古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四章 極月改書・その二十四

2011年07月03日 10時45分48秒 | 古文書の初歩

 

 

上の写真の五行目から(第十二ページ)

解読

 若山津浪ニ而少々之荒 一 廣湯浅大阿れ

 田邊地震ニ而大火事  一 田邊内不残流失

 日置川内大荒破舩多  一 富田津浪大荒

 周参見阿れ 一 横手灘荒 一 大嶋少々

読み方

 若山津浪にて少々荒れ、 一 広、湯浅大荒れ

 田辺、地震にて大火事、 一 田辺内残らず流失

 日置川内大荒れ、破船多し、 一 富田津浪大荒れ

 周参見、あれ、 一 横手灘荒れ、 一 大嶋少々

解説 和歌山県内の被害状況を書いています。 「若山」・・・現在の和歌山市。 「阿」・・・変体仮名「あ」。 「田辺内残らず流失」は信じがたい話です。 「荒」・・・崩しに注意。 「破舩多」・・・破船多し、「多」の崩し字注意。 「富田」・・・「富」の崩し字に注意。 「横手灘」・・・場所は不明ですが、現在の枯木灘の事ではないかと推定。 「大嶋」・・・「嶋」の崩しに注意。