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ポンペオ・習会談、プーチン・金永南会談、プーチン・習会談

2018-06-15 21:48:14 | アジア情勢複雑怪奇

6月12日に、トランプ・金会談が行われ、わらわらするうちに14日にはロシアでFIFA ワールドカップが始まった。

いろいろ準備していたロシアとしてはともあれ開会にこぎつけられてよかったよかったといったといったところでしょう。いつものように見事なオープニングのセレモニーだったし、その前にクレムリン周辺(広場だった?)で行われたガラ・コンサートも素晴らしかった。

そんな中、

中国外務省「北朝鮮に関する中露の『ダブル・フリーズ』プランが正しいアプローチになったと時間が証明」

https://jp.sputniknews.com/politics/201806124984785/

と言っている中国を、アメリカのポンペオ国務長官が訪問、にこやかに習さんと会っていた。

Chinese president meets US secretary of state 

http://www.globaltimes.cn/content/1107103.shtml

 

完全非核化まで経済制裁は解除しないと言っていたようだ。まぁこのへんは当然そうでしょう。だって問題は結局、前にも書いたけど、このまま放置してたら徐々に中露+南朝鮮が北朝鮮を支援しだしてしまって、そうなったら結構サウンドに着地できちゃう可能性もあった。だからこそ、カリアゲ君を送り出した、というウィリアム・イングダール説は私は今でもだいたい合ってるんじゃないかと思ってる。つまり、経済制裁こそ実は肝。

 

で、そんな中、ほとんどのメディアが拾っていないと思うのだが、

北朝鮮の金永南氏が、モスクワを訪問していた。

Meeting with Chairman of the DPRK Supreme People's Assembly Presidium Kim Yong-nam

http://en.kremlin.ru/events/president/news/57784

 

金永南氏のモスクワ訪問は、おそらく2015年5月の対ナチス戦勝70周年記念以来。この時、習近平主席がプーチンの隣に座っていて、中国とインド、セルビア etc.が儀仗兵を出してロシア軍と一緒に行進していたことが話題になっていたので、北朝鮮は忘れられていたが、当初金正恩氏が出席するんじゃないかという噂があった。

結果的にはナンバー2と言われる金永南氏が出席していた。

金氏は今回、プーチンとの会談で、自分で、対ナチス戦勝記念の時にモスクワを訪問した心温かい記憶がよみがえりますと語り始めている。

Kim Yong-nam: I have warm memories from my visits to Russia, my valuable meetings with you, Mr President, when I participated in the opening ceremony of the Olympic Games in Sochi and celebrations of the 70th anniversary of Victory in the Great Patriotic War. I am also very pleased to meet with you today, Mr President.

 

北朝鮮は、この重要な日にも高位の人を出し、その前のクリミア批判決議ではロシアの側に立ち、さらに今回はワールドカップ開会式にもしっかり出席している。

金永南氏は、なんせ朝鮮戦争の頃に既に青年だった人なので、北朝鮮体制全般の生き証人みたいな人。金日成のように抗日の戦闘で名をあげたという触れ込みの人ではなくて、中国側に生き延びた人でその後ずっと外交を担当し、国内の抗争でも倒れず今に至っている。ある意味謎の人かもなとも思うしキーパーソンなんじゃなかろうかという気もしてる。どうなんですかね。

 

ちなみに今年は、ロシア(ソ連)と北朝鮮の国交樹立70周年。世界で最も古い関係には違いないですね。

だってソ連が日本の満洲支配を蹴散らし、朝鮮の北部を武装解除していき、同時に、別にこの地でなにかやったわけでもない、朝鮮支配のプランを持ったこともないアメリカが南から日本軍を武装解除させていったことを機縁として、朝鮮半島をどう統括するのかでもめて、市街戦、内線になって、それが朝鮮戦争という局地戦としては目も当てられないほど酷い戦争に拡大するものの、それでもバックにソ連があったことから北朝鮮という国家が成り立った、という成り行きだから。

 

その翌日今日15日には、

プーチンと習さんが電話会談をしていた。

Telephone conversation with President of China Xi Jinping

http://en.kremlin.ru/events/president/news/57792

 

朝鮮問題も話しましたとあるだけで内容は出てない。

こうやって皆さん連絡してまわっているわけですね。なかなかどうしてみんな大したもんだなとか思う。

ともあれ、あの頭が張り裂けそうにおバカな、軍事オプション、軍事オプションとかいう話が下火になったのは、誰がなんといっても良いこと。

 

この後、実はあやしい日本の中、と続けて書き始めたのだがまとまらないのでこれはまた別途。


 


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戦場から市場へ (私は黙らない)
2018-06-16 04:39:36
日本がバブルで沸いていた頃、タイのチャチャイ首相のスローガンが「戦場から市場へ」だった。戦場だったカンボジア、ラオスを市場へと転換するというもの。その後の両国の経済発展については言うまでもない。
唐突だが、私の中で今の北朝鮮と、このスローガンが重なってみえる。
軍産にとっては、大変不都合な流れなのだけど、それをおしてまで和平を進めるモチベーションは一体何なのかと思う。今は、懐疑的な論調でうめつくされている日本のメディアだけれど、そのうち経済誌や経済ニュースで「北朝鮮銘柄特集」でも組む日が来るのではないかと思う。
それにしても、アメリカの保守とリベラルのねじれが可笑しい。本来、平和主義者であろうはずのリベラルが、米朝会談を積極的に叩いている奇々怪々。
昨日のロシアサウジ戦は気持ちよかった。
祝 ワールドカップ ロシア一勝。目指せベスト8。
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