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大本営:習近平来日拒否&敗北無視の南北朝鮮物語

2020-07-03 21:42:51 | WW1&2

こんな性質の悪い話にのっていいのだろうかと思うわけだが、そういう方向で動いている人たちがいるようだ。

自民 習国家主席の国賓訪日中止求める方針 「香港傍観できず」 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200703/k10012493741000.html

自民党から出てきたものなので政権そのものがどう判断するかはまた別なので決定ではない。

香港で反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」の施行を受けて、自民党は、中国を非難する決議案をまとめました。

決議案では「法律の施行と同時に大量の逮捕者が出るなど、懸念していた事態が現実のものとなった現在、この状況を傍観することはできず、重大で深刻な憂慮を表明する」としています。

 

1997年にイギリスが香港を全体として返しちゃった以上、事は中国の国家の内部の問題。

1997年に部分的な返還にするとかなんとかやる方法もあったと思うがサッチャーは全部お返ししますという恰好にしちゃった。

ということなので、香港の一部の人たちが外国人と組んで独立を指向するというのは、中国にとっては国家を分裂させようとしている売国奴の行動なわけだから、そりゃもう厳しく出るに決まってる。

通常どこの国でやってもまったく同様になる。

日本が、北海道で、ここはヤマトの地などではない、我々は北海の地を侵略者ヤマトから解放すべきなのだ、といった運動が起こり、そこにロシア大統領とかアメリカ大統領などが、そうだそうだと支援を送り、ヤマト日本の行動を非難したらどうなりますかといった話だと思って想像してみればいい。

沖縄なんかはもっとダイレクトにこういう動きが可能だ。なぜなら、北海道は現地民をほぼ根絶やしにしてしまったが、沖縄に住んでいるのは昔も今も同じ人たちで、その同じ人たちはヤマトとはちょっと違う歴史を辿っているという説明は今すぐにでも可能だからだ。これは独立にとって非常に強い状況。

 

香港の問題って、多分本当は銀行問題なんじゃなかろうか。発券銀行たるHSBCとスタンダードは最初から基本的に大陸チャイナの言う通りといった態度を堅持してる。揉めたくないという態度に見える。揉め事を作ってるのは米と日本。イギリスはボリスが空手形を振り回しているだけ。騒ぐけど、中身がない(そもそも海外在住者専用のUKパスポートなんて大した恩恵はない)。

だから、むしろ騒ぎを作ったおかげで、香港に対する中国の主権が確認されたようなもの。

不思議な出来事だ。

 

■ 満洲で日本陸軍は敗北したと言えない日本

そんな記事を見ていたらNHKのサイトに、妙ちくりんな解説記事が出ていた。

1分でわかる「北朝鮮とミサイル」だそうです。漫画の吹き出しみたいにして簡単に説明するという趣旨の企画であるようだ。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji33/?utm_int=detail_contents_special_008

 

ここで、「なぜ分断したの?」というセクションでこんなことを言っている。

実はその少し前なんです。1945年8月に日本が敗戦し、朝鮮半島全体が日本の統治から解放されたんですけど、朝鮮はすぐに独立国として認められませんでした。

なぜですか?

終戦直後、朝鮮半島にはすでにソ連軍が北から入ってきていました。

当時、ソ連と冷戦状態だったアメリカは「このままでは朝鮮半島全体がソ連の影響下に入ってしまう」と慌てました。

 

いやぁ、ほんと、またかよ、って話ですね。

ポイントは、日本が敗戦したことと、ソ連軍の行動を完全に別物として扱ってるところでしょう。

終戦直後、朝鮮にソ連軍がいた、ってどういう理解をしたらいいんでしょうか(笑)

もういい加減にしてほしい、日本の大本営NHK。

前から何度も書いているこの話です。

関特演と1945年ソ連満洲侵攻作戦

朝鮮の解放と朝鮮戦争レジーム

 

ソ連は、1943年のテヘランで、ドイツが降伏したら3カ月以内に太平洋戦線に参加することを約束し、1945年のヤルタでもそれ確認し、そのようにして8月9日に日本に宣戦布告をした。

