なんか面白い。
習近平とプーチンが様々な点で合意し、話を整えているであろうことは今日多くの人が知っているのに、わざわざ二人が会って握手して写真撮って記事を出してきた人民日報、Global Times。
http://en.people.cn/n3/2017/1111/c90000-9291355.html
人民日報のトップページの写真集にも入れられている。
さらには、Global Timesでは、中国の中には中国とロシアとの関係の価値がわかってない人がいるようだ。ロシアと中国はなにか競って追い落としてみたいなことを考えているような人がいるようだが(このへんは私の意訳)、それは the Westの報道に影響された考えだ。中国とロシアの関係は今日様々なことを達成し、今後も揺るぎない云々かんぬんという、諭すような記事まで書いている。
http://www.globaltimes.cn/content/1074641.shtml
ロシアがらみでこんな記事みたことない。なんか凄い。
このへんは、the West が仕掛けてくるメディア戦に乗ってはならんという警戒でしょうね。中露とトランプ政権が一致したフレームワークで動いていることを少しづつ人々に知ってもらわんとならん状況にある中、米中大国関係が~、みたいな風を興して、ロシアをはみ出させていく戦略に足をすくわれないため。
トランプと並んだ中国を派手に持ちあげて、ロシアを落とすことで、疑念を生じさせて亀裂を入れる、という divide and ruleを拒否している、ってことですね。
現在のフェーズは、中露(+イラン)が協働することで岩盤化しているわけだから、the West は必ずチャイナを釣りに来る、とみんな思っているまさにそれが起こりそうなので、防戦しているチャイナさんというところ。
上のGlobal Timesの記事を見て、あらためて、いやぁ、この人たち本気だわと思った。(そりゃ本気なわけだが)
でもって、私が読んだのは英語版のGlobal Timesなので、よく考えると中国人がわざわざ英語の記事を読む理由はないわけで、これはむしろ、ひっかからないからなと the West に宣言していると考えることもできますね。
一方で、日本の報道。これは朝日。
孤立する米、空白狙う中国 APEC開幕、主導権争い
http://www.asahi.com/articles/photo/AS20171110004985.html
予想通り、トランプが孤立しているからそこに中国が来た、すわ主導権争いってなストーリーで来ましたね。しかし現状は、地政学イベントもかかった「調整」のフェーズですから、そんなことではないわけですよ。
私たちってほんと、誰なんでしょうって感じがする今日この頃ですよ、ほんと。