暑さ寒さも彼岸までと言われてきたはずだけど、今年は10月が9月だった気がする。そして、来年がどうなるか誰もよくわからない。
そんな中、いろんなことが起こってる。前にも書いたけど今年は本当に大きな変化の年のようだ。
日本の総理大臣があっという間に変わったわけだけど、これは一体なんだったんだろうかと今でも不可思議な感じで見てしまう。
そんな中、いろんなことが起こってる。前にも書いたけど今年は本当に大きな変化の年のようだ。
日本の総理大臣があっという間に変わったわけだけど、これは一体なんだったんだろうかと今でも不可思議な感じで見てしまう。
そして、そうやって出てきた岸田さんは、新しい資本主義とかなんとか言い出していることが目につくわけだけど、誰でも知ってるように内容がない。じゃあなぜこんなことを言い出したのか? わからないけど、アベノミクス継承をするかしないか問題なんじゃなかろうかという気もする。
つまり焦点はこのまま垂れ流し的金融緩和を続けていくかいかないか、終わるならどうしめていくのか、いやしかし、ここまで9年も緩和基調だったらこの先どうやって戻れるのか、みたいな、結構本格的なお金の問題が基調にあるんだけど、誰も断定的なことは言えないので、みんな勝手なことを言い、勝手な解釈をして、勝手に非難したりしている状況。
そんな中、岸ぽんは、FTでインタビューに応じていた。FTの見出しでは、
岸田は、アベノミクスから離れると約束した、ってある。
Fumio Kishida pledges to steer Japan away from Abenomics
有料記事なので中が見られないのだが、アベノミクスから逸れていくよう誘導すると公言した、という、微妙な見出しが、岸田の政権はアベノミクス完全否定ではない、しかし、完全継続はない、というあたりを示唆しているのかしら、と思った。
それを受けて、どちらかといえば財政タカ派というか、リバータリアン的な人が集まるゼロヘッジというポータルサイトには、岸田はアベノミクスは失敗したと言ったぞ~という記事が出ていた。
Japan's New Prime Minister Admits Abenomics Was A Failure
それによれば、当然のことながら、岸田さんが、アベノミクスは失敗だと明言したということじゃなくて、新自由主義路線をやめる、アベノミクスでは結局リッチ&プアのギャップが開いただけでした、こういうのじゃないのをやりたいと思います、と言ったということらしい。
金を刷すると株価があがるので、それを見せて日本は景気が回復した、数値的に好景気だ、すばらしい、と言ってみせる、みたいなモード、つまりアベノミクスはもう止めますと言ったって感じでしょうか。
とはいえ、それで一体次に何ができるのかというのはまた別問題。10年間の失敗とは、10年間の機会損失。その間、日本のポジションは変わってしまった。
また、岸ポンは、軍事予算GDP2%の話をしているようだし、ヨーロッパとアメリカが東アジアの問題にもっと関与してほしいとも言ったらしい。
■ カジノ派が負けてる
で、思えば、去年の今頃、「大阪都構想」とかいうフェイクニュースの極致みたいなことの決着の選挙が行われていた。そこで、さすがに大阪市民もこのタイトルが嘘やったんやなということに気づいた模様で、大阪市解体問題は否定された。
そして今年の夏には、横浜で菅氏が推す候補が敗北した。維新と近いのは菅、といわれているので、そこからいくばくもなく、あれよあれよと菅氏が自民党内の悶着でけりだされるような恰好になったのも無理はなかったのかもしれない。
結局、菅が辞任して、新しい自民党総裁が誕生しちゃった。日本は自民党一党独裁の国なのでこれが事実上日本の新しい総裁。
ということで、維新みたいな人々の状況が悪そうよ。総じていえばカジノ派みたいな人たち。思えば、太陽の党とかなんとか言ってた人たちはどこに行ったんでしょうか。
とはいえ、じゃあどこか喜んでいる集団がいるのかというと、それも不明瞭。そりゃそうでしょう、緩和路線のツケの払い方がわからないんだから。
■ 東インド会社の中の普通の国
他方、これらのいってみればヒトラー式再軍備派みたいな人たちの騒ぎの部分は目立たなくはなかったが、他国軍との演習を通じて、日本はすっかり「普通の国」になっている。
普通の国というのは、軍備もってアメリカさんと一緒にわっしょいやりたいという願望の婉曲表現。9条否定派の念願。
で、先週あたり、日本、アメリカ、カナダ、NZ、オランダが日本付近で合同演習をしていたけど、アベノミクス時代には、こうした軍事演習を通じて、日本軍が事実上確立した時代でもあった。まぁ、平成というのが、天皇と軍を認めさせる時代だったという指摘もあるので、流れとしては別に安部時代だけでもないけど。
で、軍を持ち上げるにあたって、初期には主に北朝鮮がターゲットだったけど、それが終わると今度は台湾になり、徐々に、南シナ海をシアターにして中国を敵と見立てるフォーメーションを作っていっているような感じか。
軍事予算をこれまで長い間そうであったGDP1%枠をあっさり突破して、2%にする心づもりらしいけど、どこまでそれで一体どうするの、といったところ。
(岸田さんは、つまり、所得倍増はレトリックですますが、防衛費は倍増する、ってこと?)
総合的には、日本、オーストラリアを中心に極東NATOが出来ましたって感じでもある。1950年代のアメリカの念願がかなったね。
アベノミクス時代とは、東インド会社の一員としての日本を確立した時代だったと言えるのかもしれない。だからこそ、意味不明な人たちが、「愛国者」と名乗って、日本の再軍備を支えていたって感じか。
それはまるでヒトラーをイギリスが褒めるもんだからドイツ人がそれでいいのかと思っているうちにああいう国になったという成り行きととても似てる。
だけど、当時のドイツと似てないのは、あんなエネルギーは現在の日本にもWest全体にもないというところ。どうしてこうなったのか。いろいろあるけど、多分それは、社会性の喪失、アイデンティティーの喪失問題なんじゃないのか、と最近考えている。