どうもアレッポはほぼ陥落に近い感じだなとこの前書いたけど、西側の(詐欺的)広報集団の上位にいるところのFinancial Timesが、シリアのrebelsめ、直接モスクワと協議してるぞ、という記事を出してきた。
Syrian rebels in secret talks with Moscow to end Aleppo fighting
https://www.ft.com/content/bc167c3a-b71d-11e6-961e-a1acd97f622d
Turkey-facilitated negotiations without US show how Washington could become sidelined
もちろん、反アサド勢力の声として、今やアサドはプーチンに支配された属州の総督にすぎないことはわかっているんだ、みたいなことを言わせて、それなりに話にメリハリはつけているが、問題は、そうやって現地の勢力がひとつひとつロシアと交渉して降りていった、ということが重要。しかし、これはずっとそうなので、実はニュースでもなんでもない。
それをニュースにしているということは、この様子は覆せません宣言では?
交渉はトルコで行われている、アメリカは入ってない、というのも、さもニュースみたいに書いてるけど、これも基本の枠組みとしては今年の初めからある。
思えば、最後に残った勢力をどうするかで、国連の特使が、なんならわたくしめが随伴いたしますので、どうぞテロリスト様アレッポを出てくださいと言い出すという、すごい事態まであった。思えば凄い話だった。やっぱり、米とか英のアセット(資産)としての傭兵軍団を大事しないとならない、って感じだったんだろうか。
ついでにいえば、西側各国ときたら、バカみたいにお金をつぎ込んで、アレッポはロシアとアサドに襲われているという映像をたくさん作って、触れ回っているのに、一気に現地人に裏切られた格好ですね。恥を知れよ、西側各国(日本も含まれているであろうと思われます)、といいたい。
■ RTによれば
この話を記事にしたRTにあった最近の状況でめぼしいもの。
・ロシア外務副大臣は、アレッポの状況は今年中に解決したいと言ってる
・テロリスト(または反政府軍)支配地域であったアレッポの領地の半分は解放済み
・500人の武装兵士がシリア軍に投降した
■ BBCの言い様
せっかくBBCがわざわざ翻訳者を雇って日本語にしているんだから、使ってみましょう。
シリアの反政府勢力が支配するアレッポ東部に対する政府軍の進攻が激化するなか、これまでに1万6000人に上る住民が、避難を余儀なくされている。
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-38153986
避難せざるを得なかった、とBBCは解釈する模様。その理由は、「シリアの反政府勢力が支配するアレッポ東部に対する政府軍の進攻が激化」したから。
ではこの「避難を余儀なくされた人たち」はどこへ行くんでしょう?
同様に反政府軍支配地域となっているさらに西側のイドリブに行きたい人もいるでしょうが、政府軍支配地域に行く人もいるでしょう。このへんは、反アサドという大義のために何をしてきたかの程度問題と、どれだけ西側と繋がってしまっていたか、によるでしょうね。
■ 裏切り者になる人、させる人
この人たちを見ていると、ドイツ軍がウクライナに進入する際にドイツ軍の手先になったウクライナ人とか、バルト海側の人たちのことを想像してしまう。
外国勢力の手先になれば、後には国家、民族に対する裏切者になる、ってな意味をどこまで理解しているのか。
多分、イギリスやアメリカが付いているんだから勝てるだろうぐらいに思ってたんじゃないですかね。しかし、そこはシリアなんですよ。シリア政府は存在し続けていたんです。
日本も体験してますね。日本は最終的に戦争に負けるまでず~っと満州に、反ソ連のいわゆる白系ロシア人を大量にかくまって、関東軍がスポンサーになって諜報させたり、武装もさせていた。ロシア・ファシスト党とかいう党が有名。名前からわかる通り、イタリア、ドイツのファシスト党のシンパで、世界中に仲間がいた。
ソ連が南下した際に、これらの人々の多くはソ連に連行されて、多くは処刑されたり監獄に入れられそこで死んだりした。