今すぐどうという話ではないけど、ふと、不吉なものを見てしまったのでメモ。
対中抑止へ次世代迎撃技術 防衛省がレールガン開発計画
防衛省はミサイル防衛の立て直しに乗り出す。電磁力で砲弾を発射してミサイルを迎撃する技術を中核に据える。中国などが研究を進める変則軌道で飛ぶ極超音速兵器を打ち落とせるようにする。相手の発射基地まで届く長射程ミサイルなどの開発とあわせ、2030年までに体制を刷新する。
レールガンと呼ぶ技術を20年代後半に実用化する計画だ。
こ、これは、アメリカ軍が昨年2021年16年間も資金投入したけど止めることになった、あのレールガンなのだろうか・・・?
あんまり信用できる人の記事じゃないけど、でもまぁこれ。
2021年6月の記事。海軍のレールガン、ついに死んだ、とある。
The Navy's Railgun Is Finally Dead
日本は、宇宙大国を自任し、リニアをやったりしているので自分たちには勝算があるということなんでしょうか。
わかりませんが、試作用の費用も小さいので、なんとなく「つなぎ」として書いているだけだったりするのだろうか?
この記事で重要なのは、そこではなくて冒頭の、
「防衛省はミサイル防衛の立て直しに乗り出す。」でしょう。
そして、「中国などが研究を進める変則軌道で飛ぶ極超音速兵器を打ち落とせるようにする。」は、
ロシアが実戦配備した(研究ではない)、マヌーバビリティー(機動、動き)に優れた極超音速兵器は、現状の西側が持つ兵器類ではまったく落とせないことが日を追うごとに明白になったので、ミサイル防衛を騙って核戦略を底意に秘めるという戦略は考え直さないとならなくなりました。
ということですね。前のエントリーの続きのようなもの。
米ロ英仏中「核戦争に勝者はない」の共同声明
でも、日本は、相手がロシアだとは多分絶対言わない。たとえ西側全体の底意に気付いていても言わない。なぜなら、そんなことをしたら南に行くと言い出せなくなるから。どうするんだよ、クアッド は!!
今に生きる、北進論と南進論なのね。面白いわ、ほんと。
でも、北を無暗に敵だ敵だと言わないというのは、前回からの学習の成果かもしれない。ロシアからは化石燃料をずっと静かに買い続けている。考えてみれば、書いて話題になると、朝日やら「反帝反スタ」(笑)が無茶なことを言い出しかねないので静かににしてるのかもしれない、など考えてみることもできそう。こんな自然災害の宝庫で、隣近所に巨大な資源屋さんがいるのは幸運なこと。最低限ビジネスはできるようにした方がいい。
前回は、ノモンハン以来樺太のオハ油田で協力してもらなくなったと聞く。
南に関しては、前回はあからさまな強盗路線で行ったわけですが、今回は、オーストラリアと仲良くして、そこの資源を使うという設計が主軸なんでしょう。それはそれで、まぁ強盗よりずっといいことは明らか。
とはいえ、この南進プランは今後どうなるのか先行き不透明。
いずれにしても、先制攻撃を底意に秘めたプランニングは破産したので、全般的に再編があるはず。
で、日本の場合、ロシアや中国がわざわざ何もないところにいきなり日本列島を狙わないとならない理由なんかないわけよ。でも、成り行きで、もう、この下図の赤組に入ってしまったので、仕方がないから一応話を合わせていくことになる。で、この対立自体は一朝一夕でも二朝三夕でも終わらないので、まぁ各種の配備計画は続くでしょう。
で、そんな中でも、無駄に大きなもめ事を作らないためには、日本の場合、例の尖閣問題みたいな事件が起こらないようにする社会の仕組み作りの方がずっと重要だと思う。
林銑十郎を越境将軍と持ち上げてみたり、満州某重大事件はまさしく他国に対する暴力事件であるのにもかかわらず、適当な行政処分をしてしまうとか、そういう先例を見直して、ダメ出しして国民の共通知識にしておくことがとても大事。