DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

コロナ、台風、ナワリヌイ…安物劇場化する世の中

2020-09-08 03:56:38 | 太平洋情勢乱雑怪奇

台風で被害にあわれた方はいらっしゃるだろうから言いにくい話ではあるけど、これまで経験したことのないような台風、とかいう煽りは一体なんだったのだろうかと唖然とさせられる月曜朝方だった。

日本人は自然災害で騒がせておくのが一番、みたいな作戦が入っているとしか思えない。だってここ数年、なんかとっても大げさなんだもの。

大げさで、それでいて効果的に対応しているというのならそういうのもありかなと思うけど、テレビとかネットの記事の騒ぎが際立っているのがまず特徴的だと思う。

なんといっても、この表現に驚かされますよ、私は。

台風10号 これまで経験したことがない暴風 大雨のおそれ

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200904/k10012601041000.html

 

For whom(誰にとって)?と聞きたくなる。For anybody(誰にでも)だったら、ものすごい事態だと思う。ってか、生きてられないぐらいの話かもしれない。日本沈没なら、誰にとっても経験はない。

だけど、15歳の人にとっては、大抵の大型台風で、多分、いままでこんな目にあったことはない、となる確率は高い。

だが、80歳とか90歳の人にとっては、伊勢湾といわずとも、室戸といわずとも、長崎とか熊本、福岡も、暴風、雨ともにスゴイこと一杯あったでしょ? その人たちにとって「これまで経験したことがない暴風 大雨のおそれ」ってものすごいですよ、それ。しかし、そんな大仰なことを言っても、この表現では全然具体性がない。

どうしてこんな安物の映画みたいなことを言うんでしょう? 気象庁とNHKは一体何を目指しているのだろう?

 

■ コロナのパニック誘発

コロナ騒ぎがおかしいことはいろんなところで語られてきている。

最初から疑問を持っていた人が多数いる話としては、そもそも様々な定義が国ごとに必ずしもあってないとかないの?ってところで、それで国際比較してどうするのだろうか?というのがまずもって問題だったでしょう。

当該ウィルスが同じ株なのかさえ誰も確かめてないと思う。

 

そんな中、先週あたり出てきたのは、CFRとIFRがごっちゃに使われていることを発端としてメディア上の騒ぎが大きくなってパニックを作ったという説明をした記事。

ロシアRTに出ていて、結構読まれているっぽい。RTに出てるけどロシア人ではなくイギリス人のお医者さん、Malcolm Kendrick氏の記事。

The 1% blunder: How a simple but fatal math mistake by US Covid-19 experts caused the world to panic and order lockdowns

https://www.rt.com/op-ed/500000-covid19-math-mistake-panic/

 

CFRは、case fatality rate、 IFRは、infection fatality rateの略語。

CFRは、日本語では単に致死率、致命率と訳すことになっているらしいんだけど、これはこれで専門家しか区別がつかないのではあるまいか?

ということで、CFRを「症例致死率」、IFRを「感染者致死率」と言うとして、

CFRは、感染して入院するような症状の人が母数の死亡率(この定義だって国ごとにどう?)。

IFRは、症状が軽い、無症状の人を含めた感染者数全体を母数にした死亡率(感染者は軽症を含む感染症では全数把握できない。したがってCFRの方が堅い数値といっていいらしい)。

で、2月に米CDCの専門家がNew England Medical Journalに出した論文が、最終的にこのCovid-19は、季節性のインフルエンザに似たものになるだろうと書き、そこで、季節性インフルのCFR0.1とした。

しかしそれは、IFRだ、とこのお医者さんはおっしゃる。

But that quoted CFR for influenza was ten times too low – they meant to say the IFR, the Infection Fatality Rate, for influenza was 0.1 percent. This was their fatal – quite literally – mistake.

つまり、インフルで入院するような人 1,000人に1人が死ぬ、ではなく、

インフルに感染した人1,000人に1人が死ぬ、だよ、と。

 

ところが、CDCの専門家は米の議会報告で、インフルとコロナとの比較で、インフルのCFRを上述の0.1に、コロナのCFRを1として発表。

At this meeting, they compared the likely impact of Covid to flu. But they used the wrong CFR for influenza, the one stated in the previous NEJM editorial. 0.1 percent, or one in a thousand. The one that was ten times too low.

 

つまり、季節性のインフルと比較して10倍も死ぬんだ、となってパニックになっていった、それが騒ぎの発端だとおっしゃっている。

そしてそれが修正されてない。

 

■ ちょっと検証

当時どうだったかと思って、適当にcase fatality rateとseasonal fluで検索したらワシントンポストの3月11日の記事が出てきた。

適当に抜粋すると

世界のコロナのCFR(症例致死率)は3.4だと思うと、WHOのテドロスがいい

World Health Organization Director General Tedros Adhanom Ghebreyesus said at a news briefing March 3 that the global case fatality rate for the coronavirus is believed to be about 3.4 percent, 

直ぐ下では、

季節性インフルは、通常感染者の1%が死ぬ、とWHOテドロスが言う。

“By comparison, seasonal flu generally kills far fewer than 1 percent of those infected,” Tedros said of the global flu caseload during the news briefing.

