AYUKO Soul Quest. "スピってるがフィジってる"

元気になってくれ。
自分にときめいてくれ。
そして愛を見つけてくれ。

「芸風」前編

2019年01月19日 | 音楽と歌と私と・・・
歌手としての芸風というのは、
軸となるスタイルはあっても、
人生を通して変化してゆくものだと思う。

自分の「てっぱん」や「十八番」とするジャンルや楽曲でさえも、
時を経て、(少なくとも歌い手にとっては)受け取り方や気持ちが変わる。
(例えば、聖子ちゃんが今歌う「青い珊瑚礁」は違う)

もちろん早くに自分のスタイルを確立する人もいるが、
私はもう少し紆余曲折が続きそうだ。
いいんだか、悪いんだか。

3月に学生時代の盟友に誘われてLIVEで歌わせていただくが、
彼が私のために選んでくれた曲たちは、
いわゆる私のてっぱんジャンルである、パワー系のソウルである。

私が生まれて初めてソウル音楽と出会ったのは、
バークリーでのGospel Choirのコンサートだ。
「なんじゃこりゃ〜〜〜!」と言わんばかりの衝撃だった。
あの声量、あの歌い回し、あのグルーヴ、
純粋に「私もできるようになりたい!」から始まった。

ソウルミュージックというのは、
アフリカから大陸にやってきた人たちの音楽だ。
彼らの血、彼らのアメリカでの歴史が流れている。
想像を絶する苦悩が流れている。
ソウル=魂・・・の叫びだ。

とにかくQueen Of Soul, Aretha Franklinを筆頭に、
レジェンド、Divaと呼ばれるような黒人女性歌手の歌を聴きまくった。
真似した。もちろんすぐに身につくわけがない。
でも、とにかく好きで、憧れて、私は練習し続けた。

そのような音楽にたくさん触れて、私が得た印象というのは、
アフリカ系アメリカ人の女性はとにかく「強い」。
曲の内容もグイグイと「強い」(もちろんそういうのばかりではないけれど)。
その強さというのは、彼女たちがあの国で、
アフリカ系として、また女性として、
サバイバルするために身につけてきた強さなのかもしれない。
(と、私は思っている)

話がそれるが、入学して間もなく、
私は、一年生ではトップでfull scholarshipで入ってきた
tenorsaxを吹くアフリカ系のハンサム青年と付き合うことになったのだが、
一年間シスターたちに無視し続けられた。
まあ、私はお人好しの日本人なので、
それにもめげずに一年間「Hi!」って挨拶し続けた。
結果、その根性を認められたのか、
その後は、逆に彼の方に「AYUKOを傷つけたら承知しないよ!」
くらいのことを言ってくれるようになった。

彼女たちは「強い」。
でもその強さは、そうでないとやってこられなかった・・・
という、私には決して知ることのない、
彼女たちの決意のようなものを感じて仕方がない。

私は、彼女たちが歌で見せるその「強さ」が、自分に欲しかった。
当時の私にとって「強くてかっこいい女性」は、
ソウルミュージックを歌うDivaたちだった。

<後編につづく>


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