ユーラシアの西の方で、トルコを巡って妙なことが起きていた。というか、まぁすでに最低でも過去60年ぐらい続いた体制が壊れているので特に不思議ではない。
NATO軍事演習でトルコ大統領を「敵」表示
11月18日 7時43分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171118/k10011227771000.html
NATO=北大西洋条約機構のコンピューターを使った軍事演習で、加盟国であるトルコのエルドアン大統領の名前などが「敵」として表示されていたことが明らかになり、トルコ軍は演習に参加していた兵士を引き揚げ、NATOの事務総長が謝罪しました。
トルコのエルドアン大統領は17日、首都アンカラで開かれた与党の会議で演説し、この中でNATOが16日にノルウェーで行ったコンピューターを使った軍事演習で、みずからの名前やトルコ建国の父アタチュルクの写真が「敵」として表示されていたことを明らかにしました。
エルドアンの名前があがってるだけでも当然大問題だろうが、アタチュルクまで入っていてはトルコ国民にはそれなりのメッセージとして伝わってしまったでしょう。
敵チャートの中に名前を載せちゃうって、そりゃもう、どう考えても軍事同盟のグループがやることじゃないでしょう。とうことで、もちろん、これは故意なのかという話は飛び交っている。
で、NATO事務総長の謝罪のあと、エルドアンはさらに、これは単なる謝罪で済む問題ではないと押し返した。
Erdogan Rejects NATO Apology: "There Can Be No Alliance Like That"
http://www.zerohedge.com/news/2017-11-18/erdogan-rejects-nato-apology-there-can-be-no-alliance
‘Simple apology’ is not enough: Insulted Erdogan on NATO ‘impudence’ over enemy-chart scandal
https://www.rt.com/news/410283-nato-norway-apology-erdogan/
そもそも、クルドを利用して北中東を支配しようとしていたらしく見えるここまでのイスラエルとその守護者アメリカ、そしてその子分のNATOについて、トルコのみならずイラン、イラクなど北中東一体が信用を置くわけはない。そう、実はそれが現実。
で、 という現実があるわけだし、つまりNATOの側が「お知らせ」をしたのか、それとも、エルドアンを怒らせて何かやろうとしているのか。わかりません。
それはそうと、トルコの動向と、これは対に見えてしまう。
韓国、北朝鮮情報以外は共有拒否 日韓締結の防衛協力
http://www.asahi.com/articles/ASKCB3RNBKCBUHBI00F.html
日韓両政府が昨年11月に締結した、防衛情報を共有する基礎となる「軍事情報包括保護協定(GSOMIA〈ジーソミア〉)」で、韓国側が北朝鮮の核・ミサイル開発以外の情報交流を拒んでいる。複数の軍事関係筋が明らかにした。日韓の防衛協力に慎重な大統領府の意向を受けた方針とみられる。
韓国は、11月初旬には、
ただ、文在寅(ムンジェイン)大統領は3日のシンガポールメディアとのインタビューで、日米韓の防衛協力が軍事同盟に発展することは望ましくないとの考えを強調。北朝鮮を巡る安全保障に協力を限定する考えを示した。韓国国防省も、中国軍の動向や南シナ海を巡る安全保障などの情報を交換する考えは示していないという。
と大統領が語っているのだから、真意はそこらへんでしょう。
そもそも、昨年11月の「軍事情報包括保護協定(GSOMIA〈ジーソミア〉)」締結も、なんかへんな感じで、到底韓国国民が納得して結んだようには見えなかった。
前にも書いた通り、西の黒海と東の渤海湾って共通するものがあると思ってる。
黒海周辺とは、西欧と、正教会、イスラム、ロシア、中央アジアというユーラシアが流れ込む場所。
渤海湾は中華と遊牧民(イスラム含む)の境目であり、朝鮮南部と北部朝鮮は一つというよりむしろ前者の2つの出先のような恰好なんじゃないかと思う(朝鮮は一つというのは、必ずしも全部一緒くたに一つの民族であることを意味しないのではないかと思う。古代もそうだったんだし)。
そこに、英仏ドイツあたりがかかわって黒海地域を支配しようとして、同様に、日本が朝鮮に入り込んでそこから中国北東部支配を試みる。
明らかに西の方が攻防は激しかったが、だからといって東に何もなかったわけではない。むしろ現在がそうであるように東はプレーヤーが大きいのでなかなか動かないだけとも言える。
ってなことを考えると、いやぁ、韓国の動向は注目ですね!
と、観察者としてはそうなんだが、日本はどういう対応で行くのかちょっとどうなのそれってところでしょう。相撲取りが誰を殴った、ケガさせたとか言っている場合ではない。個人的には一回相撲協会は解体されろ、と思っているので全く興味が持てない。
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問題なのは、自分が中心でないと収まりがつかない、へんちくりんな皇国史観の残滓とか、その変奏としての近代の超克とかいう出鱈目理論のしっぽとか、そこらへんが言語活動の自由度を低めていると思う。