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ロシア疑惑が隠してる本物「ロシア疑惑」

2019-03-24 01:24:25 | 欧州情勢複雑怪奇

ロシア疑惑なる奇妙奇天烈な現代の「冷戦宣言」みたいな感じの事象に一区切りがつくのかな~というふうには見えるが、朝日なんかがこう書く通り、

トランプ氏のロシア疑惑、捜査終結 どこまで開示か焦点

https://www.asahi.com/articles/ASM3R21HKM3RUHBI006.html

 

リベラルメディア&FBI&CIAあたりはまだ粘りの様相を示している。

その一方で、クリントン財団、クリントン夫妻の疑惑はこの2.5年放置された。

さらには、オバマ政権のウクライナでの行動も、突こうと思えば、これこそビッグ・スキャンダルでしょう。

だって、これ、白昼堂々の、見たこともないほど誰にでもよくわかる、史上もっともあざといクーデターと言われてる代物ですから。

ヘルシンキ後:忖度世界の亀裂は元には戻らないだろう

 

今日大変興味深いのは、あれだけもこれだけもなくアメリカが支援したウクライナの大統領選挙で、駐ウクライナのアメリカ大使とか大統領補佐官だったヌランドの姿が見えない。

ポロシェンコを応援しないわけ?

あれ、おかしいじゃん? 誰かつっこめよというところ。

ロシア疑惑どころか、駐ウクライナのアメリカ大使とか大統領補佐官が組んでウクライナを盗んだわけで、よくぞ、ロシア疑惑たらいうバカバカしい話を作ったものだと感心する。

で、現在は、ウクライナがらみで、ウクライナの検察当局がアメリカ大使館と組んで、ヒラリーに有利になるようトランプ側に不利になるよう情報がもたらされたことがあった、その事件を開けろという声があるようだ。

As Russia collusion fades, Ukrainian plot to help Clinton emerges

https://thehill.com/opinion/campaign/435029-as-russia-collusion-fades-ukrainian-plot-to-help-clinton-emerges

 

突っつけば埃だらけだから、盛大に開ければいいが、そのためにはウクライナで、多少なりともマシな、アメリカ大使館が運営する政権でない政権ができる必要がある。

どう考えても、ロシア疑惑とはトランプのことではなくてオバマ政権のことでしょう。ウクライナはロシアを攻めるための道具として使われているわけだから、これこそ本当の「ロシア疑惑」。

この状況って、オウム事件の頃、ロシアの選挙でエリツィンが落ちたら、オウムにからんでた高官についてロシア側の捜査が進むのではと期待されたが、アメリカのCIA、国務省が総出でエリツィンの選挙を応援した、という話を思い出させる。

1996年にCIA、国務省が総出でエリツィンの選挙を応援した、というのは、元CIAアナリストのPhilip GeraldiがUnzレビューに書いた記事の中で証言していた。これはゲインだわ、とか思った。

 

■ ウクライナ大統領候補の一人が正常なことを言う

そんな中、ウクライナの大統領選には、なつかしいティモシェンコなんかもいるし、なんだか代わり映えしないのかと思っていたら、昨日TASSで見た記事で、大統領選挙候補者のYuri Boykoが、メドベージェフ首相と会って、その中で、

「私たちは対話を開始できて満足しています。私たちは相互にかけた貿易上の制裁を解除して、ウクライナの製品をロシア市場に出せるようにする必要があります。これが私たちの雇用と企業活動に関係するものだからだし、これは私たちの国の経済にとって重要なことです」

"We are satisfied by the start of the talks, because we need to go all the way of lifting mutual restrictions in trade and allowing our goods into Russia’s market. That’s because this concerns our jobs and the work of our enterprises, and this is very important for our country’s economy," Boyko said.

http://tass.com/world/1050109

 

などというわけですよ。

いやぁ~、ウクライナ危機以来はじめて、ウクライナの政治家関連で普通のことを言う人を見た気がする。ちょっとした驚き。

もちろん、TASSがこうやって出して来て、そもそもメドちゃんが会ってるわけだから、ロシアとしてOKの候補なんでしょう。

 

