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よくわからない対北朝鮮バンクーバー会合

2018-01-17 01:05:54 | 太平洋情勢乱雑怪奇

何か出てくるかと思って一応注目していたバンクーバーにおける北朝鮮対応の会議。

河野外相 北朝鮮の「微笑外交」に目を奪われてはならない

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180117/k10011291561000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

河野外務大臣は、カナダで開かれている北朝鮮問題をめぐる関係国の外相会合で演説し、北朝鮮と韓国の対話は歓迎するとしながらも、「微笑外交」に目を奪われてはならないなどとして、非核化に向けて圧力強化を継続する国際社会の意思を示すべきだと訴えました。

だそうですよ。しかし、みたところこの会議自体がガタガタだったという感じは相当する。


対北朝鮮外相会合 日米韓に温度差も

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180117/k10011291641000.html

と、NHKの見出しが言う通り。

そもそも主催国カナダは、全体としてみれば外交的解決しかないだろうと思ってる国だと思う。そして、この外相はそうでなくても過剰な反ロシアを訴え、ソロスとお友だちであるその態度が、実は祖父譲りのナチ・シンパなんじゃないのかという疑惑の中に今もいる人。

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編

なので、ここでユーラシアの戦争を作る作業に加担しそうだとなったら、カナダはほおっておくのだろうかという気もする。まして、大日本帝国の復活を願う安倍日本と組んで戦争を作る話になったらどうなるのそれ、みたいな。

バンクーバー会議の日のカナダの主要紙グローブ&メールの記事が、米・カナダは北朝鮮危機に対する外交的目標を模索してバンクーバーサミット開催、といったトーンだったのは、ゆめゆめプロ・戦争ではありません、カナダです、みたいなアピールだと思うな。

Canada, U.S. looking for diplomatic end to North Korea crisis at Vancouver summit

http://www.cbc.ca/news/politics/north-korea-summit-vancouver-1.4488338

 

16日の当日の朝の今日の短信みたいなコーナーでは、中露がいないところで解決なんて無理という外交筋の発言を引き出していた。

また、この会議は結果的に中国を怒らせることになるんじゃなか、という懸念も大きかったようで率直にそう書いている。

Vancouver summit risks angering China while it pressures North Korea on trade, critics warn

https://www.theglobeandmail.com/news/world/vancouver-summit-risks-angering-china-while-it-pressures-north-korea-on-trade-critics-warn/article37603813/

 

中国、ロシアはともにこの会議に批判的だし、有害だとさえ言っている中でやっているわけですからね、そりゃ反発されることを恐れるでしょう。

北朝鮮:中露のいないバンクーバー会合

そして、朝鮮戦争の一方当事者の集会という意味も、恐ろしく思える一つの要因だったと思う。中露は反対側の国だったわけだから、このまま割れてしまったらどうなるのか、という懸念が去来しても不思議ではない。

万々一、この後、この会議をきっかけにトランプが軍事行動を取ったりしたら、バンクーバー会議がそれを後押しした会議となり、それはすなわちカナダにも責任が及ぶ。そんなのイヤでしょう。

そもそもカナダは北朝鮮と外交関係があるし、結構なコリアンコミュニティーもある。確か2000年代の前半には、米民主党とともにむしろ北朝鮮に融和的な姿勢が顕著だった記憶もある。

また、逆に、ここで強硬な意見を採択して、そーだーそーだーと言っていても、中国(または中露)とトランプとの対話が蜜になれば、そっちからの解決の方にみんなかけるでしょう。つまり、そーだそーだは無意味になる。(後述のオマケ参照。さっそくトランプ・習が会話してる)

あと、ティラーソン米国務長官はネオコンではないですからね。よく聞くと、こんなことを言っている。

また、ティラーソン長官は、北朝鮮の周辺で、日常的に700を超える民間旅客機が飛行していることを示すパネルを持ち出し、北朝鮮のミサイルは、関係国だけでなく、すでに世界中の国々にとって脅威だと訴え、北朝鮮がさらなる挑発行為に出た場合は「新たな結果に直面する」と強く警告しました。

これって、確かに、だから北朝鮮の問題は関係国以外にも影響は及ぶのだ、と言えるけど、それはつまり、一方の当事者のアメリカはどうなんだよ、と域外の人は思うわけで、結果的には、この問題を軍事で解決することは無理だという証拠の一つをもってきたようなもの、ともいえる。

というわけで、何が目的なのか今だによくわからない会議で、むしろ参加国が互いに疑心暗鬼というか、なんでこんなことしてんのという疑念が見えたような会議だったと思う。

 

■ いつまでこれをやれるのか

で、よーするに、北朝鮮は核ミサイルの計画を停止する、アメリカは挑発的な軍事演習を停止する、という二つの停止のうちの後者にどうしても触れたくない日米が、わーわー言っているというのが現状と言っていいんじゃないでしょうか。

まずここを見失わないことがポイントじゃないっすかね。

会社ではNHK大本営のストーリーラインに、ええまったくその通りとうなずくとしても、理解の道筋はそこではないと見定めておく、みたいな(笑)。

この写真がそのアイコンですね。

 

■ 参考

北朝鮮問題、2017年の主な出来事

http://fanblogs.jp/dtj3/archive/26/0

 

■ オマケ

17日、トランプ・習が電話会談をしたというニュース。特にバンクーバーの件には触れてないけど、米中の貿易の問題と朝鮮半島の問題について話したとある。

Xi, Trump discuss trade, Korean Peninsula over phone 

http://www.globaltimes.cn/content/1085202.shtml

 


 


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