日大のアメフト問題を見ると、また富永かよ、みたいな気がしてる。
えらそうなことを言うが、最後は自分が逃げる。そして助かる、それが日本って感じ。
Jアラートと「富永が~」
で、その事件の深刻さは深刻さとして置くとして、今なんでこんな世間の耳目を集めるようなことを毎日マスコミががんばっちゃうかといったら、やっぱり高プロとTPPあたりの法案がかかってるからではあるまいか。
水道民営化、種子法、働かせ方改革、TPPって、日本を外からリモートでコントロールできる日本にしよう、そうだ、日本創生だ! みたいな感じのアジェンダから目をそらせようってことなんですかね。
で、多くの私たちはすっかり負けてるわけですね。
どうしてこうなったか。
日本の一大特徴は、先進国であるにもかかわらず、ザ・キャピタリズムがまったくわかってないことと、日経新聞みたいな財界新聞を、普通の報道機関だと思うようなおめでたい国民が多数を占めていることではなかろうか。
世界中で、ロンドンのfinancial timesは、あの人たちは金融、経済の側から見てる人たちだからと思って読まれているんだと思うんだが(本人たちは中立を装うが)、日本においては海外の一流紙みたいな扱いですよね。あと、The Economistを高級紙とか書くのもかなり普通。しかし、こここそ19世紀後半からのある種の情報革命を制していった人々の機関紙でしょう。
亡くなった西部先生が、ジャパ公はザ・キャピタリズムをわかってない、どんなに恐ろしいものかわかってないのに、僕たちは資本主義社会で~すとか喜んでる、なんなんだと何度もおっしゃってましたが、まさにホントだと思う。
要するに、資本主義じゃないなんだったらなんだ、お前は社会主義者なのか、ソ連の味方なのか、中共の味方なのかと詰め寄られ、屈しちゃうという偽の「ふるい分け」みたいなのが過去100年ぐらいずっと機能している。これが分けても大問題だったんだと思う。
と、こういう、たたなづく世迷いごと、大和しもろし、みたいなのが近代の日本だということにまず気づくことが、「日本創生」じゃない、普通に日本でいさせてくれ派にとっての焦眉の急でしょう。
実際このガラパゴス的、日本にしかないよく言えば牧歌的な、悪く言えばまったくアホやろという世界観をここまで引きずったことが、周辺諸国とも上手くいかない原因だし、それがわが身をも破壊しているというのが凄いなと思ったりする。因果応報的なことを考えてるわけじゃないけど、でも、これは合理的な説明がつくでしょう、多分。