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「我々は近々シリアを出て行く」 by トランプ

2018-03-30 04:42:36 | アジア情勢複雑怪奇

これを聞いたからといって信じられないのは、前に、米中央軍がケリーを無視してシリア国軍を攻撃して70人ぐらい殺害したという一件があったから。

しかし、ともあれ今日トランプは、

我々は近々シリアを出て行く、間もなく。他の人にまかせればいい。

と言った。ABCのニュースからの動画が出回っているので全然知らない人のtweetをキャプチャ。

 

ここに至るまでに、先週だったかに米中央軍(中東あたりの軍)の司令官が議会で証言させられていて、どっちが勝ってるんだよ、アサドが勝ってるじゃないの、と詰め寄られていた。

そして、最後に、アサドは退陣すべきだというのは現在の方針だと私は考えてない、ってなことを司令官が明言していた。軍として当初言っていたようなことはもうできませんと認めたということ。

そんなこと今更何を言うんだい、なわけだし、私の考えでは、アレッポが陥落した時、プーチンと一緒に、「やった~これでISを倒したね!!」で終わればよかったんだと思うわけですよ(笑)。

そりゃプーチンも苦笑いだろうとは思うし、世界中のシリア人もロシア人も怒るとは思うけど、でも、シリアでの無駄で無謀な戦いを続けないのなら、アメリカ人にもちょっとは花を持たせようぐらいの感じにはなれたでしょう。そして、そこで、なにしろこれはオバマとヒラリーの戦争であって、トランプのせいじゃないんだしな、と切れたわけでもあるわけね。

ところがそれができなかった。政権交代したことの便益を使い切れなかったのは痛かったですよ、ほんと。

そこで思うのは、ティラーソン。

ティラーソンは今年1月、永久にシリアに軍事プレゼンスを持つ、とか言い出していた。

U.S. signals open-ended presence in Syria, seeks patience on Assad's removal

https://www.reuters.com/article/us-mideast-crisis-syria-tillerson/u-s-signals-open-ended-presence-in-syria-seeks-patience-on-assads-removal-idUSKBN1F62R8

 

ティラーソンの首は、やっぱりシリア&ロシアがらみだと思うんですよね、私は。要するにこの人は「世界支配層」から来た石油屋のトップなわけだから、中東の利害調整に絡むことが目的だったのではなかろうか?

ところができなかった(ひょっとしたら見えないところである程度取れるものは取ったなのかもしれないが)。多分、キルクークあたりは問題だったんじゃないですかね。このへんはあとでもう一回見直したい。流動的だから。

でもなんせ、基本のスキームは、ロシアはイラクのクルドを落ちつかせる目的でクルドの地の石油採掘業者として契約し、なんとみんなが気が付いた時には既に莫大なお金も支払済みだった。イラク政府は国の資源を勝手に使うなと怒るわけだが、ともあれ事態が落ち着く方向に行く話なので、話を壊すというところまでは行っていないはず。

で、ロシアは去年の終わりからこれと同じことをシリアのクルドにも持ちかけたのだが、シリアのクルドは断ってアメリカについて再び戦闘に入って、まぁ負けたわけですね。彼らは本当に愚かな選択をしたと周りから言われているが、誰ももう同情はしない。

 

どうなるかわかりませんが、しかしまぁ軍のトップもそう言い切った後にトランプがこう言ったというのは、話は通っているということではないかと思う。どうなるのか楽しみだわ。

 


 

   

 


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