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イラン:洪水で被害、邪悪帝国のおかげで支援金受け取れず

2019-04-03 20:47:11 | アジア情勢複雑怪奇

イランは3月終わりに豪雨が続いて、国土のかなりの部分で洪水が発生している。

イラン洪水、死者43人に ロウハニ大統領が被災地を視察

https://www.presstv.com/Detail/2019/04/03/592492/Iran-leader-flood-relief-Rouhani

で、それに伴い、

ガーセミー・イラン外務省報道官 「米がイランへの洪水災害支援を妨害」

https://www.trt.net.tr/japanese/shi-jie/2019/04/03/gasemiiranwai-wu-sheng-bao-dao-guan-mi-gairanhenohong-shui-zai-hai-zhi-yuan-wofang-hai-1175915

イラン外務省のバフラム・ガーセミー報道官は国営メディアで発言し、アメリカがイランの機関に実施している制裁が原因で災害が発生した地域へ十分な支援が届けられていないと述べた。

アメリカがイラン赤新月社の口座を凍結していると説明したガーセミー報道官は、アメリカはこの措置によって他国から洪水被害者に送られる支援を阻止していると指摘した。

 

この記事では報道官だが、ザリフ外相も、これはアメリカによる経済テロだと憤慨している模様。

RTによれば、国連機関はイラン支援の用意があると言っているが、アメリカが介入してきそうな感じなんだな、といったところ。であるからこそ今ここで注目を集めよてその介入を阻止しようとしているのかもしれない。いいことよ、RT。

Tehran’s anger over the sanctions is far from unfounded: The United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA) signaled last week that it was prepared to offer help to Iran, but US sanctions could place restrictions on the UN response.

https://www.rt.com/news/455357-iran-flood-sanctions-us-aid/

 

 

国連機関の方は中露が頑張ってアメリカの横やりを阻止するとして、資金の自由な移動ができない状況は痛いですよ、こういう場合。

赤十字のイスラム諸国版の赤新月社の口座がどこにあるのか知らないけど、実際問題アメリカはイランをSWIFTという世界中をネットワークする銀行決済システムから除外しているので、例えばアメリカに住んでるお金持ちのイラン人が手軽に支援しようと思っても銀行決済ではできない。おそらくpaypalだのなんだのという決済機関もアメリカの指令下にあるものと思われる。

ということで、今回はなんとか、例えば、各国のイラン大使館が引き受けるとかなんとかすることでしのぐとしても、こんな不都合極まりない状況は各国が、要するにこれは別に国連が決めているわけでもなんでもなくてアメリカが言い張ってるにすぎないわけだから、各国の法令に違反していないことが明白な資金の移動の安全を担保するよう動くというのも重要だと思う。

それは数カ月前に、EUが、アメリカはイランと取引するなと主張しているが、特別目的として認定してイランとの取引を可能にするメカニズムを作ったことを参考にしたらいいと思う。

つまり、狂ってない、邪悪でない諸国民は別の道を模索するという傾向ができればいいということですね。

 

■ CIPS & SPFS

そして、ますます、自国内決済機関を持つ中国(CIPS)と、ロシア(SPFS)の重要性は高まるという話でもありますね。

ロシアのSPFSは昨年後半にほぼできあがってロシア国内を繋いで、最近、中国のCIPSにロシアの大きな銀行が繋げた。

Russian banks join Chinese alternative to SWIFT payment system
Published time: 30 Mar, 2019 05:44

https://www.rt.com/business/455121-russian-banks-chinese-swift/

 

そんなのロシアと中国だけだろう、と考えるのは間違ってる。

SWIFTをわが物にしちゃった西側も、中国全体との送金決済を停止する、なんてことはできないわけですよ。大きすぎて。ロシアさえSWIFTから排除するすると言ってはみたもののできなかった。

できなかったが、ロシアは自前システムを構築した。だから、現状では、理論的には、中露経由だとイラン等のアメリカに排除されている国に対しても資金は流れるという恰好になるのではないのだろうか。どうなんだろう?

 

いずれにしても、これは一両日には終わらない。終わらないがその間も人は食っていかないとならない。ということは、この間に、中国がそれ自体巨大な需要を持った金融センターになりつつある、というだけでなく、モスクワもある種の金融センターになる可能性があるんじゃなかろうか。英米がふざけたことをすればするほどここの安心感は評価されるだろう。

自分で書いてて半信半疑だが、でも書いておく。

 

■ 関連

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豪の石炭を拒む中、露に留まるシーメンス

 


 


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