面白いニュースが飛び込んできた。
ロシアが、11月からNATOと外交関係を停止するそうだ。ラブロフが語った。
Russia to suspend diplomatic ties with NATO from November with US-led military bloc’s Moscow mission ordered to close – FM Lavrov
これはとても興味深い。そして、NATOって何?問題を強調したとも言えるでしょう。
だって、どうしてそんな軍事組織の集合体が独立的、自律的にふるまうわけ?だから。NATOなんかビルまで建ててるぐらいの金満組織。なにこれ?なの。
イギリスが国家の威信をかけて、とか、ドイツが年来の東方侵略の欲やみがたくロシアに襲い掛かる、というのならイギリス軍を有するイギリスが、ドイツ軍を有するドイツが、それなりに各国の国内における話し合いなり、法律的手続きがあって行われるわけでしょ。ここに民主的な統制の問題がくっついてくる。
しかし、NATOって何よ?なわけですよ。勝手に独立した武装集団になって、テロリストと組んでみたり、シリアを襲いにいったり、セバストポリを取りにいってみたり、誰がこの顛末の外交的な処理を担えるのか全然わからないことをしている。結局、過去30年ぐらい、ず~っと世の中の不安定化の主たる要因になっていると言っても言い過ぎではない。
(何度も書いている通り、わりと似てるのは関東軍なわけですが、世界広しといえども、まぁ関東軍と言って、あああれねとわかる人々は私たちぐらいでしょうか(笑)。)
現実問題としては、ロシアはアメリカ国防省、統合参謀本部とのチャネルを復活させているので、もう別にNATOと話す意味ねーとも言える。
また、NATOを相手にすることは危険度を上げることになる、と考えてるかもしれない。国の代表者が頭を寄せてるだけで、誰が本当に責任を取れるのかわからない中で、この奇妙な軍事組織がわーわー言ってくるのにいちいち反応してたら、どこかで思いがけずプロパガンダ屋が交戦をしかけてくる可能性だってある。危険すぎる。
今年2月には、ロシア外務省は、EUはロシアにとって信頼できない存在だと言ったことがある。だから、EUという組織体ではなく、各国と付き合うという意味。
EUはロシアにとって信頼できないパートナー by ラブロフ
実際問題、最近では、EUはロシアとの天然ガスの契約を長期契約から短期に変えろと指令を出して、これが今般のエネルギー危機の主たる要因の1つなんだけど、そんな中、ハンガリーはロシアの天然ガスについて長期契約を結んでいた。EUの中のわけのわからない人々に100%従ってたら、何をされるかわからないというハンガリーの抵抗と言えるでしょう。
実際、ハンガリー国民が凍死しないようにしなければならないのはハンガリー政府であって、ブリュッセルだのベルリンにいるイデオロギー色の強い人々ではないですからね。
今度どうなるのかまだまだ予断を許しませんが、なんとなく、EU、NATOはナチ残党のおもちゃだった、って感じで終わるのかもとか言ってみたいものがある。