茶道 - Japanese Tea Ceremony -
九月も末になり、そろそろ秋の気配を感じる時期になりました。特に茶道の世界ではその季節感を大切にしてお客様をお迎え致します。茶の湯の世界の魅力とはなんでしょうか?茶の湯の世界は日本のあらゆる文化と伝統が、多くの先人たちによって長い年月をかけて集約され、磨き挙げられてきたものです。その茶の湯の空間で、季節の移り変わりを直接表現してるのが床の間に生けられてる草花です。この花のことを「茶花」といいます。あの利休は「花は野にあるように」と言っております。まさに、その季節に咲いてる野花を生きてるそのままの自然な美しさを生かして、さりげなく入れるのが茶花なのです。珍しい種類の花や、装飾性を求め豪華に飾り立てるのは茶の心にかなっているとはいえません。また、茶花は花入れとの調和も大切ですし、床飾りの主体である掛物との調和も重要です。このようなおもてなしの心遣いがお客に通じることが亭主の心構えでもあります。秋の季節はおもてなしの季節でもあります。心落ち着く一服で秋をむかえましょう。