昨年後半あたりから、ウクライナ内でいろんな派閥が合従連衡していた感じだったので、結果的にこの人あたりになってきたって感じだろうか。

履歴を見ると、ドネツク出身で、Moscow Institute of Chemical Technologyを出た化学エンジニアが振り出し。ってことは、東側のウクライナをまとめられれば当選できるような候補者なんでしょう。

クーデター前に、石油・エネルギー相だったこともあり、クーデター直後に汚職であげられたが、昨年、証拠がなくて調べが終わった、ともあるので、これはつまり、クーデター側にとって不都合な系統の人間だったってことなのかも。わかりません。後でがっかりするのかもしれないけど。

いやしかし、サーカシェビリだのティモシェンコだのポロシェンコだのと、始終、見るからに賤しい奴を見せられた目には、普通に真面目そうな風貌で、まずそこに驚く(笑)。

どんな人かまったく知らないですが、ともあれ、目を洗われるような気がしたという印象は書いておきたい。

米のロシア疑惑が隠してる本物「ロシア疑惑」の本拠地は、多少なりとも変化の兆しがあるようだ、ってことですね。

 

まぁだから、ここが対話基調になって、

(クリックで拡大)

共存できる環境を作ろうと取り組むようになれば、波風は収まるということでもある。150年この方、ずっと同じ。

 

■ オマケ

クリミアはロシアの不法な奪取だ、併合だとEUとアメリカが騒いで、これを諦めない、それまで制裁だ、というわけだけど、一番簡単な解決法は、ウクライナとロシアが統合することなんだよね。そうすりゃもともとそうであったように、みんなのロシアのセバストポリになるわけですよ。あはははは。

それでいいわけ、EU&アメリカ? 私はこの人たちは、ロシア、ベラルーシ、ウクライナを合わせた大きなロシアを潰そうと、つまり分割してロシアの強さを削ごうとして、ソ連解体時に工作していたんだろうと思っている。

が、あまりにもウクライナを惨めな境遇にしておくと、一緒になった方がいいと考え出すウクライナ人が出て来る確率は上昇するだろう。そこらへん、どうなのEU&米のディープステートは、って感じよ。


 


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2 コメント

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Unknown (海坊主)
2019-03-24 10:08:55
ディープステートの真意は図りかねますが、白黒はっきりさせた状況にしたくないのではないか、と私は考えています。ロシアの領土の周囲に不安定な要素をできる限り生み出し、ロシア側を精神的、物理的、地政学的に疲弊させるように仕向けている気がしているのです。

冷戦2.0。軍拡競争に先に根を上げたソ連は崩壊しました。唯一の超大国になったアメリカは1992年のウォルフォウィッツ・ドクトリンに乗っかって世界制覇を目指していますが、その邪魔をしているのが嘗て打ち破った筈のロシア。その上、兵器性能を格段と磨き上げたロシアに、アメリカが後塵を拝するのも時間の問題、いや既に拝しているかも知れません。

アメリカは相手が引くまで恫喝するヤクザ国家ですが、経済の疲弊と軍事的優位性への翳りが、世界の眼には映っている事でしょう。冷戦2.0はアメリカにとって苦しい戦いですね。奥の手の、マルウェアによるライフラインの破壊、これで脅すぐらいしか無いのかも知れません。これからも派手にテロや災害を演出することでしょう。

分岐点は恐らく、2011年のリビア侵略。ロシアの防衛システムがイラン、シリア、最近はベネズエラにも配備されました。簡単に政権転覆出来ない対処策を反米国家は手に入れたのかも知れません。

ロシアにとってウクライナは隣国なので、侵略・露骨な政治介入、と不要な非難を受けないよう慎重に処しているだけで、ロシアの態度は2011年以降、あの破廉恥なクーデターが有った2014年も含めて、変わっていないのでは無いでしょうか。
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Unknown (I. Shimomura)
2019-03-24 17:12:11
観光でキエフに来ているのだが、ルンペンの古都に落ちた感じがする。市場経済とは帝国主義経済のことだったのだ。ウクライナはもう駄目だと思う。個人の印象だが。
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