トランプが北朝鮮と6月に会うといったがあれは止めだ、とした。
アメリカの対応を見るに、折から、イランと付き合うな、付き合ったらみんな処罰してやるとかいう頭のおかしいおじさん状態になってる中東方面に比べると、極東はまだ文明人の範囲内みたいな感じがする(笑)。
で、どうしてこうなったのかというと、
イランとも関係があるけど、要するにこれらはみんな大陸勢の勃興と伸張に対する外側からのカウンターの動きだということがわけても重要かなと。
で、その動きとして、前から言っているように、アメリカは覇権を放棄してんじゃなくて、仲間をつなぎ直してるんだ、という話でしょう。(別の言い方をするなら、冷戦期に基地外みたいなことをたくさんやってるので、それを多少は表に出して、相応に恥もさらして、次に進みたい)。
で、その変数として、極東においては日本、中東ではイスラエルをどうしたらいいもんか困ってる、って感じではなかろうか。両方とも、独自の平行世界に住まわせちゃったもんで、話が通らなくて困ってるとも言える。
ここで整理した通り。
ポスト安倍が見えない日本(4):嘘の証言・偽の連帯
まぁなんてか、イギリス、イスラエル、日本ってのが、要するにアングロ・シオニスト体制の肝だって話でしょうね。
一見するとドイツもこの中に入れるべきと見えるが、しかしドイツは冷戦期にソ連とパイプライン通したあたりから、実際には半腰。位置的に考えても、大西洋主義者だけが跋扈する国にはなれない。
この含みもあるし。
で、昨日からフランスのマクロンがロシアを公式訪問して、サンクトペテルブルクの経済会議もあるもんで、ロシアに投資する、とか、ロシアの国際社会での地位を認めてるとかなんとかいろんなことを言い出してる模様なのだが、これって、マクロンはロスチャイルドだからという含み以上に、フランスからすると
この関係が
本能的に嫌だ、不安だとも言えると思う。この二人、初老になって寄りを戻した夫婦みたいにも見えておかしい。あはは。
ましてユーラシアに巨大なマーケットが見える今日、置いてきぼりになるのはイヤだと思うしかない。
だもんで今年の初めには中国を訪問し、今回はロシアに行って、フランスの文化力みたいななんか知らないけど、俺らは大物だ、俺らは悪者じゃない、俺らは野蛮人じゃない的な何か(笑)を懸命に出そうとしているように見える。
お金だってあるし、政治力だってあるんだから!みたいな。
France signs contracts for €1bn direct investment to Russia
https://www.rt.com/business-projects/427704-france-signs-contracts-with-russia/
これ以上に凄かったのは、北極海積み出しのプロジェクトをアメリカが妨害したら、中国、フランスが食い込んでフランスのTOTALが支援してプロジェクトが成功したあたり。
出資割合は、ロシアのNovatecが50.1%で、中国石油天然気(ペトロチャイナ)、フランスのトタルがそれぞれ20%、最後の9.9%がチャイナのシルクロードファンド。
マクロン中国訪問、南北北朝鮮は会談
フランスはホントに特別枠なんだなと思った。(他の国はアメリカの制裁が怖いから動けなかった)
■ ポスト安倍もプレ安倍もなく、考えたくない日本
で、宗純さんの今日の記事を読んだら、宗純さんは、アメリカのトランプ政権は安倍の首を取りに来てるんだろうと読んでらっしゃる。以前からずっとそう書かれていたと思う。
去年に2月から延々と続く安倍お友達疑惑も最終局面を迎えて、パク・クネと同じ結末が起きそうです。たぶんトランプは安倍の首を取って、一番の邪魔者を排除してから米朝会談を行う算段なのでしょう。
(実は左翼知識人は誰も気が付かないが、逆に頭が空っぽで目が節穴のネットウヨは動物的な直観で延々とスキャンダルが続く原因が外部からの組織的介入だと感づいていているのです。ところが悲しいかな知能が劣るので『中韓や朝日新聞が云々』と間違て解釈するが、日本の官僚組織を動かせるのは世界中でアメリカしかないのである)
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/f4abcf82512336b84e739d572ab9e747
私は、安倍に踏み絵を踏ませる気なんじゃないかと思ってるんです。
なんでかというと、東アジアに対する筋のいい(日本以外のたいていの国が聞きたいと思ってるような)弁明を志位和夫あたりに語らせるのは簡単なんですよ。
しかし、それじゃ日本国民は、単に共産党が売国奴だで終わっちゃって、またぞろ潜り込んで独自世界に入っちゃうわけでしょ。
だからそうしないように、そもそもポツダム宣言というものがありまして、とか、朝鮮戦争の頃とはこういう状態で、とか、日米安保は体育館の後ろで無理やり結んだような条約だったんだよなとか、戦後日本は朝鮮にも台湾にも出兵してましたとか、日ソ交渉は1956年に既に外交的に受託可能な決着をしているのに、それを外務省が北方領土なんて言葉を作り出して、街宣右翼と組んで別の解釈を日本国民に吹き込んだんだとか、とかとか、一式を明るみにしてその上で議論しろよ、というのが、アメリカ、中国、ロシア、朝鮮その他たくさんの国々の願いなのではありますまいか。わはははは。
だから、安倍に踏み絵を踏ませるのが一番いいと思ってたんじゃないかなと思うんですよ。岸の孫だってことはアメリカとのドロドロ関係の責任者でもあるし。
日本の現在は、言い分があるなら言えばいいという環境さえ持とうとしないで、引きこもってるといった感じで捉えられてると思う。
わたしとしては、プーチン訪日あたりの、日本国(支配者層)の一致団結した「かわし方」が日本的なるものの白眉だった気がする。公家っぽい。全然聞いてないし、全然交渉する気もなくかわしちゃう。
それでいてじゃあ我が方に何か展望があるのかというとそれもない。そういうことは武家方がやるもの、とかほんとに言ってそう。
基本的にこのへんで書いた通り。
ポスト安倍が見えない日本(2)
日本は変化を促されている、ってことを自覚することがまず一歩じゃなかろうか。
と、考えてみれば、日本は、この1年で、
- プーチンに、儀礼に反しない限りの遠まわしの言い方ながらも、日本は自分でどれぐらい決められるのかわからないから、みたいなことを言われて、要するに、日米合同委員会を通した米軍政下の日本を示唆され、おまけに、ダレス、という名前まで出された
- トランプに、実際どういうことなのか見せたるぜ、と横田から入ってこられた、
わけですよ。まんざら偶然でもないと思うんですよね、これ。だって世界中でいろいろと不都合なところを組み直したりしているわけだから。
また、戦後70周年という節目があったというのもこれに関係あると思う。
そこで、昔流に言うなら、米ソ首脳が変化を促し、それでもって、近隣の中国は、ええ、日中関係は当然重要です、までは共通認識になっているけど、習近平氏と安倍ちゃんの相互訪問の確約は取れてない。そして、ずっと同じように、日中間は歴史を鏡として、と言われる。
国連安保理の常任理事国3国が変化を促している恰好。
どうなることやら。
情報どうもです。全然知りませんでした。
ぐぐったら、かなりの分量の記事が文芸春秋のサイトにありました。実にまったく興味深い。
警察庁長官狙撃真犯人「捜査秘録」 原雄一×江川紹子
元警視庁刑事が明かす7年間の取調べの全貌
http://bunshun.jp/articles/-/7397