チルト

昼過ぎに突然の雨。
商品の搬入を慌てて済ませたのはいいが、
どぶねずみな私がポツリと残された。

風邪っ引きは御免被りたいと、
タオルで髪の毛を撫で回した後に残ったのは純度の高い眠気。

軽い気持ちで快感に身を預けて作業車のシートを倒したが早いか、ぐんぐん夢の中へと吸い込まれて行った。

目だけ一旦開けることができたのは２０分後だった。
しかし困った事に、身も心もストライキ。
頭とは逆の欲求を訴えていた。

さぁ、行こう！

今朝は割合すんなりと朝食がとれた。
やや軟便気味なのが気になるところ。

腹の辺りを見てみると、
朝にいつも巣食う鉛のような難物は、ちゃんと鎮座しこちらを見ている。

いつもの時間に電車はやってきて。
知らん顔の僕達を運んでいく。
日射しが低く差し込む季節になってきた。