その一つがウエイト・リフティング。三宅宏実選手の銅メダル、おめでとうございます!ですが、なんというか、今回の三宅選手の競技、とにかく釘つけになりました。何に釘つけかというと…「顔」。芝居の稽古をしている時、せりふ以上に、「顔」が物を言うのですが、本当に「顔」というのは、いろんなものが出るところで、よく、役者さんはそれをさらけ出してくれているな、と思いますが…さらけ出してくれないと、リアルな芝居はありませんものね。
さて、その「顔」。三宅選手がバーベルを一端、肩の近くで受け止めた時、苦しくせつなく、しかし、次に向かうための覚悟のような、なんともいえない「顔」をします。そして、バーベルを完全もちあげた瞬間、ほっとして、嬉しさと安堵感と喜びや、苦労や、そんなものが一杯詰まった「顔」になります。この「顔」に思わず涙ぐんでしまうのは、年をとったからなのか…いや、「重さ」というものをしっかり持ち上げたことへの、何かしら、私たちの中にある共感のようなものというか…。
「強力」(ごうりき)という言葉を思い出します。交通手段がない昔、大きな荷物を背負って歩くのは当たり前のことでした。昔は百キロ以上の荷物を背負って山を登る「強力」もいたとか。アルプス登頂でシェルパが荷物を背負っているのを映像でみるたびに、なんだか健気に思うのは、「重さを背負う」ということへの、具体的な感覚と、一方、具体的でない「重さ」を同時に感じるからでしょう。
育児中、子どもを背負うママも多いことでしょう。あの子どもの重さ。背負うのは疲れるけれども、この重さを背負っているうちに、何かしら、「強い力」も生まれてくるのではと思います。
重いもの…は疲れますが、今回の「重さ」を持ち上げた、三宅選手の「顔」に、昔の人たちの背負っていた「重さ」までつながるような、不思議な感動を覚えました。まさに、「オリンピックの顔」でした。銅メダル、おめでとうございます!

奈良は燈花会が始まりました

2016-08-05 | にぎわいの家・奈良関連
夏の奈良の風物詩としてすっかり定着した「なら燈花会」。毎年、ボランティアの方々が、奈良公園一帯に灯りをともして下さいます。今年は子どもの学校の企画で、奈良県庁広場の「ほのあかり 2016」に参加、初めて準備しました。3時半の集合で、まだ陽は高く「熱中症にならないよう」が合い言葉。暑い中の作業でしたが、子どもたちが火を灯し全体像が見えると、ああ、良かったなあと。写真はその「ほのあかり2016」の様子。なら燈花会は14日まで。

  

奈良町にぎわいの家 8月展示

2016-08-04 | にぎわいの家・奈良関連


奈良町にぎわいの家は、奈良町の目抜きにある100年の町家です。現在、二つの展示を開催中。(詳細は、奈良町にぎわいの家http://naramachi-nigiwainoie.jp/ まで。)

●つし2階アート企画vol.6「中尾めぐみ~小さな部屋で」展
つし2階。「つし」は「厨子」とも書くようですが、天井の低い空間で、まるで隠れ家のような空間です。子どものにぎやかな声がするので上がってみると、ご両親と未就園児の女の子と、そのお姉ちゃんのご家族。お母様が「なんだか、この空間に来て、やたらと興奮してしまって。」とおっしゃるので、ああなんだか嬉しいな、と思いながらも、思わず作品を確認する私。町家での展示は、ガラスやケースに囲われない、そのままの生の作品が、木の空間の中にあり、建物と一体となるライブなところが見どころでもあります。奈良は都祁村生まれの中尾さんは、現在きたまちで制作活動する、若手作家さんです。やさしい綠の作品は、森のような水辺のようなみずみずしさがあります。つし2階の壁の色が、もう一つの風景となって治まる様は、木の家の中に、もともと木が持っていた綠が膨らむような、そんな楽しさがあります。つし2階の低い天井は、その狭さが逆に落ち着いて、ゆっくり作品を見たい気になります。ただ、さすがに屋根の下で暑いのですが…。その暑さを風にかえるような、中尾さんの「小さな部屋」ご覧下さい。8/27まで。