最近拾った15年前のNHKスペシャル。
いろいろ論点はあるんだが、2018年の現在ただいまを見ると、なかなか興味深い。
お若い方は記憶にないと思うけど、年取った人は覚えている人も結構いるんじゃないかな。
NHKスペシャル シリーズ安全保障3 大江健三郎 後藤田正晴 中曽根康弘 栗山尚一 2003.12.20
で、上の動画の43分のところ、大江健三郎が憲法9条と現状(外に自衛隊が出てる状況)をひとくさり語った後、
同時にですね、今の状況がこのまま20年、30年続くことはないだろうと私は思いますよ、と言い出す。つまり、アメリカがイラクに突っ込んでいく行動をした、こういう行動をアメリカがずっと取れるとは思わない、と言ってるわけ。
すると中曽根が、
いやぁ、空想的平和主義という言葉がありましたが、それだ、そういう誤った考えは危険だ、とかやり返してる。
これってさぁ、大江という小説家に対して言うから、君は空想的な左翼だのへちまだのという文言もセリフとして成り立つだろうけど、2003年当時から、もっと詳しくいろいろ知ってるアメリカ人たちでさえこのネオコンの動きを批判していたわけで、むしろその人たちはリアリストとは呼ばれるが空想的平和主義者ではなかったでしょう。
で、もし、その人たちが縷々予想されるユーラシアの状況を述べて語っていたら、中曽根は、空想的平和主義ですな、とか言って胡坐はかけないわけだ。
その意味で、大江 vs 中曽根というのは、歌舞伎の筋書のようだなとも思った。こういう出来レースは討論とは言わない。こういうやり方が日本のやり方だったんだよなぁなどとも思った。
いやしかし、それはそれとして、もっと問題なのはもちろん中曽根的な、プロパガンダの政治なわけですよ。
イラクでイラク人をぶっ殺し、リビアを壊して国ごとなくしてゴールド泥棒はいまだに捕まらず、シリアではNATO使った大石油泥棒大会が繰り広げられ、etc.といったここまでの状況を前に、ここでアメリカについていけば大正義とばかりに反対派を空想派扱いしていた人たちは何を思っているんでしょうね。
空想派はお前だと私はいいたい。そう、ネオコン派やアメリカこそ正義派って、総じていえば空想派なんですよ。軍事的に優位で、大きな爆弾を落とすと勝ちで、そこですべてがキレイに終わるかのような錯覚に陥ってる。
名前をつけてやろう。空想的武力討伐主義者、とかどうだろう。
現実には、戦争でない状態を作るには細かくて辛い仕事がたくさんある。
その中で、その地の人々が自主独立を言い出せば、実は何も終わらない。つまり、爆弾は状況を変えるために有効な場合は多々あるが、中長期的にはそれ以外の要素が支配を決する。
そこでは、あからさまな侵略、あからさまな人殺しが次の現地の安定の役にたつわけはない。
前から書いてるけど、簡単にいえば、イランやらロシアに爆弾落としたって、10年後にまたロシアはロシアだ派、イランはイランに決まってるだろう派が盛り上がってきたら同じだろう、という話ですね。
いやほんと。リバタリアンの勃興というのはこれら中曽根的というか日本の「保守派」なる「ただただ親米派」の盲点ですね。今も見て見ぬふりしてる。
ただ、私は決してリバタリアン万歳派ではないですが。
麻生氏「我々はG7唯一の有色人種」
名誉白人ですか。何とかして。
おひさしぶりです。
G7唯一の有色人種、って、別の見方をすれば
アジアの裏切者ってことですよね(笑)
麻生さんはだって個人的に金融資本屋の一族に連なっていくことが喜びなわけでしょ。昔のアングロ・シオニストの世界が彼にとっての喜びの世界。
問題は他の日本人はどうなんだよ、って話。