日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

王道・タマネギの細胞

2021-02-10 19:29:48 | 中学理科2分野(生物)

核と細胞壁を確認するには、この子以上の材料はないでしょう。
ペロッとめくって、酢酸オルセインを一滴。
8分待ってプレパラート作成。

だ腺染色体観察用に調整してあったメチルグリーン・ピロニン溶液を何となく滴下。

あまり意味ないかも。

高校生物基礎の予備実験もついでに。

5年以上前に採取したイシクラゲ。
今年も生き返る?からすごいよな、、、。

顕微鏡って、時間を区切らないと際限なくのぞいてしまう危険な機器です。
ただ、やはりプレパラート作りやピント合わせはスキルなので、
苦手意識を持って通り過ぎることも多々あります。

生物の基本単位を観察できるって、
まるいねー、四角いねーだけでなく、
ここまでたどり着いた歴史というか、ロマンを感じるのですが、
自分が初めて顕微鏡で細胞を見た時にそんなことを感じていたかというと、明らかに否。
多分、課題として能動的に細胞を認識しただけだったと思います。

基本構造が一緒ってすごい事だと思うんだけどな。
なのに多様なのがもっと不思議。

言語化すると、ありきたりな言葉しか出てこないから、
ただノルマ的に顕微鏡観察に取り組む学習者の再生産をしているのかも知れない、
そんなことを考えながら、
今日は、今年度最後の対面授業の準備をすすました。


細胞と細胞小器官

2021-02-09 09:23:03 | 中学理科2分野(生物)

葉緑体という細胞がある、という記述を多数、みかけて、
細胞の中に細胞小器官である葉緑体がある!を確認するために、
生物部の水槽からオオカナダモを拝借して顕微鏡観察。


い、いや、これはこれで楽しいけれど、目的の比較ができないでしょ。

そこで、専門店でオオカナダモを購入。



伝わるものが全く異なりますね。

細胞と葉緑体と葉緑素の違いを考えるきっかけになればと思い実施しました。
ただ、分散登校中の観察って、色々、厳しいですね。
従来からの脱却を迫られていることを、ひしひしと感じます。




ファクターX

2021-02-07 23:41:13 | 最近読んだ本

生物基礎は免疫の単元に入っています。
NHKスペシャル特別班によるこの一冊、
とにかく読みやすくて、一気に巻末まで。

何故、日本を含むアジアの一部の国で、感染者や重傷者が少ないのか、
その要因「ファクターX」として、
・BCGが自然免疫を「訓練」
・交差免疫を持っている
・生活習慣
が挙げられています。

別の予防接種で自然免疫が訓練される、、、
説明を読めば、そうなのか、、、と分かったつもりになりますが、
そんなに都合よく働くのかという疑問と、
訓練される自然免疫って、何だか説明しにくい、、、

運動することで、
筋肉から放出されるインターロイキン6が免疫細胞を刺激します。
免疫力を上げるために適度な運動を、という話はよく耳にしますが、
具体的にサイトカインの名称が出てくると、そうなのかぁと簡単に納得してしまいます。

とにかく、そうなのかぁ、、、、とすんなり入ってしまう一冊。
良いのか悪いのか分からないけれど、次、何か追加で読みたくなるような構成です。