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アレッポで大量の遺体みつかる by ロシア国防省

2016-12-30 08:40:23 | 欧州情勢複雑怪奇

私がミニ旅行をしていたため書くのが遅くなったけど、26日のロシア国防省のコナシェンコフ少将の報告によれば、武装組織が去ったアレッポの近隣地区で酷い殺され方をした大量の遺体が発見されたそうだ。

遺体の多くは、身体の一部がなく、多くは頭部を銃撃されていたそうだ。

コナシェンコフ少将は、

「アレッポのロシア調整センターは独自の人道作戦を大がかりで行っており、この作戦が完了したら、ワシントンの政治家たちが供給してきた神話の多くが破壊されることになるでしょう。」

とも言ったそうだ。

Mass graves of tortured civilians found in Aleppo – Russian MoD
Published time: 26 Dec, 2016 10:46
https://www.rt.com/news/371824-aleppo-mass-graves-civilians/

 

そんな人たちが西側が言うところの「穏健な」反政府勢力でした、という話ですね。

で、これは別に新しくないと言いたいものがある。コソボ解放軍を思い出します。

90年代に、クリントン政権時代、セルビアという悪玉をやっつけるための「解放軍」とかいう触れ込みだった集団は当初から、筋の悪い奴らだという噂がありながらも、マスメディアはこぞってこっちを「善玉」扱いした。そして、虐殺に関する多数の証言や国際機関からの説明があるにもかかわらず、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷は証拠不十分として解放軍側に立ったし、今もそう。

wikiに出ていた2001年のヒューマン・ライツ・ウォッチの報告はこんな感じ。

    コソボ解放軍は複数の虐待行為の責任がある。その中には、セルビア人や、セルビア人の国家に協力しているとみられたアルバニア人に対する殺害も含まれる コソボ解放軍はまた、紛争終結後のセルビア人、ロマ、その他の非アルバニア人の少数民族、そしてアルバニア人の政敵に対する攻撃の責任がある。(…)広域的かつ組織的なセルビア人、ロマ、その他少数民族の家屋への放火、正教会の聖堂や修道院への破壊行為、人々を家、故郷から立ち退かせることを目的とした迫害や脅迫、(…)コソボ解放軍の構成者らは明らかにこれらの多くの犯罪に対して責任がある。 [18]

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%BD%E3%83%9C%E8%A7%A3%E6%94%BE%E8%BB%8D

 

もちろん、こんなことがあろうとも世界中の主要メディアは知らん顔だったんだから、今回もなにせその90%は西側参謀本部みたいなところの指示を受けているわけだから、報じないか、あるいは、どこでどうしたらそんな話になるのかまったくわからない話を作って、ロシアが悪い、にもっていくことでしょう。

と、考えてみれば、折からのオバマの「偽ニュース」を撲滅すべき作戦は、こういうニュースを主要ニュースには絶対に報じさせないことの言い訳でもあるんでしょうね。

さてしかし、コソボのようには上手くいっていないようです。

と、冷静なことを書いてますが、この件を思い出すと腸が煮えくり返りそうになる。旧ユーゴの解体の経緯はほじくり返されるべき、セルビアは恐怖支配から解放されるべきですよ。

 

■  オマケ

そうそう、今回のアメリカの大統領選挙は、少なからぬスラブ系の人たちにとっては、クリントンを落とせ、だったといわれている。ユーゴスラビア解体問題が起こったのはクリントン夫の時代で、あの悍ましいオルブライトなんかがいて、クリントン妻も大統領の妻という肩書で公人みたいに振る舞っていた。

スラブ系の多数いるけど、セルビア人なんかは普通は政治向きには一切感心を持たないという人が多いんだが(既に不信感ベースになっているということね)、いざ投票をとなってヒラリーに入れるかといえば、それはあり得ない。結果的に各地で、意思を持ってヒラリーを落とすために投票に行ったスラブ系が結構いただろう、それはトランプに有利に働いただろう、ということだそうです。大いにあり得ると思います、私も。

で、スラブ系では、一部ウクライナと多数ポーランドがヒラリー派となるわけですが、その他にも、大人数のロシア、一部ウクライナ、スロバキア、スロベニア、セルビア、あとはルーマニア、モルドバ、マケドニアなんかの一部もそう。スラブ系ではないけどハンガリー、チェコは最近は現状の懐疑派、ということで総合すると旧東側勢として結構な人数いますから、まったく無視できる話ではなかったと思います。

 


 

 


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5 コメント

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イスラエルとロシア (ブログ主)
2017-01-03 02:49:04
蔵権さんどうも。

イスラエルは賛否両方を含めて、ロシアの影響を非常に受けている、受けやすい、嫌でも敏感、というところですよ。だって、非常に多くの、要するに白人っぽいユダヤ人は旧ロシア帝国およびその周辺から出て行った人たちですから。

また、イスラエルはアングロシオニストとロシア(広義)との関係の結果であって、原因ではない、とも言えるでしょう。

オバマがイスラエル問題をどう考えているのかは私はよくわかりません。

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聖地奪還 (蔵権)
2017-01-02 08:39:16
明けましておめでとうございます。
ポーランドのユダヤ人がスラブ系ならイスラエルもロシアの影響圏ということ?

それじゃここ数年のオバマとイスラエルの微妙な隙間風は、アングロシオニストとスラブ系ユダヤの葛藤が起きているということ?
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Unknown (明月)
2016-12-31 08:53:14
中東やバルカン半島周辺では目立ちませんが、ヴァイキングの逆襲と見ることもできるのでしょうか。(ヴァイキングについて言及する論をときどき見ます。)

なんでもイギリス国内でヴァイキング勢が復活しているとか、トランプはヴァイキングの子孫だとかそういう話です。ロシアという国は、リューリック朝ロシアの後継国家ですしね。
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ロシア圏の逆襲 (ブログ主)
2016-12-30 18:25:33
スラブ系とはつまりロシア圏なわけで、ここが過去100年一方的な略奪対象となって、これがつまりアングロ・シオニストのレジームなわけですね。

ここが逆襲しているんだな、ということかと思います。

あと、スラブ系はその中にユダヤ系を含んで、実際にはアメリカの過去100年に非常に大きな影響を与えた集団だと思います。
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『スラブ系の復讐』 (ローレライ)
2016-12-30 11:01:35
『スラブ系の復讐』としての『トランプ推し』、トランプ夫人もスロベニア出身だし、『スラブ系有権者』は案外アメリカで有力なマイノリティーかも知れない。
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