 

だがしかし、すぐその下で、米CDCファウチが

季節性インフルの死亡率は0.1と言ってる。

Anthony S. Fauci, director of the National Institute of Allergy and Infectious Diseases, has said that the mortality rate for seasonal flu is 0.1 percent.

 

3つの引用は、死亡者を言うのに3つとも異なる表現を使ってるのがミソといえばミソか。

mortality rateは、CFRではなく、一般的な死亡率のつもりでしょう。これは、大ざっぱに言って感染者の0.1%、すなわち1000人に1人が死ぬのが季節インフルです、という意味ならば、上述のイギリスのお医者さんが主張する、季節インフルのIFR(CFRでない)は0.1だ、と同趣旨となる。

これに対して、テドロスは、IFRが1%だと言っている。季節性インフルに感染すると100人に1人が死ぬ、と。

(これこそCFRなのではあるまいか。上述のお医者さんの見通しに言うところの、推定感染者の1000人に1人が死に、入院するほど重症だったら100人に死ぬ、という計算)

 

誰か整理してくれないの?

 

■ ドイツ医師団「ノビチョク」発見か?

そんな中、ロシアのナワリヌイが飛行機の中で具合が悪くなってシベリアの都市オムスクに緊急着陸し、その後ロシアの病院で治療を受け、翌日に重体だというのにドイツに運び出された件は、ドイツ政府が突如、

ナワリヌイは「ノビチョク」をもられたのだ

と主張し始めた。

ドイツの名だたる病院が、マジで主張している。

「ノビチョク」とは、2018年のイギリスの言によれば、ソ連製の軍事グレードの毒薬であるはずなのだが、なぜナワリヌイは生きているのだろう?

そんな役立たずの毒薬を開発していたのか、ソ連は、とみんなが笑っているが、ドイツ政府はマジでロシアに調査をしろと主張している。

ドイツの医師団こそ「ノビチョク」の証拠を出せと、当然ながらロシア医師団に言われているが、これまでのところ進捗はない模様。

手口が2018年のイギリス政府そっくり。

なので、このままいくと、またまたドイツが(アメリカの圧力で)ロシアに制裁をかけるようなことになるのだろうと観測されている。

 

イギリスの素顔がみえてよかったと思うべき

 

■ サイエンティスト&ジャーナリスト

で、3件とも関係ない話だけど、でも共通項がある。

それはサイエンティストたちが、なんだかびっくりするほど頼りないというところ。

そして、ジャーナリズム不存在も指摘しないとならないでしょう。

記者が、「ノビチョクって、軍事グレードじゃないの?」と尋ねるとか、

CFRと単なる死亡率、IFRって、それぞれ違うようなんですけど、今おっしゃってるのどれですかと聞くとかすれば、話はすっきるするはず。そんなに難しいことじゃないし、逆に、質問することによって定義があいまいなのはよくない、という建設的な議論ができるはず。

あるいはまた、かつて経験のないような、ってのは過去どれぐらい遡ることを言ってますか、現在生きてる人にとってですか、それとも過去500年ですか、5万年ですか、とかとか聞けばいい。

さらに、若干予想が違ってる感じですが、修正しないんですか、というのも重要でしょう。

 

サイエンティストとジャーナリストたちが白昼堂々揃いも揃って、どこかの誰かのために嘘をつきまくり、わざとのようにおかしなことを言いまくって無問題になるというのは、多分100年前の人は殆ど想定していないと思う。

 

「スペクター」は実在の組織で私たちの政府は皆乗っ取られたとでもいうのだろうか?

 


 


コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中国:抗日戦争・WWII終結か... | トップ | そしてプロパガンダが残った (2) »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
オオカミ少年 (セコイアの娘)
2020-09-09 13:33:42
命を守る行動を!のオオカミ少年化。
北朝鮮弾道ミサイル
コロナ
台風

ノビチョク、笑った。
ナワリヌイ劇場、又ノビチョクか?って笑っていたのだけど、まさか本当に言い出すとはね。
思考の柔軟性ってもんが、無いのかね。
これじゃ、「嘘ですよ」って自ら言ってるようなもの。

返信する
反体制派も保護する必要がある時代 (ローレライ)
2020-09-08 21:01:17
反体制派の保護しておかないと足を引っ張ってるネタにされる時代!ロシア相手がノビチエク、北朝鮮相手がVX!
返信する
Unknown (かつまた)
2020-09-08 20:45:03
まさしく、世界はスペクターに乗っ取られているのだろう…
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

太平洋情勢乱雑怪奇」カテゴリの最新記事