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ネタニヤフ、お前には会わんよ by オバマ

2015-01-24 17:47:06 | アジア情勢複雑怪奇

ISISによる日本人人質事件は依然としてなんだかわからない感じ。

米大統領報道官、日本人人質らの即時解放を要求
http://dmm-news.com/article/911888/

アーネスト米大統領報道官は23日の記者会見で、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫について「日本人2人と全ての人質の即時解放を要求する」と述べた。

ということなんだけど、いやぁ、日本政府はこれをまず前面に出すべきですよね。

日本国内では、テロには屈しないが先に立っていて、即時解放を要求するという論調が全然前面に出ないって、なにそれ、って感じですよ、ほんと。ジャーナリストらもだらしがないわけで、政府の論調にかかわらずまずそこ、つまり即時解放を要求する、を訴えるのが一番正しいのではなかろうか。正しいことには力があるんですよ、長い目でみれば。

■ ネタニヤフ、お前には会わんよ by オバマ

その米国の現在は、オバマ政権と一部議会の対立が激化している。

オバマ氏、会談拒否か ネタニヤフ首相の訪米時
http://www.sankei.com/world/news/150123/wor1501230035-n1.html

米国家安全保障会議(NSC)のミーハン報道官は22日、共和党のベイナー下院議長がイスラエルのネタニヤフ首相にイラン核問題について議会演説を要請したことに関し、オバマ大統領はネタニヤフ氏と訪米中の会談に応じない意向だと表明した。米メディアが22日報じた。

どうしてこうなったかといえば、

ホワイトハウスを頭越し 米議会がネタニヤフ氏招待
http://www.sankei.com/world/news/150122/wor1501220019-n1.html

米共和党のベイナー下院議長は21日、イスラエルのネタニヤフ首相を招きイラン核問題について議会演説するよう要請したことを明らかにした。アーネスト大統領報道官は同日、ホワイトハウスの頭越しに調整が行われたと不快感を表明した。

つまりですね、ベイナーを代表例として、米議会の特に共和党の一派はイスラエル右派の仲間。どっちが主人だかわからないけど、イスラエル右派のために政治をしているような恰好になってる。

で、これに対して米国の現在の政権は、イラン核問題を話し合いで解決してる最中なわけですね。5大国+ドイツがイランと交渉している最中。別の言い方をすれば、過去何年も何年も何年も何年もやってきた、イランを攻撃するという話をチャラにしちゃっている状態。

イスラエル右派と共和党タカ派が面白いわけもない。で、そこから巻き返そうとして、ネタニヤフを米議会に招いて、そこでイランへのさらなる制裁を語ってもらおうとした。

これに対して、産経はこの一味だから「ホワイトハウスの頭越し」だったことだけが問題のように書いてるけど、そもそも一国の外交攻勢策のために、そこと密接な関連のある国を招いて議会で一方的な演説をさせるというその行為はどうなのよ、という問題がある。

もちろん、既に、昨年のウクライナ大統領の米議会の演説みたいに、とんでもない演説をさせたという事例が既にあることはある。(はっきり言ってキチガイに宣戦布告をさせた並の演説で、それを議会がスタンディングオベーションで迎えた)

つまり、米国議会はもうね、おかしいを通り越している。米議会はちゃんとやってると思ってる米国民が10%を切るほどという、もの凄い事態だったりもする。(一過性じゃなくて過去何年もそう)

米国民の議会に対する信頼感はわずか7%


■ イスラエル右派に突っ込んでいった安倍政権

で、ざっくり言えばこのイスラエル右派の行動は世界的に大不評なわけね。汚いことだらけの欧州政界も、結局は国民的にイスラエル右派の行動に対して一貫して不評。

で、流れとしてはパレスチナ国家を創設して、この地域に和平を作りましょうよ、というところにある。ちょっと古いけどこのへんが重要だった。

視点・論点 「"パレスチナ国家"が意味すること」2012年12月13日 (木) 
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/141502.html

 今回の国連決議のもう一つの注目点は、賛成138、反対9、棄権41と、4分の3以上の国が賛成したことです。賛成国の多くはアラブやイスラム諸国、さらに第三世界の国々ですが、およそ20のヨーロッパ諸国や日本も賛成しました。逆に反対は当事国であるイスラエルと、それを支援しているアメリカを含め、わずか9カ国でした。今や国際社会の大勢はパレスチナの独立を支持しており、和平問題に対するイスラエルとアメリカの消極的な姿勢に批判的であることが、改めて浮き彫りとなりました。

