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ナチズムファンの方、朗報です!?

2014-11-25 22:36:29 | 欧州情勢複雑怪奇

なんというか、今年の春から何度も言ってるけど、アメリカさんちょっと自分の立場とか将来とか考えた方がよくないですか、みたいな気はする。

[後記:思えばこのあたりが境目のように思う:アメリカがソ連に見えた日]

ナチズムを支持する国が判明した

来年の第二次世界大戦終結70周年にあわせロシアが国連総会に提出したナチズムの英雄化を非難する決議案に、唯一反対票を投じたのが、米国、カナダ、ウクライナである。

国連に加盟する193か国中、ロシアの決議案に、115の賛成票が投じられた。反対票を投じたのは僅か3か国。カナダ、米国、ウクライナである。また、EUを含め、55か国が、投票を棄権した。
http://japanese.ruvr.ru/2014_11_24/280434532/

一応、筋としては、ウクライナにナチ崇拝者、ネオナチがいるとロシアが大声で主張している折から、ロシア提案のナチの英雄化を非難する決議には賛成できない、ってのはわからないでもない。

でも、ウクライナ国内にネオナチのあんちゃん、ねーちゃん、おじちゃん、おばちゃんがいるというのは今日に始まったことじゃなくて過去何年か問題だった。そして、キエフでの暴力沙汰の前後にもそういう人たちが主導権を握っている、少なくともグループがいるということはもはや隠しようがない。

その上で、しかし、これは過去の問題が基礎となった提案なわけで、ここにこう出て来るっつーのはねぇ~と思うよ、ほんと。

ちなみに、日本は棄権票です。棄権票の大部分は欧州。その他が賛成。イスラエルも賛成。ということは、欧州はナチズムに抗することはできませんってことですかね。これって、ドイツとかフランス、ポーランドあたりは国内法的にどうなのよ、って話だよね。

国連の国別票決はここ。
http://www.un.org/en/ga/third/67/docs/voting_sheets/l.55.Rev.1.pdf

 

で、よしんば、アメリカは実はナチスの味方だったとしよう。わ~お~だけど。だけど、そうならそう言わないとならないよね。というわけで、ロシアの国会議員さんの次の発言は正しい。

「米国、そしてその忠実な同盟国であるカナダとウクライナは、国際標準とは異なるリアリティをもつ「トロイカ」を組んでいる。カナダのことは理解しよう。カナダにはウクライナ系住民が多く、彼らが施政方針を左右するから。しかし米国は、反ヒットラー連合の一員として、ニュルンベルグ裁判を開き、その主体となり、数十年来、少なくとも言葉の上では、ヒットラーのイデオロギーに反対する旨を叫んでいたのに、バラク・オバマ時代になって、あまりに立場を急変させ、今やナショナリスト、バンデラの末裔ども、武装親衛隊どもと並んで、バリケードの向こう側に立っている」

ドイツ人は怒ってもいいぐらいじゃないか。でもそのドイツも棄権票を投じてるからね。

そういうわけで、ウクライナ問題のおかげで戦後秩序崩れてますね。というより、あの戦争は何だったのか問題まであと3歩みたいなところまで来てる気さえする欧州戦線。

アメリカとナチの怪しい関係についてはこのへんで書いた通り。

ウクライナ・ナチス・アメリカの隠しておきたい関係

つまり、第二次世界大戦の時、ウクライナ西部あたりにナチス協力者がいて、そこがドイツ軍のロシア侵入の手引きをするわけ。で、ナチス万歳のお人柄らしく、すばらしく差別的というか(日本のスケールじゃ理解不能です)、凶暴なグループだったわけ。

で、終戦後、彼らは逃げ延びて、西ドイツ、カナダ、アメリカに匿われていて、それぞれ政治勢力となっている、と。これに対して理由付けをする人たちは、スターリンからの迫害を逃れ、とかいうんだけど、だって戦争中の対敵協力者なんだからスターリンじゃなくたって処罰すると思うけどね、と私は思う。

なんでアメリカがヒトラー回りを庇うのかといえば、実際あの戦争に関して少なくともアメリカの一部分は両建てだったからでしょう。もうそう言っちゃえばいいのに(笑)。

アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか/菅原 出

そして、戦争の目途がついたあたりから、今度は冷戦の準備をして、その当時連合国として一緒に戦っている自国の兵士をよそに、スターリン対策をはじめる、と。で、ドイツは、戦後か戦中かいつからか不明ながら、冷戦になれば、自分たちの対ロシア情報が役にたつことを知っているので、それを売りにアメリカと組んでいく、ということ。

冷戦期、米国諜報機関は1000人ものナチをスパイとして使っていた

冷戦をうまく使ったドイツ、冷戦にやられた日本

 

■ 日本史の謎

日本の中には、なぜだか日本とドイツを執拗に並べて考えようとする人たちがいる。この執念何ってぐらい。

しかし、冷戦をうまく使ったドイツ、冷戦にやられた日本で整理した通り、日本とドイツの戦争は主敵が異なるし、経緯も異なるので、一緒にされると日本が不利だと私は思う。

また、支那事変(または日中戦争、日華事変)を仕掛けて来るにあたって非常な働きがあったのはドイツだし、日独防共協定も三国同盟にしても、ドイツとソ連との関係からなのかなんなのか、日本は振り回されているだけで何の恩恵もないどころか、むしろ苦慮してさえいた(知られている限りでは、だが)。

日中戦争はドイツが仕組んだ―上海戦とドイツ軍事顧問団のナゾ
阿羅 健一
小学館

それにもかかわらず、戦間期のドイツと日本に関する研究は、非常に低調なように思える。上海戦とドイツ軍事顧問団のナゾをお書きになった阿羅さんは立派なものを上梓してくださいましたが本職の歴史家の方ではないですよね。本職の方たちはなぜここを追及しないのでしょう? このへんは実に謎だ。


 

わが闘争 (まんがで読破)
ヒトラー
イースト・プレス

 

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