NHK大河ドラマ総集編DVDシリーズ 新・平家物語 | |
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1972年の大河ドラマ。
吉川英治の大河小説『新・平家物語』を原作に、
平清盛:仲代達矢、
平忠盛:十七代目中村勘三郎、
平時子:中村玉緒
源義朝:木村功
といった、今から思えば昔懐かしい俳優さんたちによって演じられた。
先日亡くなった十八代の中村勘三郎さんが敦盛をやってらした(クレジットでいえば五代目中村勘九郎)。お父さんも出てるし、お姉さんの波乃久里子さんも出てらしたから、一家総出みたいなことになっていたのだなと改めて思う。
朝廷側は、
白河院:滝沢修
後白河院:滝沢修(二役)
鳥羽院:四世野村万之丞 (現在の七世野村万蔵)
高倉帝:片岡孝夫
崇徳院:田村正和
と素晴らしい顔ぶれ。
さらに、
待賢門院:久我美子
美福門院:小山明子
と、このあたりの重要人物に気品ある美しさを追求しているのもさりげなく素敵。
詳しい配役はwikipedia
新・平家物語 (NHK大河ドラマ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E3%83%BB%E5%B9%B3%E5%AE%B6%E7%89%A9%E8%AA%9E_%28NHK%E5%A4%A7%E6%B2%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E%29
なにしろ1972年の作品なので、映像もくっくりではないし、なにかとっても昔のテレビ番組という感じが濃厚。スタジオでの収録が中心だから「リアル」感があまりないのはやむをえないといえばやむをえない。
しかしそれにもかかわらず、私としては結構面白かった。台詞が長いのも昔といえば昔か。
さらに、衣装が、きらびやかにしてるつもりでも今の目から見ると質素にも見えてしまうのもかえっていいかも。
思うに、90年代後半からやたらに衣装が豪華に見えるようになった気もする。繊維の質なんだろうか? 考えてみれば昔の衣類というのは良質のものでも、いくらかくたっとした感じだったように思うので、現代の衣類における繊維が歴史的に考えれば過剰にぱりっとしているようにも思う。
と、基本形が同じ物語なので、つい40年後の『平清盛』(2012年大河ドラマ)と比べたくなるのだが、基本的にドラマの作り方が違うというべきなのだろうなと配役を見つつそう思う。
2012年『平清盛』は、「王家」という呼称とドラマの画像の薄暗さで最初っから不評が目につき、最後まで視聴率をあげることができなかった模様。途中から全然注目していなかったが、wikiを見ると7%台があるので、これは相当な低さというべきだろうなぁと思う。
とはいえ、視聴率が低いことがすなわち悪いドラマというわけではないことは、もう二度と撮れないだろうほど素晴らしかった『花の乱』があることからもわかる。
・・・しかし、ちょっと比べられないけど。
今年2013年は、時代劇はこの40年でどう変化したのか、それはなぜだったのか、とかいうのをしみじみ考えていきたいと思う。