2012年の国連決議の模様。えんじ色:反対、緑:賛成、黄色:棄権

で、欧州もそっち方向に行っていて、昨年後半にはざざっと欧州各国がパレスチナ国家承認の方に動いて来た。

EU、パレスチナ国家承認の動き加速 対イスラエル和平交渉の後押しなるか?
更新日:2014年12月10日
http://newsphere.jp/world-report/20141210-1/

特に大きいのは、昨年12月、主要国中の主要国であるフランス下院がパレスチナ国家承認を求める決議をしたこと。

パレスチナの国家承認、政府に求める フランス下院決議
http://www.asahi.com/articles/ASGD30PNVGD2UHBI02N.html

ということは、逆にいえば、イスラエル右派は孤立化している。

そういう状況にあって、日本が経済だの軍事的協力を~みたいにして出かけて行ってる・・・。これって、何をしようとしているんですか?というのが非常に問題。

■ 日本政府は一枚岩なのか

素直に考えれば、共和党過激派に押されて日本はイスラエルと準同盟関係みたいになっていって、過激なことをする奴らに加担している、って話に見える。

しかし、一方で日本の外交としてはパレスチナ創設に賛成しているわけだし、2013年後半にイランを現在の5大国+ドイツの話し合いの席に着かせるにあたって、一番功があったのはプーチン率いるロシアだけど、でも、おそらく日本も協力的だったのではなかろうかと思える。

つまり、全体としてみれば、日本はイラン戦争を起こしたい共和党タカ派とは一線を画した外交方針を取っていたと言える。

でもってこの路線は、おそらくそんな世論調査はしないと思うけど、日本国民的にはだいたいコンセンサスの取れたものだろうと思う。

ところが、安倍氏は昨年5月以来何か急速にネタニヤフ氏と親密になって、日本の軍事産業の活性化に一役買っている、みたいな感じだし、その上で今年に入ってイスラエルを訪問し、ネタニアフと親し気に語らい、マケイン上院議員に会って、イスラム国(ISISとなぜ言わないの?)と戦うぞ、みたいなことを言ってる。これって、つまり、(その時点で日本人がシリアで誘拐されていたんだから)人質事件を誘発してる、挑発してるじゃないか、と言われても仕方がない。

が、一方で、

安倍首相:「入植政策は国際法違反」イスラエル紙に寄稿
http://mainichi.jp/select/news/20150120k0000e010168000c.html

こっちは上の国連決議の問題と軌道があってる。

これは一体なんだろう?

■ 妄想するに

妄想してみるに、日本の中の過激なグループの行為を日本政府は見張ってて、それをなし崩しにしようとしたのかな、と。関東軍の謀略を本省が止めてる、みたいな。

本当を言えば、なんでも明らかにしてしまう方がいいんだろうけど、そういうことができないのが日本という国なので、ずるずるに水面下で動いてるんじゃないのかなぁとか思う・・・。

もしそうなら、人質の人たちはなんらかの体裁の下に(例えば米軍が協力してくれた、とかいう噂の下に)無事解放されるんじゃなかろうか、と妄想する。

逆にいえば、人質の人たちが無残に殺害されて、日本人を感情的に刺激して、メディアをフル動員してnarattive(物語)を統制して、なんらかの目的を達成しようとするグループが主犯ということじゃないのかな、と。

いずれにしても、人質の人たちの無事を祈ってます。

そして、いずれにしても日本国政府には日本国民に対して最低でもここ3か月の事態の推移について説明責任はあるでしょう。

●参考
【全文】「警察の捜査が、湯川さん後藤さんの危機的状況を引き起こした」~ジャーナリスト・常岡浩介氏が会見
http://blogos.com/article/104020/?p=1

 

 ■ 妄想すると(2)

とすると、陛下からの新年のお言葉の中に「満洲事変に始まる」と満洲事変への言及があったことの意味まで考えたくなったりもする。これはつまり、謀略による政変、方針変更はダメですよ、というウォーニングだったのでは?などと思ってみたりする。ま、陛下のお言葉が伝わらないのが関東軍仕様なんだけど(笑)。

本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々,広島,長崎の原爆,東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています。

http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/gokanso/shinnen-h27.html

 


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