雨の季節が過ぎ、蝉の季節が真っ盛り。
滝のように注がれ続ける鳴き声に
ただただうんざりしているうちに
気が付けばまた新たな月が生まれようとしている。
どの蝉もきっと命を削って叫び続けているのだろうけれど
そして、個々にはあれこれと争いもあれば、
悲喜こもごもな話もあるのだろうけれど
全体として別な生き物の鳴き声のようにも思えてくる。
先にデビューを迎えたと思われるのは
早くも腹を天に向けて固まっている。
喧騒の中で蝉の死骸を見ていると、蝉の個性を探したくなった。
体の大小はわかっても、同じ顔にしか見えない。
足の長さや花の高さ目の大きさに違いがあるんだろうか・・・
と考えているうちに、音もなく風に吹かれて転がっていってしまった。
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