英語版も朝鮮戦争は微妙な部分が多いんだが、この流れはずっと一緒。つか、ここらへんは日本を除く世界の共通認識。

At the Tehran Conference in November 1943 and the Yalta Conference in February 1945, the Soviet Union promised to join its allies in the Pacific War within three months of the victory in Europe. Germany officially surrendered on 8 May 1945, and the USSR declared war on Japan on 9 August 1945, three months and one day after VE day. This was also three days after the USA atomic bombing of Hiroshima.[72][75] By 10 August, the Red Army had begun to occupy the northern part of the Korean Peninsula.[76]

 

結果的にその戦闘で、日本の関東軍、その支援としての朝鮮派遣軍、支那派遣軍は、1945年8月9日からのほぼ1週間ほどでソ連軍に敗北した。

 

ソ連軍が朝鮮に入ったのは、なにせウラジオストクのすぐ隣なんだから最初っからと言ってもいいぐらい。

そして、既にソ連軍と行動を共にしていた朝鮮人のグループが、そのまま朝鮮におけるある種勝組みたいにして入ってくる。これがいわゆる北朝鮮(当時は南北に分ける予定はないので、本人たちのつもりとしては全朝鮮)。

 

まぁ、要するに東欧で起きたことと基本的に同じ。

ハンガリーやらルーマニアやらはファシスト側で参戦してソ連攻撃に向かっていたが、ソ連の反攻作戦でドイツ軍とその仲間が追い出されると、現地でファシストに弾圧されていた共産党系が勃興して、そこをソ連が支援して次の政権になる、って形。

同じように、日本を支援していた朝鮮人は一旦解放されてもそうなら祖国を裏切るファシストの手先となって朽ち果てる、というのは独立戦争の常識としては当然あり得た。

ところが、8月10日アメリカのディーン・ラスクが、なんで彼にそんな権限があるのかまだ解明されていないが、38度線以南はアメリカが日本軍の武装解除をするという提案をした。ソ連は飲まないんじゃないかと思って提案したところ、ソ連はいいよといい、38度線で止まって、何の用意もないから遅れてるアメリカ軍はその後えっちらおっちら南から入ってくる。

その後、モスクワ会談が開かれ云々という成り行きはここらへんで書いた通り。

朝鮮の解放と朝鮮戦争レジーム

(なぜラスクが8月10日になって言い出すのかというと、日本政府がソ連侵攻を契機に降伏を決定し、それがアメリカに伝わったからではなかろうか。

しかし、それでも、アメリカ軍には何の用意もないし、朝鮮が欲しかったとも思えない。なので、ラスクは何を考えていたのか、どこから指令を受けたのかというのは、考察されていい部分ではなかろうか。)

 

で、いずれにしてもソ連軍が日本軍を破らない限り朝鮮の解放はないです、というのは北朝鮮が認めている話で、北朝鮮は朝鮮の解放のために戦ったソ連兵士に感謝しているという態度を見せてる。

今年は、ロシアの方からは、よく覚えてくれたということでメダルが贈られたりした。

ロシア、北朝鮮に「よく覚えていてくれました」賞

 

■  若い人の人生を保護した方がいい

いやしかし、もう朝鮮とか中国とかロシアとかどうでもいい。日本人として、一体全体日本国というのは、なぜこんな単なるプレーンな事実でしかないことが認められないのだろうか?

