古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その九十六終

2012年11月24日 09時20分28秒 | 古文書の初歩

第十二章・「恐れ乍ら願い奉る口上」は如何でしたか。この文書『もんじょ』は単なる商取引のトラブルに関する顛末『てんまつ』の文書で、歴史的に特に重要な記録ではありません。そうは言っても、明治維新直後の、商取引の一端に触れる事が出来、今から140年前の商売人の商行為とか、ものの考え方などが少し分かるという点で、多少の参考にはなったと思います。

古文書の学習のテキスト(教材)で、一番望ましいのは、それが歴史的に重要な史料(國・地方を問わず)である事だと思いますが、未発見の古文書がそれほどたくさん有るわけではありません。現在発見されているけれど、未だ解明されていない文書の読解に向けて、もっと若い年代の人が、関心を持って勉強に参加されることを期待するものです。

本ブログで教材とするものについては、歴史的な重要性以上に必要な事は、文書自体が綺麗であること、(保存状況が良好で、虫食い等が少ないもの)です。そう言う点では、適当なものはなかなか見あたりません。今までに取り上げた文書の中にも、読みづらいものはたくさん有ったと思いますが、教室で教わる場合は、素材が綺麗でないものでも、指導者による直接の説明や、生徒の側からの質問でおぎなう事が可能になりますが、こう言った一方通行の学習ではそうそう解決は出来ません。本ブログでは、私が今までに習った文書の中でも、綺麗な文書を選んでテキストにしておりますので、「習うより慣れろ」を主眼にして、今後も引き続き続けて行きたいと思っています。

次回は、本章と同じくこの地方の、民間のトラブルに関する文書を引き続き習います。

 


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
situmon (maesiyo)
2012-11-25 11:53:39
komento
hairimasenn
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お礼 (maesiyo)
2012-11-28 15:49:51
毎日読ませて戴き有難う御座いました
乍恐奉願口上を読ませて戴き解読・読み・解説に付いては私にも解かるように特に解りやすく勉強になりました。
これからもお体をいとい長く続けて戴き私たちに勉強をさせてください。
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お返事 (管理人)
2012-11-29 07:52:46
お励ましの言葉を頂き有り難う御座います。
解説は、格別丁寧に書いているつもりで、よくお分かりの方には、くどいと思われるかも知れませんが、初歩の方を念頭に書いていますので、ご辛抱下さい。
何事もそうですが、古文書も回数を重ねる事が大事です。適当な教材が有る限り続けたいと思っています。
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