自転車を造る喜び、伝える喜び

　年齢的なことを考えるとDURA ACEやSRAM REDには到達できないかもしれませんが、STEP BY STEPで学習して行くことで微力ながら日本の次の世代の人たちに少しでもロードレーサーの魅力を語り次いで行ければと願っている次第です。
　これが私が最初から上のクラスの完成車を選ばない最大の理由です。日本人の悪い癖として自分が高級品を手にすると、訳もなく価格の安い製品を小馬鹿にする傾向を強く感じています。価格の高い製品にはそれなりの理由があるように、価格が安い製品にもそれなりのメリットがあるものです。安かろう悪かろうでは問題もあるのでしょうが、価格の安い製品が全て粗悪品という訳ではありません。
　個人的にはそこそこ走れてそこそこに快適なロードレーサーの適正価格は20万円前後だと考えています。装備品などを含めるとさらに10万円程度必要になることも分っています。正直なところ、昨年までの私は10万円のロードレーサーでも高いと思っていました。最初のクロスバイクでさえESCAPE R3を止めてAL-700Xにした人間なのですから・・・
　ただ、ある程度のバイクに乗るともう少し上の走りをしたくなるもので、ホイールを換え、クランクを換え、結局、ESCAPE R3を新車で買う以上の出費をしてしまいました・・・
　まぁ、初めからESCAPE R3にしていたらここまでの学習ができなかったかはずですし、学習をしていたらロードレーサーを購入する資金に窮していたかもしれません。結局、昨年AL-700Xにしたことがロードレーサー購入の決断を早めることに繋がったのですから、老い先の長くない身にとっては幸いだったと思っています。
　最初から20万前後の自転車と考えるとおそらくいつまでも決断が出来なかったのではと思っています。10年近くもツール・ド・フランスを夢中で見続けながらロードレーサーを買おうと強く思わなかったのもそのせいでしょう。これが10万円程度のロードレーサーなら敷居がぐっと低くなるのです。それを何年かかけて20万円前後のバイクに仕上げて行けばいいのですから。
　結果として25万円を超えてしまうことになるかもしれませんが、それならそれで25万円の完成車とは一味も二味も違ったオリジナルに近いロードレーサーに乗っていることになるのですから、価値は計り知れないと思います。
　今のところTCR2の最終型を先にも記したように完全ULTEGRA化においています。そしてその先にあるのがフルカーボンでSRAM FORCE搭載のTCR ADVANCED SEです。そして、可能であればフレームはそのままでDURA ACEかSRAM REDが体験できればと願っています。