CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

世代交代

2013-07-24 08:39:14 | インポート

 ツール・ド・フランス2013が夜のシャンゼリゼで長く苦しい戦いを終えた。いつも想うことなのだが、グランツールの3週間はTV観戦をするだけでも結構大変なのだから、30度を越える猛暑の中をわずか2日の休養日だけで21日間を走り続けなければならない選手達にとっては過酷な日々に違いないと・・・Tdf13_st021_01

 私も昨日30度を越える真夏日に100km越えのロングライドをして来たが、後半はバテバテなのだから、3千数百キロを駆け抜けた選手達にはこころからお疲れ様と言いたい、そして感動をありがとうと。
 今年のツール・ド・フランスは昨年と同じチームが勝った訳だが、昨年のような退屈さは感じなかった。これはウィギンスとフルームの性格の違いによるものだろう。昨年は磐石を誇ったチームが、今年は早々に2名のアシストを失い、チーム力に翳りは見られたが、フルームとポートの2人の力が突出してした。
 パリのポディウムの頂上には大方の予想通りフルームが立つことになった。今年のレースを見る限り、ウィギンスよりフルームの方が強かったと認めざるを得ない。早くもウィギンスの移籍話があるようだが、それも已む無しと思わせるほどフルームは強かった。2つのTTで2位と1位。加えて2つの頂上ゴールも征しているのだからそれも当然の成り行きかもしれない。1985年生まれの28歳ならこれから何年かはフルーム時代となりえる可能性はある。Giro2013_final_01

 ジロ・デ・イタリアでは1984年生まれのニーバリが強さを見せていた。苦手としていたTTを見事に克服して見せたニーバリとフルームの対決から今後は目を離せない。ツール・ド・フランスをスキップしたニーバリはブエルタ・ア・エスパーニャに参戦予定と聞く。ツール・ド・フランス後半に調子を上げ、表彰台をコンタドールから奪い取ったホアキン・ロドリゲスや好調なバルベルデ等が当面のライバルとなりそうだが、今年はツール・ド・フランスからの期間が短くなっているので、ツール・ド・フランス組はピーキングが難しいだろう。ニーバリのWツールは堅いのではなかろうか。Tdf17_st04_01

 若手が台頭し始める中王者コンタドールは4位に沈んでしまった。本人は不調を口にしているようだが、最初のTTでフルームから2分近く遅れ、頂上ゴールでは1度もフルームに先着できなかったのは明らかに力の差だろう。コンタドールにしては珍しく、前半力をセーブしていたにも関わらず、見せ場が作れたのは第17ステージの山岳個人TTのみ。それも最初からディスクホイールを使用するという大きな賭けに出てのもだった。
 このステージでは作戦が成功したかに見えたが、結局、そのツケを翌日以降に支払うことになってしまった。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャ同様の奇襲作戦に出たが、フルームとSKY相手には全く通用しなかったということなのだ。ここまで力の差を見せ付けられると、コンタドールもひとりの過去の王者に過ぎない。
 これまで28歳から32歳が自転車ロード選手のピークといわれたきたが、近年のグランツールの過酷なコースレイアウトなどを見ていると、選手のピークは短くなってゆくのかもしれないと感じている。勿論、ホイクトやオグレディーのように40歳を過ぎている選手達もいるのだが、それはあくまでもアシスト選手の寿命で、エース級の選手のピークは確実に短くなって行くだろう。
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 その結果、若手の選手達にはビッグチャンスが訪れることになる。今回のツール・ド・フランスでは総合2位のナイロ・クインターナやミカル・クヴィアトコウスキーというヤングライダーの活躍が目立っていた。ただ、若手に関しては新人賞の有力候補に名が挙がっていたT.J.ヴァンガーデレンやティボ・ピノーの例もあるので過信は禁物なのだが・・・
 いずれにしても自転車ロードレース界はコンタドール、アンディ・シュレック時代からフルーム、ニーバリ時代へシフトしたことは間違いないだろう。勿論、それでコンタドールの過去の栄光が消滅してしまうことはないだろう。若干24歳の若さでマイヨジョーヌを獲得し、ジロ・デ・イタリアもブエルタ・ア・エスパーニャも征し、グランツール5勝は立派な王者の証でもある。おそらくコンタドールのピークは2009年~2010年だったのではだろうか。
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 今年のサクソ・ティンコフのチーム力はSKYのチーム力を上回っていたにも関わらず、ポディウムの表彰台をひとつも確保することができなかった。かろうじてチーム総合優勝だけは手に入れたが、この結果が来年の体制に微妙な影響を与えるかもしれない。また、BMCはエヴァンスからヴァンガーデレンへのエース交代ほ必死であろう。SKYのエースはフルームで確定なので、ウィギンスは古巣のガーミンへ戻る公算が高い。問題はリッチー・ポートがSKYに残るのかということだろう。ポートとフルームは共に1985年生まれの28歳なので、ポートがSKYでエースになれる可能性は極めて低い。今年の活躍で株が急上昇しているので、他チームでエースの座を約束されても不思議ではないのである。
 個人的にはシュレク兄弟が抜けるTREKへコンタドールが移籍し、コンタドールが抜けるサクソ・ティンコフへポートが戻れば、来シーズンはさらに面白くなるのではと考えている。いずれにしてもこれからの選手の移籍からは目が離せないだろう。

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