oursblanc44と順番が前後してしまいましたが、東日本大震災以降初めて
今年5月18日に訪ねた、福島県西郷村阿武隈川源流の森と栃木県那須平成の森を
ご紹介します。
主催は千葉県森林インストラクター会さんで、県内外で自然、森に親しむ数々の講座を開催されていらっしゃいます。
頂いた資料によると、阿武隈川の水源地は那須連峰北部の甲子山、旭岳、三本槍岳に
囲まれた山地にあり、水源地からの小渓流が甲子山登山口、甲子温泉付近で合流して
本流の原形をつくり、新甲子温泉付近で完全な本流が形作られているそうです。
日光国立公園に指定されているため自然状態がよく保たれており、原生林の美しさ、
峡谷の荘厳さ、太平洋側と日本海側の植物の推移地帯ゆえの変化に富んだ植物相を
見る事ができるという事と整備された新甲子遊歩道に魅かれ参加させて頂きました。
写真上は遊歩道にある桂の木で、近くの剣桂神社のご神木樹齢370年年の巨樹には
及びませんが「荘厳」という言葉がぴったりだなと思いました。
「桂(カツラ)」は新鮮な落ち葉がカラメルの様な甘い香りを発する事から、
「香出(かづ)」が名前の由来になっているとの事。
( 出典 「葉で見分ける樹木」 小学館 ISBN 4-09-208022-0)
下の写真は、平成20年まで皇室の那須御用邸として管理されていて、
凛として可憐な花は愛子さまのお印でもあります。
丁寧な植生のご説明を受け、とても有意義な一日でした!
実家の2軒先が造園業を営まれていらっしゃる恩恵で、庭木や宿根草花の豊かな
敷地内で遊ばせてもらった事は子供時代の楽しい思い出です。
効率重視でなく植物のゆったりした時間の物差しを感じる事は、
原発事故後の日本にはとくに大切なのではと改めて実感しました。
千葉県森林インストラクター会の皆さま、有難うございました!