イギリスの選挙については昨日も書いたけど、これはつまりファシストレジームの完成だな、などとも言ってみたいと思った。
セックス・ピストルズが昔歌っていた
God save the queen, the facist regime, they made you a moronの実写版だななどとも言いたい気がしてる。
Sex Pistols - God Save The Queen
ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン
ファシスト・レジームなわけだよ
奴らはお前らをノータリンにするんだぜ
という入りがとってもカッコ良くて好きだったんだが、これはしかし物凄い良い見通しだったなとも思う。サビは、「No future, no future for you!」(お前らのための将来なんてないだんぜ)。
70年代にはこれが爆発的に売れたということを思い起こすと隔世の感がある。
「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」は、BBCによって日中は放送禁止の措置を取られるが[14]、1977年6月4日付の全英シングルチャートで初登場11位となり[15]、翌週には2位を記録する[16]。ただし、本作がヒットしていた当時のイギリスはエリザベス2世の即位25周年に湧いており、この曲はそうしたムードに相応しくなかったため、本作の1位獲得は計画的に阻止されたという説がある[17][18]。なお、『NME』誌のチャートでは本作が1位を獲得した[17]。
また、この曲はイギリス国外でも大ヒットしている。スウェーデンのアルバム・チャートでは2週連続で2位となり[3]、ノルウェーのアルバム・チャートでは15週連続でトップ10入りして、最高3位に達した[4]。
で、なんでファシストレジーム完成だなというかというと、情報機関とメディアが結託して世論を操作しているのが見え見えでもそれでもどうにもならない状況だから。(スクリパル親子事件の時に既に完成しているのが見えたとも言えるんだけど)
櫻井さんがマメにお書きになっているけど、ここらへん。
このブレアと全く違う政策を進めようとしているコービンをアメリカやイギリスの情報機関は引きずり下ろそうと必死だ。攻撃には偽情報も使っているが、その重要な発信源のひとつが2015年に創設されたインテグリティ・イニシアチブ。イギリス外務省が資金を出している。「偽情報から民主主義を守る」としているが、この標語は正しくない。その実態は偽情報を発信して民主主義を破壊するプロパガンダ機関だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201912130000/
そうしたこともあり、アメリカやイギリスの情報機関、その手先である有力メディアは2015年9月にコービンが労働党の党首に選ばれて以来、露骨な彼に対する誹謗中傷を繰り広げてきた。「反ユダヤ」だ、北アイルランド過激派を支持している、コミュニズムに共鳴している、ロシアのスパイだと行った具合だ。日本にもこの宣伝を真に受けている人がいるようだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201912140000/
情報機関が絡んでいるということは、殺されても解明されないし、偽情報でスキャンダルが作られても解明されない確率がゲロ高いということ。
まして現在の労働党の半分は、反コービン、親ブレア路線だから、身内に裏切者がいる状態。
コービンなんか、よく最後まで選挙戦を戦っていたものだとさえ思った。ああいう場合家族が一番狙われやすいんだろうなとかも思うので(スキャンダルのネタを作られる、脅される etc.)、昨晩コービンが敗戦の弁を述べ家族と支えてくれた人たちに感謝を述べる際ほんのかすかに感情が高まっているのを見た時、やっぱり大変だったんだろうと思った。
だけど多くの人にはもうそれが見えないわけ。なんでかっていうとBrexitというのが大義になっちゃって、これを達成すると神のお告げが実現するのだ的なムードになっちゃったから。反射的にこれに反対する人たちはすべて排除すべき何かになっちゃう。
そこら中で、コービンは人々が望むBrexitに反対したのだから悪いのだ、と書いてる人がいる。他には何にも考えてない。
ほとんどすべての運動は最初の方にはたいてい理屈も大義もある。だがそれを使う勢力が入り込むと、大義が「天啓」みたいになっちゃて一部の人を惹きつけて離さない。これがシオニストが開発したプロパガンダ構造なんだろうかなぁとか思って興味く思ってる。やっぱり原型はボルシェビキだろうか。
で、こうなる。
英国の総選挙でEUからの離脱だけでなく、新自由主義的な政策も進むことになる
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201912140000/
Brexitとは、EUを出て独立してアングロ・アメリカ体制の強化に進みます、という意味だから当然他に選択肢はない。
アングロ体制的には、どっちに転んでも金融資本と軍産の金に下ってる米民主党と米共和党のような「二大政党制」のイギリスにする気なんでしょう。つまり、社会正義は追及されるべきとか、介入戦争反対、イラク戦争は間違い、みたいなことを言う「オールド労働党」を潰すってこと。
イギリスの労働者階級は、ネオリベを潰すつもりだったはずが「ずっとリベ」みたいなものを選んだって感じ。
日本も、前からそうだよね。自民党と第二自民党にして、どっちに転んでもアングロ・シオニスト・アメリカ路線を外れない体制にしようとしてる。
前に、労働者は団結しなかったが資本家は団結してた、ってなことを書いたけど、新バージョンとしては、90%側の人間はバラバラだったが、10%側の人間は学習してる、ともしたい気がする。
つまり、自分で決めさせる、っていうスタイルが上手い。押し付けると反発されて、こんなレジームはファシストどものレジームだ、とか言われちゃう。でも、本人たちが自分でやってるならそうは言われない。民主主義よ!となる。
■ トランプの「アンチセミティズム撲滅令」
そんな中、トランプ政権は12月11日に、アンチセミティズムと戦う大統領令を出していた。
Executive Order on Combating Anti-Semitism
https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/executive-order-combating-anti-semitism/
これについて、Finian CunninghamはRT掲載の記事の中で、ストレートに、これは別にアンチセミティズムの話じゃなくて、国家イスラエルの行動に対する批判を抑えるためだろうと書いている。
Trump’s order to combat anti-Semitism makes Israel sacrosanct & sets up Jews for discrimination
https://www.rt.com/op-ed/475779-trump-anti-semitism-order-jews/
バーニー・サンダースじいさんさえ「反ユダヤ」だとかメディアが書いてるぐらいだから、これもキャンペーンツールに使われると思う。
Bernie's campaign has an anti-Semitism problem
https://www.washingtonexaminer.com/opinion/bernie-sanders-campaign-has-an-anti-semitism-problem
ということで、アングロ・シオニスト・アメリカ体制チームが固まってきたなぁって感じ。
そこから、EU叩き、中国、ロシア叩きが進むってことなんでしょうね。
EUは戦後すぐはこのチームと欧州貴族などのエリートが妥協してやってきたところが、利害が合わなくなったって感じだろうか。そもそもユーロの導入というのがどうあれ反撃の狼煙という意味を持った諸刃の剣だしね。そこからもう一回アングロスキームに取り込まれるんだけど、潰れはしなかった。この意味がもう一回問い直されるってことじゃまいか。
ますますレーガン時代に似てる気がする。
今日のお風呂の友はこの再読にしようと思う。
マネー敗戦 (文春新書) | |
吉川 元忠 | |
文藝春秋 |
■ オマケ
コービン(的なもの)の敗北はもっと大きな意味となるだろうという論考。私もそう思う。早晩振り返ることになると思うのでクリップ。
Slavoj Zizek: Big Capital will use every tool at its disposal to crush socialists like Corbyn
Slavoj Zizek
https://www.rt.com/op-ed/476079-corbyn-socialists-labour-capital-zizek/