妄想の体系に住んでるからなの? ほとんどもう、滑稽なレベルに入ってる。

 

真面目に思うんですが、もう年取った人でこの妄想のうちに死にたい人はそれでいいと思うけど、若い人とか、年取った人でも孫がいて孫のために良いことをしたいという考えのある人は、日本国政府の言い分はしばしばおかしく、日本国の学者は御用学者であることこそ出世の道という信念の人ばかりなのであまり信用しない方がいいという点を念押しして教育した方がいいですよ。

このへんで書いた通り、エリートサークルにとっての保身が一般国民にとっての真実より重要視される国ですから。

渾身の冷戦護持派大勝利であるらしい日本 (2)

妄想を信じ込ませることは、彼、彼女の将来に認知不協和のネタを仕込んでいくようなものなので、まったく為になりません。


 

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いや、沖縄にすら及ばないでしょう (特命希望)
2020-07-05 18:34:30
こんにちは。
僕に言わせるなら、香港は「沖縄独立を中国が煽る」なんて例えすら生ぬるいです。沖縄は一応独立国家で、侵略の被害者ですよね。まだ本来の文化圏に近い分、中国に寝返られても非難しにくいと思います。
むしろ、沖縄のみならず厚木やら横田やらの在日米軍基地の近くにいる米軍かぶれが、現状に飽き足らず「米国の領土にしてくれ」と喚いてるようなレベルだと思います。
主権を分捕られて毎年のようにレイプのターゲットにされ、経済はちゃちなお零れ程度しかもらえないのに、何をそんなにありがたがるのか?と言いたいですね。
我が国にそんな市民が大勢いるから、鳩山氏をルーピー売国奴やら「悪夢の民主党」呼ばわりできるんでしょう。自民党(特にネオコン)やら、そこの政治家に調教された官僚に足を引っ張られ、似たような考え方の財界に騙されてばかりいるマスコミに足を引っ張られた事実を無視してね。
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左右等しく妄想の日本 (ミール)
2020-07-05 22:48:47
戦中の日本の支配層はソ連と英米が本質的に対立することは正しく理解していたにもかかわらず,単に自分が英米と戦っているからということでソ連が事実上味方になってくれるという妄想に取り憑かれていました.イギリスに踊らされて必要のない日露戦争を引き起こし,干渉戦でシベリアに居座り,関特演で東西挟み撃ちを伺ったことなど,綺麗に忘れているのかのようでした.

忘れているのではなく,どうもいろいろ考えていくと,仲小路彰に行き着くように思います.彼の思想がどれほど浸透していたか分からないのですが,要するに英米に操られているように見せかけて実は英米を利用しているのだと信じ込むことによって,矛盾がなくなるわけです.今の日本の右派の主流が親米であることに忸怩たる思いを感じない理論的根拠は仲小路彰にあるのかもしれません.

一方,左翼もこの日本の本当の姿を分かっていなかった(今でも分かっていない)のです.満洲・朝鮮を解放したのがソ連であるという明らかな事実を日本の戦後の左翼がほとんど語りませんでした.これは戦後日本で「ソ連が火事場泥棒を働いた」という言説が支配することに相当貢献したはずです.日本の左翼は帝国日本を過大評価していました.英米の尖兵に過ぎなかったことがこちらもすっぽりと抜け落ちていて,勇敢な中国・朝鮮人民がみずから解放したという神話に昇華してしまったのです.そのためにソ連がどこかにいってしまっているわけで,結果的に戦後日本の言説は左右の共同作業で作られたと言って過言ではないでしょう.
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Unknown (にゃんこ)
2020-07-06 13:42:40
幼稚すぎて情けない。外交のイロハも理解していない。
2009年に習近平夫人 彭麗媛さんが芸術監督として来日、学習院で公演したとき、当時皇太子の徳仁さんが私的に来場、夫人と隣り合わせて言葉を交わしたそうですね。写真があります。
日本では、中国が日本の皇室に擦り寄ってくるような報道の仕方をしますが、私は違うと思います。
中国は日本より大人の国です。
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よく見てたと思います (ブログ主)
2020-07-06 16:13:21
ミールさん

日本の一般人は幼稚でしたが、日本の支配層インナーサークルはよくみて保身に繋げたと思います(笑)。

ソ連と英米仏は戦後考えるほど対立的でもなかったと思います。一部が過剰に対立的で最後にルーズベルト
とソ連から勝利を盗んだみたいなものかと。

あと、日露戦争は、構想ドイツ(via 山形有朋)、お手配イギリス、資金ドイツユダヤだと思います。
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