最近のビデオニュースは何をやっているのかなと呑気にのぞいたら、田岡さんがタイムリーなことをおっしゃっていた。ただダイジェストじゃあんまりわからないかもしれない。
【ダイジェスト】田岡俊次氏:日本の国防政策は誰から何を守っているのか
ともあれなんで日本の国防への疑問がタイムリーだと思ったかというと、シリア方面ではロシア軍がS-400を配備したことによって事実上の飛行禁止区域が達成されちゃったじゃないかという状態になっているんだけど、これって日本も近い将来において関係大有りじゃん、と思ってたから。
で、S-400という地対空ミサイルシステムの評価はとても高く、この装置を稼働されちゃった場合、F-15、16は見つかっちゃうから、その上のF-22、35じゃないとダメだ、ってのが一応基本ラインらしいんだけど、しかしそれでもどうなんだろう・・・みたいな感じは残るらしい。つまり、完全なステルスなんてのはあり得ないってのが問題なわけなんでしょう。
で、そこらへんの話は、別にロシアというよりアメリカの雑誌やら記事やらに登場している。最近の記事では、ブルームバーグがS-400配備によって米軍機は地上に降りたまま、みたいなのが注目されている。
New Russian Air Defenses in Syria Keep U.S. Grounded
http://www.bloombergview.com/articles/2015-12-17/new-russian-air-defenses-in-syria-keep-u-s-grounded
The National Interestにも何かでていたけど、あまりにもS-400をもちあげてるようにも見えたので、だからF-22を世界各国の子分に買わせようって話かよ、と思わないではないけど、でも、それで足りるのかどうかも実際未知数みたいではある。
これこれ。
No-Fly Zone: Russia's Lethal S-400 Goes Global
http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/no-fly-zone-russias-lethal-s-400-goes-global-14671
で、その性能が額面通りか否かはともかく、一致して到底無視できるようなものではないわけだよね。S-300の時点で、これをイランに売るなとロシアは圧力をかけられていて、結局売却を停止した成り行きさえった。
現状こうなっちゃったわけね。
で、ですね、これは東アジアにも重要な問題だと思うわけですよ。だって、中国がこのS-400を売ってもらうことになってるわけだから。インドがひょっとしたら3番目の国になるかもしれない、という状況。
これを台湾正面とかに持ってこられたらどうするの、ってか、そもそもこのシステムは動かせるものだからどこにでも行けちゃうってのもポイント高い。
ということは、日本の防衛で、やたらめったら中国と対決だ、対決だ、と煽ってる人たちってのは一体どういう配備計画、運用計画を考えてるんでしょう。。。。
田岡さんはこれ以前の問題を懸念してらっしゃるんだけど、なんか、えらく現実味のない人たちが日本の防衛政策を話しているらしくあって、どうなのそれ、って感じはますます募った。田岡さんの話を聞いて、ますます、日本って実は事実上国防計画不在なんじゃないかという私の年来の疑問は募るばかり。
■ オマケ
巡航ミサイルKalibrをカスピ海から投入したのも目を引く出来事だったし(ここ。黒海からカスピ海へ)、
Tu-160の実践投入も重要な出来事でしょう。
Russian bombers fly around Europe to strike Syria in 8,000 mile show of strength
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でも、一言も発してないけどヴァーチャルにはそうなってるような感じはあるんですよね、実際。
で、怖いのはオウムみたいなジハードタイプの集団でしょうか。ああやだやだ。