古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十三章 苫草紛争の二 其の二

2015年06月27日 05時51分58秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「苫草紛争の第二」第一頁、上の三~四行目

 

解読 可仕躰ニ相見へ申候ニ付、無御座是非指

    留申苫も無對ニ取参申候。此上

 

読み 仕るべき躰に相見え申し候に付き、是非無く指し

    留め申す苫も、無体に取り参り申し候。この上

解説 「可仕躰に」・・・(手込めに)仕るべき躰『てい』に。暴力で取り押さえる様子に。 「相見へ申候ニ付」・・・見えたので。「申」の下部の右へ曲げた所が「候」です。 「無是非」・・・是非無く。「非」が判りにくい。 「指留」・・・差し止め。禁止にする。 「申苫も」・・・申す苫も。刈り取り禁止にする苫草も。「P」に見える字は「申」です。 「無對ニ」・・・「對」の右に「躰」と添え書きしていますが、当時の人が書いたものか、現代の人が書いたものか不明です。「對」は「躰」の書き間違いではないかと言う意味で書いているものと推定されます。その通りだと思います。古文書では、宛て字が多いので、「無對」は宛て字で書いているのかも知れません。「無体に」・・・無法に。無理に。 「取参申候」・・・取り参り申し候。「参り」は丁寧語です。 最後は、「此上」・・・「此」も形で覚える字。