山小屋のベッド、小さいけど布団と毛布で暖かくぐっすりと眠ることができた。
体も疲れているが、昨晩の疲れ方を考えると上出来である。
これもVAAMのおかげか。
朝ごはんはこぶりなトースト3枚。 ハム3枚。チーズ2枚。バターにジャム。 コーヒーだった。
これで7.5ユーロは高いのか?
山の上だから仕方がないのか?
まあ贅沢はいえないので、おいしく頂く。
朝食後、準備して2日目スタート!
今日はここ1931mから一気に900mレベルまで下り、
その後また2300mくらいまで登りで終わる。
最初下りだし楽しんでいこう!
じゃりのジープ道ではじまった下りはシングルトラックへと変わっていき、スイッチバックから斜度のきっついところもあれば、岩岩のところもありおもしろい!
それにプラスして気持ちいいのが景色。
やばすぎる。 こんな絶景のところを下るなんて最高である。
最初飛ばすが、アレクシーがコーナーではみ出てがけに落ちそうになったのを見て少し自粛。 怪我無い程度で楽しんで下ることに。 調子よく先頭で下って、みんなの下ってるところの写真を撮ったりして、にこにこ顔で下る。
程よいところでちょっと止まって後ろを待っているとアレクシーにウーベがにこにこ顔で降りてくる。
最高やね! と話をしてると、
その後が続かない。 しばらくしてフォークが来ると、
上から叫び声が! ジョーが叫んでいる。
なにかトラブルがあったみたいだ。 みんなで急いで走っていくと、フランクがこけたらしい。 怪我をしている。
怪我をみると、かなりひどい。
肉が完全にえぐれている。 (写真見たい人だけどうぞ)
骨や関節は大丈夫なようだがこれはやばい!
とりあえず応急処置をして、下の町で病院を探すことに。
そこからの下りもシングルトラックでかなり楽しいが、フランクを先行させて焦らさないように進める。
彼も痛そうで、冷や汗も噴出してる。 大丈夫か?と聞くと
今はアドレナリンが出てるから大丈夫という答え。
痛いんだろうな。。。
その後町に下り診療所でとりあえず手当てを受けるが、
町の小さい診療所なので、傷に入った砂や岩を完全には取り除けないようで、大きい町の病院で手当てをしてもらってくださいということになり、フランクはここでリタイアとなる。
英語が苦手だけどシュナップスをおごってくれたり、
明日(今日)はビールをもっといっぱい一緒に飲もうなと
言ってた優しくていいやつのフランクがリタイアになったのはすごくつらかった。 みんなも同じ気持ちのようだ。
結局、たまたま大きい町にいく救急車に乗り込み大きい町の病院に向かうフランク。 その後話をきくと、全部で14針を縫ったようだ。 痛い!
この先、保険もないし、特に気をつけなあかんと思うと同時にフランクのためにもがんばろうと思う。
ここでかなり時間を使いすでに昼に。
近くのSPARでパン、ソーセージ、ヨーグルト、スプライトを買い、近くの川辺でゆっくりランチ。 先は長いが急がないところがすごくいい。
町に下りたということは、ここからまた登り。
峠越え。 ランチ後ののぼりはつらいよななんてしゃべりながら、ひたすら登ってようやく頂上。 ここからまた谷に向かって下る。 しばらくジープ道を下り、途中で地図を確認し、ウーベとアレクシーとショートカットシングルトラックの下りを行くことに! ここが最高で、岩が多いがめっちゃ楽しんで下る! 最高!
ウーベもアレクシーも楽しそうで下まで下ってハイファイブ!
ウーベが、Goの下ってるのは岩の間をぬって飛んでるようで、見ててすごく面白い! とほめてくれた。
この日からフライングGoというあだ名がつくことに。
フォークとジョーはそのままジープ道を進み、途中で合流。
ここからまたジープ道のゆるやかなのぼり。 ひたすら登る。
最初調子よく進むが途中で完全にエネルギー切れ。
みなから遅れていく。 ウーベが心配して合流してくれて、一緒に進んでくれる。 と、突然ストップ。
どうしたの? と聞くと道の横に野生のブルーベリーがあった! むさぼるように食べて(最高!)、パワーバーとエネルギージェルも食べて少し復活。
ここから天気も曇りがちになり、吹いている風も冷たくなる。
さらに道は平坦になるも、岩が多すぎてまったくMTBに乗れず。 ストレスだけがたまっていく。
時すでに5時を過ぎている。
時間だけ過ぎるのに山小屋は見えない。
人工物がまったく見えない山の中。
冷たい風がより一層厳しく感じる。
”これは簡単に死ねるよな。”
自転車を押しながら弱気になる自分がいた。
しかし、進むしかない。
家族のためにも、仲間やフランクのためにもがんばろうと
気を取り直し進んでいく。
思った以上に進むことができず時間は6時になる。
個人的には野宿も覚悟してた。
このとき目的地の山小屋まであと2時間半という道案内が出る。 時間は歩いての時間だが、この道の状況を見ていると自転車でも同じくらいかかるだろう。 みんなこのときにすでに限界に達している状態で、これ以上進むのは危険でもあった。
地図を見ると、ここから下ったところに別の山小屋がある。
明日のスタートは登りからのスタートであるが、時間、
皆の体力を考えて下ってその山小屋に向かうことに、みんなで話し合って決めて下っていく。
山小屋に空きが無かったらまた別の山小屋を探さなければならない。 時間的にも体力的にも精神的にも追い込まれていく。
が、ラッキーなことにベッドがあるとのこと。
ほっと一安心。 これで今日もいい日になった!
この山小屋は人気な小屋のようで、登山客や同じようにMTBで走っている人たちがたくさんいた。
ベッドの調整がいるので、先に晩御飯を食べることに。
とりあえず食べないといけないと思い、豆のスープ、マカロニ、サラダをバイスビールx2とおいしく頂く。 アレクシーにホットケーキにすりりんごをかけたデザートも一口もらいおなかははちけそうなくらいいっぱいに。
でも、寝て起きたらおなかがすいているのでハードに体を使っているんだなと再認識。
ホットシャワーも1分ほどだが浴びれて幸せに。
部屋は2段ベッドがたくさんある雑魚寝部屋。
一緒の部屋になったファミリーや子どもたちもいい人たちでうれしかった。 でもアジア人は珍しいのでしょう。 みんなからじろじろと見られます。
部屋に子どももいるので10時消灯。
体も疲れすぎていて少し眠れなかったが知らない間に眠りに落ちていた。
つづく