トランプは、ついに例のイラン・ディールについて、合意そのものを非承認はしないが、イランが合意事項を遵守しているとは認めない、という苦しい選択をした。
さっき、各紙がLIVEでやっていたので、偶然トランプが話ているところを聞いた。
ノリの悪いブッシュみたいだな、と思った。イランを悪の巣窟みたいな言い方をしていた。
US imposes 'tough sanctions' on Iran Revolutionary Guard - Trump
Published time: 13 Oct, 2017 16:53
Edited time: 13 Oct, 2017 17:15
https://www.rt.com/usa/406624-trump-announces-decision-on-iran/
ティラーソンが、 イラン核合意から出ないが、イランのコンプライアンスは承認しない、とわかりやすいことを付言していた模様。
Tillerson: Trump to Stay in Iran Nuclear Deal, But Decertify Tehran's Compliance
https://sputniknews.com/us/201710131058212800-trump-us-new-sanctions/
で、みんな知っているのは、これはつまりイスラエルが嫌がっているからこうなりましたという話。
昨日のUNESCOもまったく同じ。ユネスコはイスラエルがエルサレムを占領していると考えている人たちなので、考えようによっては世界一イスラエルに対して厳しいことを言い続けている。そしてぶれない。だもんで、アメリカはイスラエルに引きずれらて出るしかなかった。
昨日聞いた時、しかしこれはイスラエルのためになることを正面からやっているんだから、どこかでイスラエルにとってそれほど良いことをできない、というのがカップリングなんだろうと思っていたわけだが、今日のトランプの選択はそれではなかろうか。
フルに、完璧に、イラン・ディールをぶっちぎってはいないから。
つまり、アメリカが一人でイラン核合意を承認しないんだかするんだかわからない半端な形で、イラン革命防衛隊を主眼にアメリカが制裁をする、という状況になったわけだが、しかし、一方で、
ロシア、EU、中国は前から再々、イランは合意事項に従っているんだから、アメリカは早まって合意契約を破るようなことをするな、と言っている。
EU, Russia, China rally behind Iran deal ahead of Trump speech
さてここでアメリカが制裁するとして、おそらくEUは根性なしなのでしぶしぶくっ付いていくかもしれないが、じゃあ、ロシアや中国がそれに従わなければならない義理はあるかといえばない。根性なしでもない。
ということはどうなるのか。西側がイランを敵視して、これからなんとかしてまた中東を混乱に陥れて、イランと戦争する、少なくともイランをレジームチェンジする、みたいな話でしょ?
この勝利確率はどのぐらいだろうか?
普通に考えれば厳しい。しかし、トランプがまるまるブッシュになって、米兵を入れて本格的に戦争をするというオプションもないわけではない。
しかし、イランはイラクではないし、中東の状況もアメリカ本意のものではもはやない。
というわけで、まぁ、アメリカさんにとっていいものは見えないですね。
もう名前変えて、United States FOR israel とかにすればいいんじゃないの。処置なしって感じ。
イランの革命防衛隊を「テロリスト」認定するんだそうだが、しかしこう、自分で勝手にテロリストを世界中に広めて、世界中の混乱を招き、何百万にもの命を奪い、その何倍もの人を傷つけ、その数倍もの人たちの安定した住居を奪った果てがこれかよ、ってところ。
この件では、欧州動向は興味深い。ヨーロッパはEUとしてこの件についてはまとまっているが、根本的には、国連常任理事国であるイギリスとフランスと、そこにドイツが加わったこの3国が契約主体。だからこそ、P5+1と表現される(パワー5+1)ってこと。
そこで、もしこの中から1国でも、あるいは3つまとまって、アメリカに付いていかない場合、どうなるんでしょうね。
すかさず、イランとロシアはカスピ海で軍事演習を計画した模様。いい動きですね。まぁ共有の海だからそこにいるわけだけどね。
Iran, Russia to hold joint naval drill in Caspian Sea
■ 続報
イランのローハニ大統領は、TVで、
米国は国際条約を守れない、孤立化されるべき、と言った模様。
US stands against international treaty, will be isolated – Rouhani on Trump Iran strategy
よく言った!とみんな思ってるでしょう。で、そうそう、アメリカに孤立させられると怯えるんじゃなくて、あいつらと付き合わないようにしよう、がトレンドになっていければいいわけだからね。
イギリス人がインド人を植民地の民にしているのではない、インド人がそれを求めてしまっていることが問題だ、by ガンジー の精神でしょうか。
前にも言ったかもしれないけれど、日本に宗主国があるように、又アメリカにも隠然とした主君(エンティティ)があり、例え大統領と言えどもそれには逆らえないということです。ちなみにこのシステムは社会の隅々までコントロールしているので、社会の如何なる分野でもそれに従順であることが求められます。逆らってはいけません。社会的制裁が待っています。
まぁアメリカはもともと植民地ですからそうなるしかないところはあるわけですが、世界中のすべての国がそうだというわけでもないので、他の国では別にタブーじゃないと思います。だから、アメリカだけそのタブーのまま行くなら行けよ、とその他世界に言われているというのが現状では?
parstoday.com/ja/news/world-i36117
核合意の実施後、イランはボーイング社から80機の航空機を購入する契約を締結しました。
ペルシャトウディさん☆
そうそう、その契約は、オバマが共和党が反撃してくることを見込んで、ボーイングに大きな利益をかましておいたんだろう、みたいなことを言われていた。
ロシアは今すぐロゴジン(技術担当副総理)をイランに飛ばして、ロシアの航空機の追加発注どうですか、と言わせたらいいんじゃないの。おほほ。